屋久島
やくしま
鹿児島県の南方に位置する島。
古代からの原生林が現存する希少生物の宝庫であり、樹齢4000歳以上を数える「縄文杉」を筆頭に、数多くの天然記念物を有する「命の島」。
ジブリアニメ『もののけ姫』の「シシガミの森」の原形となったことでも有名。
概要
鹿児島県大隅半島より南南西60km沖に存在する。
行政としては【鹿児島県/熊毛郡/屋久島町】に属する。
標高1936m(九州地方最高峰である)の宮之浦岳をはじめ、1000m級の天嶮を抱えることから、洋上アルプスの異名を持つことで知られ、また絶海の孤島で開発の手がほとんど入っていないことから、古代の原生林を今に残し、また数多くの固有種を抱える豊かな生態系から東洋のガラパゴスとも呼ばれる。
歴史
ほとんど人の手が入っていはいないものの、近世のころには薩摩藩の領地として材木採集の目的である程度の伐採があったことが確認されている。(豊臣秀吉が大坂城を創建した際に、屋久杉の大木を献上した記録が文献に残っている)。
また大正までは、島の数か所にトロッコを走らせており、それを使って建材の採集などを行っており、それを生業とする島民が少数だが存在した。
戦前(1924年)からすでに屋久杉の原生林が天然記念物に指定され、戦後(1975年)には"原生自然環境保全地域"に指定される。
さらに1993年に世界遺産(自然遺産)に登録、2005年に"ラムサール条約"に加盟し、島の中心部については観光・研究目的以外での人手が完全にシャットアウトされることとなった。
屋久杉
屋久島固有の杉で、屋久島の過酷な環境に適用し、抗菌性の高い樹液を体内で精製することから長寿となりやすい。その中でも樹齢1000歳以上の樹木を『正式な屋久杉』としている。