概要(基本プロフィール)
愛称は「ハッシー」。エイピーエンタテインメント所属。
棋歴
1994年9月、6級で奨励会に入会。2000年10月、第28回三段リーグで15勝3敗1位の成績を収め、佐々木慎(現七段)とともに四段昇段(プロ入り)。
2005年度、第64期C級2組順位戦にて8勝2敗3位の成績を収め、C級1組へ昇級する。
2006年度、第19期竜王戦ランキング2組昇級者決定戦で島朗八段を破り、6組から5期連続昇級で1組昇級と七段昇段を果たした。
同年度、第65期C級1組順位戦でも9勝1敗1位の成績を収め、B級2組へ連続昇級を果たした。
2008年度、第49期王位戦挑戦者決定リーグで4勝1敗で白組優勝。挑戦者決定戦では紅組優勝の羽生善治名人に敗れ、挑戦権を逃す。
2009年度、第50期王位戦挑戦者決定リーグで4勝1敗で白組連続優勝。挑戦者決定戦では紅組優勝の木村一基八段に敗れ、2期連続で挑戦権を逃す。
2011年度、第24期竜王戦ランキング戦2組決勝で山崎隆之七段を破り、2組優勝と1組復帰を果たす。
同年度、第70期B級1組順位戦にて9勝3敗1位の成績を収め、A級への連続昇級と八段昇段を決めた。
2012年度、第71期A級順位戦ではA級の強豪相手に苦戦、最終局で羽生三冠に敗れ最終成績2勝7敗となったため1期でのB級1組への降級となった。
2013年度、第21期銀河戦では決勝進出を果たすも、稲葉陽六段に敗れ準優勝に終わる。
2014年度、第64回NHK杯戦ではベスト4まで勝ち進むも、準決勝で行方尚史八段に二歩の反則手を指し、敗れた。(後述)
2016年度、第66回NHK杯戦では再びベスト4まで勝ち進むも、準決勝で佐藤和俊六段に敗れた。
2018年度、第77期B級1組順位戦は、前期(6勝4敗3位)と一転して不振が続き最終局に勝ったとしてもクラス残留は他者の結果次第と厳しい状況になった。最終局で谷川浩司九段に敗れ、最終成績3勝9敗12位となり、8年ぶりにB級2組へ降級となった。
2020年度、一身上の都合により休場することになった(2020年10月1日~2021年3月31日)。
2021年4月2日付で日本将棋連盟に引退届を提出、将棋連盟は本人の意思を尊重し受理した。連盟によると引退理由を「一身上の都合」としていたが、同日にYouTubeチャンネルとTwitterアカウントを開設し、子が母親による連れ去りに遭っていたことと今度は法改正のための活動をしていくことを明かした。
人物
- 居飛車を主とするが、一方振り飛車も指す。受け将棋の傾向があるが、得意戦法は横歩取り。
- プロ4年目で四段時代の2004年度、第54回NHK杯に出場した際、金髪のパンチパーマという型に、紫色のワイシャツを着用しており、その奇抜な出で立ちが話題となった。
また、度々テレビカメラに視線を送る行為(いわゆるカメラ目線)も話題となった。
その後トーナメントを順調に勝ち進み、迎えた準々決勝(対局相手は羽生善治名人)におけるテレビ視聴率は、通常の対局時と比べて3倍になったといわれている。
- ダウンタウンが司会を務めるフジテレビ系列の番組「爆笑 大日本アカン警察」でも『カメラを意識しすぎる棋士』として取り上げられた。またこのことから奇抜な出で立ちは、ホストやヤンキーに喩えられることもあるが、対局に関しては和服を着用することが多く真剣に臨む棋士である。また、現在は金髪から黒髪へと戻し、比較的落ち着いた雰囲気となっている。
- 2012年度の第62回NHK杯では、2回戦の対局前インタビューで対局相手の羽生NHK杯(二冠)の印象を聞かれ、
「羽生さん?強いよね。序盤、中盤、終盤、隙がないと思うよ。だけどオイラ負けないよ。えー駒だっ・・・駒たちが躍動するオイラの将棋を皆さんに見せたいね」
と発言をした。これは、同年のNHK杯において佐藤紳哉六段(現七段)が豊島将之五段(現竜王)との対局前のインタビューで発言した内容のパロディであり、噛む場所や身体の横揺れも含めて再現している。
※詳細は「豊島? 強いよね」事件を参照のこと。
- 2013年度の第63回NHK杯では、2回戦における中田宏樹八段との対局前のインタビューで、前述の佐藤六段の発言に加えて連続テレビ小説「あまちゃん」のパロディも行い、メモのようなものを見つつ、
「中田さん?強いじぇ(中略)駒たちが躍動するはしちゃんの将棋をみなさんに見せたいじぇ…?じぇ…じぇ…」などと発言した。
- 2005年9月、コンピュータ将棋ソフト「TACOS」と平手で対局し勝利するが、一時は敗北寸前まで追い詰められたという。
- 第64回NHK杯準決勝第2局(対行方八段戦)にて、異例の二歩の反則負けをした。このニュースによって将棋ファン以外にも「二歩の人」として話題になり、橋本はのちに「猛反省しています。めちゃめちゃ恥ずかしい」****「最近の座右の銘は『一歩千金 二歩厳禁』なんです」と語っている。
- 2009年12月1日、東京都豊島区池袋に酒と将棋を楽しむバー「SHOGI - BAR」を開店した。その後2011年4月30日に休業していたが、11月12日より営業を再開。2015年8月17日からは、新宿区歌舞伎町に移転しリニューアルオープン。その後、「SHOGI - BAR」は2017年に閉店した。
- 将棋漫画の『ものの歩』の監修、『或るアホウの一生』の棋譜監修を務めた。
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