それは、死ぬにはとても良い日―
概要
2020年1月20日に週刊少年ジャンプで連載を開始した戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』第1話【No.001 不死と不運(アンデッドアンラック)】の出来事があった日。
2020年8月1日―
不死の男性・アンディと不運の少女・出雲風子が出会い、そして物語が始まった日
名称の由来は、Twitterで作中の描写から逆算して日付を突き止めた読者(ファン)達が、(現実世界で)2020年8月1日にハッシュタグ付の「#アンデラ記念日」でお祝いした事から始まった。
この祝杯に公式Twitterで作者・戸塚先生の感謝イラスト(内容は何ともアン風らしくぶっ刺さった構図で、よく見ると不良の男からタピオカティーを貰ったオジサンも描かれている)が投稿された。その後には第1話のカラーページの1P目が投稿された。
関連イラスト
関連動画
2020年8月1日の出来事
関連サイト(外部リンク)
関連項目
いいね!!最高だ!!・・・本作に登場する男主人公の台詞
くるよ…不運が…!!・・・本作に登場する女主人公の台詞
8/1・・・pixiv / ピクシブ百科事典では主に『デジモンアドベンチャー』関連で使用される。
" 助かったぜ… いい不運だった "
" ハハ… いいんだか 悪いんだか "
アンコール x もう一つの2020年8月1日
第43話~第46話では、謎の漫画家・安野雲によって「記憶の本の世界」で再び巡り会った主人公達・アンディと出雲風子の長い旅が、2020年8月1日の東京・新宿で終着点を迎える。それは2人にとって始まりの地であり、新たな物語の始まりでもあった。
1865年4月15日 x 特異点 x 始まりの地へ
過去のアンディと長い旅をした風子。二人は数々の「思い出」を共有し、互いの絆を深めていった。その中で、不死の男にとって一番古い記憶『1865年4月15日 ワシントンDC』を知った少女は、これがきっかけで「記憶の本の世界」にいる影響で体透けていく。突然、過去のアンディと別れる事態になり風子は未来へ繋ぐ言葉を交わす。
144年後!! 2020年8月1日!!
新宿駅で私達は出会うの!!
私 逃げたりしちゃうけど!!
ちゃんと捕まえて!!
そしたら その日 私がアナタにキスをする!!
だから忘れないで!!
忘れなければ…
…人は 死なない
…いいね 最高だ
場面は移り1865年ワシントンDCへ降り立った風子。ここは過去のアンディにとって特異点(⏱)の土地。
⏱:特異点(とくいてん、英: singular point、シンギュラー・ポイント)とは、ざっくりいえば「法則や制約など既存している理(ルール)の終着点であり、それらが適用されない始発点」のような概念。つまり特異点と呼ばれる「何か」を通過すると、特異点前の理(ルール)が通用しない未知なる世界があると考えられている。因みに、数学や物理学・未来学といった学問により若干意味合いが異なる概念なので、気になる方は調べてみてはどうか。
不死の男に因縁がある地点(ポイント)で少女が目撃したモノとは―
アンディに潜む主人格の男・ヴィクトルだった。これより先は、もう一つの不死が生きていた記憶の世界。それを知る事に不快なヴィクトルは、目前の少女・風子に向けて不条理な凶弾を躊躇なく放つ。
不可避の一撃を受けて次に風子が目覚めると、そこは1876年の時代だった。そして目前には再びヴィクトルが立っていた。彼はこの調子で風子を襲い、彼女の魂をすり潰し、彼の片割れ・アンディも消し去り体の主導権を握る機会を逃すまいと銃撃し続けていく…。
不死の戦士から予測可能回避不可能な強襲で、目覚める度に魂を潰され次の時代(次の章)に飛ばされる風子。彼女たちがいる「記憶の本」は、2020年12月まで記されている世界で、このまま風子の魂が潰され終末(おわり)まで時を飛ばされ続ければ完全に消されてしまう…。
奴に会った不運(ふうん)を呪え 不運(アンラック)
💥ドオン
💥ドオン
💥ドオン
💥ドオン
💥ドオン
💥ドオン
次に風子が目覚めると、新宿の看板が目に付いた。彼女は近くにいたタピオカティーを持ったオジサンへ今の年月を聞くと、今は2020年の8月と分かった。この場所は、この時は、風子とアンディが初めて出会った「思い出」の地。
最愛の彼と出会った機会(ポイント)を逃せば、きっと次の章で終末(おわり)まで飛ばされてしまう。
ヴィクトルの言ってた事が本当なら…
チャンスはもうここしかない…!!
