「君たちなら知ってるかなァ……賢者の石。」
「力が欲しイ…手に入れるためニ…守るためニ…維持するために…絶対的な力が必要ダ…!」
「人間舐めるなよ、ホムンクルス!!」
概要
声:宮野真守
アメストリスの東、砂漠を越えた先にある大国・シン国の第十二皇子にあたる少年。
つねに笑顔で飄々としてはいるが、幼いころから後継者争いの渦中に身を置いていたため、非常に強かで頭の回転も早い。戦闘能力も高く、手負いのランファンを担いだ状態でキング・ブラッドレイと切り結んで見せるほどの実力がある。
シンの皇帝となってヤオ族を興隆させるべく、賢者の石を求めてアメストリスを来訪する。
年齢はアルフォンスと同じ。そのため、目つきが悪いことと老け顔であることを少々気にしている。
シン出身者の例に漏れず、大食い。そして皇族の共通点なのか、よく行き倒れ、なにより勝手にふらふらと出歩くためよく迷子になっている。ただし、方向音痴ではなく、むしろシン出身者固有の『気』の感知能力などを駆使できることから地理勘はいい方で、単に見知らぬ土地でほっつき歩くせいと考えられる。
行動の来歴
- ラッシュバレーで機械鎧を修理しに来たエルリック兄弟によって行き倒れていたところを救われ、以後は紆余曲折を経て賢者の石を手に入れるべく兄弟たちと行動を共にする。
- しかし、すぐにセントラルで行き倒れ、不法入国者として軍警察によって御用となる。
- ところがマリア・ロス少尉の一件でナンバー66が留置所に襲撃をかけた際に脱出し、今度は裏で行動していたマスタング大佐に協力。
- そして兄弟・大佐・自身らによる傷の男(スカー)・ホムンクルス誘導作戦を決行。途中、予期せぬ介入もあったものの概ねの成功をみせる。
- だが、今度は捕縛したグラトニーが暴走し、エドワード・エンヴィーとともにグラトニーに呑まれる。
- 今後は上記の三人で、グラトニーの腹の中からの脱出を決行。成功するが、行き着いた先で「お父様」に遭遇し、一度肉体が死を迎えたグリードの新たな素体として選ばれ、グリードの意識を宿した賢者の石を体に注入されてしまう……
- が、辛くも己の意識を保った状態で内面世界でグリードと対峙・対話し、その上でグリードを受け入れ、納得ずくでグリードの意識に肉体の主導権を明け渡す。(ただしそれでもリン自身の魂と自意識はグリードに溶け込まないまま残って、隙あらばいつでも表層に出て肉体の主導権を奪い返そうとしており、そのしぶとさとブラッドレイ大総統とは違う「強欲なる王の道」を語る根性については、ブラッドレイや彼にそれを語るグリード本人ともども、呆れと苦笑交じりに賞賛されていた)
- 以後は物語終盤まで「グリリン」とも呼ぶべき奇妙な共生状態のまま活動を続ける。