中華人民共和国の宅極電工作室が開発した艦船擬人化ゲームで、日本に上陸した同ジャンルのゲームとしては7番目となる。日本版はBilibiliの運営で2021年初頭に正式タイトルが『ブラック・サージナイト』と決定、Twitter・LINE・YouTubeにそれぞれ公式アカウントを開設した。リリース時期は同年春頃とされている。
中国大陸と繁体字圏(台湾・香港・マカオ)ではどちらも『黒潮:深海覚醒』、英題『Dark Boom』を正式タイトルとして2020年8月に公式サイト開設と同時に事前登録を開始し、繁体字版は2020年10月15日に正式リリースされた。
日本版の公式略称は「ブラサジ」。艦船擬人化ジャンル内でよく使われる「艦◯」式の略称は、原題のDark Boomや日本版タイトルのBlack Surgenightから取ったB・D・N・Sがいずれも既に使われているためか、繁体字版のβテスト開催時の仮称『深海戦線 Abyss Front』から取った「艦F」が主に用いられる。
概要
2019年6月に中国大陸で『代号:D』の仮称により発表され、同年秋から『深海戦線』と題して台湾などでオープンβテストを開始した。繁体字版の運営はFGOやマギレコを運営している小萌で、βテスト段階ではAndroid版のみが提供されていた。
大陸版はBilibiliがあの『アズールレーン』と掛け持ちで運営しており、日本版の商標出願はBilibili傘下の上海継游信息科技有限公司が行っている。
「使い捨てられた者達の人類への復讐」がテーマであり、βテスト時のタイトルが示す通り、全ての艦船(作中では「ドール」と呼ばれる)が改造によって「深海化」という言わば闇堕ちフォーム(作中では「ゴースト」と呼ばれる)に変貌するという異色の要素が大きな特徴。ドールにもよるが、全体的にモノトーンの色合いと生物めいた艤装の、敵キャラのような風貌に変化する。
βテスト現在では改造用素材はそれなりに手に入れにくいが、姿だけなら艦船の入手・未入手を問わず、図鑑にて改造前後とも確認することが可能。
ボイスは同ジャンルの中国製ゲームと同じように日本の声優をキャスティングして日本語音声で収録されており、ジャンルの常連である上坂すみれを始め小倉唯、釘宮理恵、茅野愛衣、佐倉綾音、竹達彩奈、田村ゆかり、能登麻美子などが出演している。
ゲームシステムは『プリンセスコネクト!Re:Dive』に近い横スクロール型で、画面の右側に陣取る敵を撃破して進軍して行くタイプ。スキル発動時にはアニメーションを用いたカットインが挿入される。
日本版リリース以前の状況
アプリのダウンロードとプレイ自体は日本からも可能だったため、繁体字版のオープンβテスト開始後は日本でも少数ながら口コミでゲームの存在を知ったプレイヤーが見られた。ベータ版からコンフィグ画面では繁体字中文・簡体字中文・日本語・英語のメッセージ表示言語選択メニューがあるが、繁体字以外は実装されていなかった。
2020年夏、上海継游信息を出願者とする「黒潮」や「ブラックインフェクション」「サージナイト」他の商標が2020年6月に確認されたためリリース準備を進めていると考えられていたが、結局は先に出願していた複数の商標を組み合わせて「ブラック・サージナイト」が正式タイトルとなった。βテスト段階の英題により「アビスフロント」とすると『アビス・ホライズン』と混同の恐れがあったが、正式タイトルは邦題・英題とも全く異なるものが採用されたので、その恐れは払拭されている。
陣営
登場するキャラクターの総称は「ドール」と呼ばれており、正確には各陣営によって開発された「かつての艦船の名を冠したアンドロイド」である。
現段階で確認されている陣営は銀翼財団(アメリカ海軍)、薔薇帝国(イギリス海軍)、神代会社(大日本帝国海軍)、黒鋒重工(ドイツ海軍)の4種類。世界はかつての大災害によって激変しており、崩壊した従来の国家に成り代わって巨大企業組織が台頭しているという設定である。よって連合国と枢軸国に分かれて争っている訳ではない。
中国大陸製のゲームでは日本艦が変名とされることが多いが、繁体字圏に関してはそうした規制が無いため最初から実名が使用されている。ジャンル内では出し惜しみされることも珍しくない大和がスタートから半年弱と比較的早い段階で登場したことも特筆事項と言えるだろう。
関連タグ
- ファイナルギア - Bilibili運営の近作。
外部リンク
- @blacksurgenight(日本版Twitterアカウント)
- Wikipedia