私はまだ死ねない…!!
死ぬわけにはいかない…!!
私まだ… あなたに何も返してない!!
あの時に、始めは不良な男だと思った彼と出会った橋まで行って、風化は叫んだ。ありったけの思いを込めて、彼の名前を叫んだ。その時、何処かにいたヴィクトルの広範囲攻撃で、町ごと破壊する災害級の血飛沫が風子を襲う。あわや、再び魂を潰されるかという場面で・・・
10廻転(テンツイスト)…
風子を崩落する瓦礫から救う人影。その人物が不敵に技名を口にする。その何度も捻った腕と、固く握られた拳の先には、彼の主人格・ヴィクトルの姿。そして、風子を助けた男が放つ螺旋の拳が、不死の戦神を貫いた。
いいね 最高だ
144年の時を経て、不運の少女・出雲風子と再び運命的な出会いを果たすのだった。
No.044 不死VS不死(アンデッドアンデッド)
続く第44話、不死 VS 不死(アンデッド VS アンデッド)の血飛沫が飛び交う壮絶な闘い(デスゲーム)が、廃墟と化した東京・新宿で始まる。
それは一人の少女を巡っての激闘…。
不死の戦神は、ある人を殺すために。
今いる「記憶の本」で、本の住人じゃない風子はあと数度で魂が消えてしまうだろう。そして彼女に依存しているというアンディは、少女の消滅に不沈して、その隙に体の主導権を乗っ取れるだろう。
だから殺す 俺が外に出る為に
不死の戦士は、自分が必要な人のために。
今いる「記憶の本」を作った外の自分(アンディ)がどう思っていようと、本の住人である今の自分(Andy)は風子のおかげで変わることができた。新しい死の捉え方、未来への希望を抱く生き方を得たからこそ、今の自分(オレ)がいる。
こいつを現実の俺に送り届ける こいつは俺に必要だ 死んでも守る
過去と今が対峙する闘い――。
過去(ヴィクトル)は、長きに渡る多くの戦いで磨いた不死(アンデッド)による業(わざ)。
今(Andy)は、長きに渡る生き方で鍛えた不死(アンデッド)による技(わざ)。
互いに共通する血の操作も交えた妙技も衝突するが、培ってきた練度・刃の鋭さ・密度・出力(パワー)の差でAndyは少しづつ押されていく。
不死が1人では、あと一歩届かない。だが今は不運と2人。
彼女の不運は十分に不死の男へ溜まった。更に100年越しの想い(キス)を受けて不敵に笑う。
いくぜ 不運弾(アンラックバレット)
修行の成果 x 2人の新たな合体技 x 世界の生き方
不死(Andy)が体得した新技『不運弾(アンラックバレット)』が炸裂。
それは今までの部位弾と違い、遠隔操作(リモートコントロール)で放たれた指弾(フィンガー)が4発。その一つが不死(ヴィクトル)へ着弾するが、体を貫くまでには至らず―
人差し(ファースト)
偶然にヴィクトルへガス爆発が襲う。それは出雲風子により不運が来て発生した現象のようだった。
指に魂を乗せた
追い打ちをかけに、指弾(フィンガー)の本体・Andyがヴィクトルに迫る。だが相手の不穏な言葉「魂」を否定する戦神。今までの不運は対象の本体だけに作用していたはずと思案するが…
中指(セカンド)…
遠隔操作で飛んできた指弾がまたも着弾したヴィクトル。今度は指弾(フィンガー)の本体・Andyにも不運が来るように、男2人は何処からか脱線してきた電車に撥ねられる(第1話の場面とデジャヴもある構図で)。
頭部が千切れ胴体から離れる。だが不死の否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)である男たちは、変わらず言葉を交わしていく。
俺(アンディ)は いつも頭部から再生していた
それは俺(アンディ)にとって生きる為に必要なものは脳であって 脳で思考できないことが死だと認識していたからだ
それは不合理な先入観(くだらん)と否定するヴィクトル。
ああ だから変わった
今の俺(Andy)が、頭部からではなく胴体から再生していく様子を見て驚愕するヴィクトル。その隙を突いて、Andyはいつの間にかキャッチしていた指弾の薬指を拳へ握り込み、ヴィクトルへ向けて「3廻転(スリーツイスト)」と螺旋の拳(アーム)を放つ。
風子と出会い 旅をして 理屈でただ生きるのではなく 自分の好きな様に この世界を生きていいと知った
不運は魂に宿る…!!
人は魂で生きている
そういう世界だと俺は信じる!
