概要
「私は、ネルガル様に選ばれた優れた“人間”なのよ。」
ファイアーエムブレム烈火の剣に登場する敵キャラで、クラスは賢者。
見かけは本作登場キャラの中でも屈指のナイスバディを誇る美女だが、その性格は冷酷非情、目的のためならば手段を選ばない外道そのものである。
ベルン王国領内に拠点を置く腕利きの暗殺者集団、【黒い牙】の首領・ブレンダン・リーダスの後妻だが、夫に対する愛は一切感じない。
また、連れ子のニノに対してもかなり冷たい。
そして、人の形を持つモルフに対しては「薄気味の悪い人形」と軽蔑していた。
本編にてイベントで度々登場し、ベルンの騒動の後の「外伝」マップにてボスキャラとして登場。そして…。
なお、外伝に行かなかった場合は、ブレンダンに負わされた傷を見たネルガルから用済みと見なされ廃棄されるという結末を迎える。
以下、黒い牙の核心に迫るのでネタバレ注意!
実は黒い牙を乗っ取り、大乱を起こすことでエーギル(※人間の生命エネルギー)を乱獲するためにネルガルによって送り込まれた、直接組織を根本から変えた全ての元凶である。
首領ブレンダンに近づき、色気で虜にしたのもその布石だった。
また、ウルスラを始めとした本作で戦う黒い牙の幹部・手下のほとんどは彼女がやって来た前後に追加された新参者であり、古参のメンバーを排除していき、少しずつモルフと入れ替えていた。
それに気づいたブレンダンも時すでに遅し、自らの手で葬ってしまう。
その後「母さんと話をつけたい」と言って遅れてやってきた娘のニノに対しても、任務に失敗しておきながらおめおめと自分の下に舞い戻って来たことへの苛立ちを露わにし、「こんなことなら、早々に実の親のところに送るんだった」と言い放つ。
実は、かつてソーニャとネルガルがとある名門魔道士一族の隠し持つ情報を奪い取るために一家丸ごと虐殺を行った際、将来何かの役に立つかもしれないというネルガルの気まぐれであえて一人だけ生かされ、ソーニャが母親役となって養育していた子供……それがニノであり、本当はこの二人に血の繋がりなど一切無かったのである。
本性を露わにしたソーニャから「おまえみたいなクズは邪魔にしかならなかった」と徹底的に罵詈雑言を浴びせかけられ、震えあがるニノの姿を見るに見かねたジャファルは、これまで感情を排除された道具としてしか扱われてこなかった過去を跳ね除け、強い怒りを燃え上がらせる。
いざ戦闘が始まると、彼女もウルスラと同様に遠距離攻撃魔法サンダーストームを持っているのが厄介。暗闇からではなく、ターンごとに浮き沈みする狭い通路という地の利を味方につけているため、うっかり攻撃範囲に入っている場合が多く、強ボスBGMが流れると共に狙われる演出はかなりヒヤリとさせられる。
ニノ・ジャファルで戦うと専用の会話があり、どちらもストーリー的にかなり盛り上がるので必見。
……と言っても、最初からある程度強いジャファルはまだしも、ニノは一つ前のマップで下級職レベル5で加入したばかりのキャラなので、このマップ内で一気に鍛えて賢者にクラスチェンジさせておくぐらいのことはしておかないと、到底太刀打ちはできないが。
……かくして、最終的にはエリウッド達に敗北し、死に瀕していた所で、今更のようにリムステラが様子見に現れる。
この状況下で尚もソーニャは「人形は近寄るな」と強がりを見せるが、その矢先にリムステラの口から信じがたい言葉が――まるで、これまで散々にモルフの存在を侮辱してきたことに対する意趣返しをするかのように――告げられる。
「・・・人形からは、エーギルがとれない。」
「おまえはもう、ネルガル様の役に立たない・・・。」
……結局は、ソーニャもまた「自分は人間である」と思い込むように作られたモルフだったということであり、ともすれば最初から人形としての意識しか持たされなかった他のモルフ達よりも、尚更滑稽で無様な存在に過ぎなかったのである。
(尚、何故わざわざそういう人格設定で作られたのかは不明である。ネルガルの実験の一環だったのだろうか?)
これまで生きてきた自分の価値観を一気に丸ごとひっくり返されたソーニャは、その真実を受け入れることもできないまま、一人みじめに息絶えるのだった……。
…………という具合に、終始散々に威張り散らしておきながら最期は身内にまでコケにされて呆気なく惨死という、外道悪役にありがちな哀れな末路を辿ったソーニャであるが、ぶっちゃけプレイヤー視点から見ると……
・モルフをやたらと毛嫌いするくせに、主だった外見的特徴がリムステラやエフィデルといったモルフ達と丸っきり一緒。
(黒い髪、青白い肌、金色の瞳、どことなく人間離れしているような雰囲気を漂わせる美貌、など)
初見の時点でも既にリムステラの姉とか何かその辺にしか見えない容姿である。
・「私はあんな気色悪い人形どもと違って、ネルガル様に選ばれた勝ち組の人間」と度々露骨に強調する言動が逆にフラグくさい。
・って言うか娘という触れ込みで登場したニノとさっぱり似てない。リーダス兄弟から「あの女の娘とはおもえねー」とか言われるのも致し方なし。
・ニノもニノで、前作経験者なら「おっ、この女の子が将来あの双子の母親になるのか?」と一目でわかる容姿の上、母親の悪役キャラっぷりに反して見るからに善良な性格なので、後でプレイヤー側に寝返ってくるであろうことが丸わかり。
・いざ直接対決の場面になると幸運のステータスが0(※モルフの敵キャラ全てに共通する特徴)。
……こういった有様なので、リムステラからの種明かしを見るよりも先に「いや、こいつもモルフなのでは」と薄々気づく人は少なくなかったんじゃなかろうか……。
ヒーローズ
冷酷非情の妖姫 ソーニャ
属性 | 青 |
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兵種 | 魔法/歩行 |
武器 | ブラーサーペント+ |
奥義 | 氷華 |
A | 守備魔防の城塞2 |
C | 攻撃魔防の威嚇2 |
2021年4月に大英雄戦でようやく登場。これでニノやジャファルと一緒に戦うことが実現する。ステータスは原作に準拠していて魔道でありながら守備はやや高い。大英雄で初の守備魔防の城塞2と攻撃魔防の威嚇2が登場した。スキル継承としての価値も高い。
しかしサンダーストームでもなくフィンブルでもなく汎用武器のブラーサーペントになっている。それでも受けに徹した効果で弓でも戦えるスペックになっている。速さは遅いので切り返しを付けるか追撃を捨て、混乱でデバフ型にするのもあり。