だから どう肉体が滅びようと 俺はどこからでも蘇る!!
彼の魂による言葉を受けて、不死の戦神は記憶の彼方にあった「思い出」を省みる。それは「人は魂で生きていて不滅の存在」という事を喜々として語るかつての仲間。その時は話を聞き流す程度の認識であったが、現状で「魂の行動」を目の当たりにして、ようやく意味を理解してきたヴィクトル。
結局はすべて理(ルール)の捉え方次第なんだ
心からそう信じてさえすれば… 能力はいくらでも発展する
お前が それを体現してくれた 感謝するよ 戦神(ヴィクトール)
否定者(オレ達)は もっと強くなれる
薬指(サード)
ヴィクトルに当たっていた指弾に宿る不運で組織(ユニオン)の飛行機と正面衝突する。その光景を目撃するAndyと風子。かなりの致命傷(ダメージ)であるが、不死の男にとってはまた復活してしまう死(ダメージ)であるが…。
小指(フォース)
更に追撃と不運が宿った指弾(フィンガー)が、頭だけになったヴィクトルへ着弾する。風子は、このままだと埒が明かない事と理解して不安気になる。
それと同時に組織(ユニオン)の飛行機から丸い物が落ちてくる。それはかつて、2020年8月1日にアンディが収容された不死専用の捕獲容器だった。
その現象を頭だけになっているヴィクトルは、何かを確信した風で静かに笑う。
……そういう事か…
ジュイス…
確かに… この2人なら…!!
もう一つの過去と和解 x 進化の予兆 x 次の物語へ
先ほど「偶然」に入手した不死専用の捕獲容器へヴィクトルを収容することに成功した。だが、規格外の不死である彼なら、じきに収容器から脱出してしまうだろう。
この内に、風子の目的「アンディの過去を知る」を達成するため、1865年へ行くことを提案するAndy。
しかし風子は―
アンディ
私 ヴィクトル…さんと話したい
ヴィクトルはアンディの一部であり、勝手に過去を覗くより彼とお話した方がいいと思うという風子。彼女の不純ない言葉に賛成というAndyは、捕獲容器内のヴィクトルへ「出れんだろ?」と声をかける。
その後、話し合いに承諾し自力で捕獲容器から出てくるヴィクトル。
(因みに出て来た時は、ヴィクトルの頭に捕獲容器の半分を卵の殻みたいに被っていたり、風子からデジャヴがある股間の海苔砕きを固い表情で受けたりした)
そして、風子は彼との対話を試みる。
ジュイスさんとは どういったご関係で…
それは自分たちの目的についてではなく、相手(ヴィクトル)を心配しての質問だった。
これまでの出来事で偶々知った過去の情報。それは断片的で詳細不明だったが、その中で組織(ユニオン)の女ボス・ジュイスとヴィクトルが嘗て円卓に座り困難を共にしてきた歴史があった。もしそれが本当なら、なぜ今は敵対しているのか。
不死の否定者(ひていしゃ:世界の理(ルール)から否定された超能力者)・ヴィクトルの気持ちを確かめたい。
そんな不純なき真実(おもい)からの質問をする風子。
お前はジュイスに似てるな
ヴィクトルの第一声は意外な言葉だった。
それは「自分の事など省みず大切な者の為に、全てを賭けられる魂がある」という評価だった(その前には、ちょっぴ否定のあんまりな評価を告げた…)。風子たちを見ていると昔の自分達を思い出す事、それは創造主(神)を殺す難攻不落な闘いであった事、これに起因して様々に心を砕く思いをした事、そんな不幸の現実を経て今は目の前に希望の可能性を見いだせた事を語るヴィクトル。
だからこそ、後は現在(いま)の風子たちへ未来(さき)を託して静かに去っていく円卓最古の否定者・不死のヴィクトル。去り際に「本の世界(ここから)」出ていく助言も告げた。
外に戻るなら片割れとキスでもすればいい
え!!
さっきの頬(チーク)にキスではなくな
はえ!?
ヴィクトルが希望を抱いた進化「対象の理解に合わせた不運」で、彼の片割れ・Andyを通しての出口(死)があるというものだった。その言葉に動揺する風子だが、傍らにいる男は彼女の頬へ手をかけて、144年前に交わした約束(キス)を果たした。
泣くなよ 忘れなければ…だろ?
で…でもぉ
俺は外の俺とひとつになって!! よりいい男になってお前を口説く!!
覚悟しとけ!!
うん!! 楽しみ!!
じゃあな 現在(いま)で会おう
まずは「さようなら」
そして「また会おう」