ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

アンシャントロマンの編集履歴

2021-09-22 20:46:59 バージョン

アンシャントロマン

りふじんにもこうとうしたくそげー

アンシャントロマンとは、1998年に日本システムから発売されたプレイステーション用ゲームソフトである。

その星に生まれた者の運命なのか、


その血筋を引きし者の宿命なのか。


全てを背負って、


君は自らを知る旅へ出る。


概要

正式タイトルは「アンシャントロマン ~Power of Dark Side~

1998年4月23日に発売されたPlayStation用のRPG。開発元は風雅システム、販売元は日本システム。(実際の製作体制については後述)


「ムービーライクRPG」を売り文句に、グラフィック・ムービー面を前面に押し出したRPGとして、当時大ヒットした『ファイナルファンタジーVII(FF7)』を意識したのでは?(※)とも言われた超大作「志向」のRPG作品・・・であるが、結果出来上がった物はその高い志に反し、FF7どころかあらゆるRPGと比べても劣っているかもしれないほどの、奇跡的なまでに酷い完成度であった。


ゲームシステムや操作性といったゲームとしてのクオリティ以外にも、ストーリーやキャラクターボイス、音響面など色々とツッコミどころが目立ち、マイナーであるが一般的にクソゲーとして評価されることが多い。


アンシャントロマンのOPの男性

一方で"クソ"な部分に妙な親しみを感じられる部分も多く、サナトリの村のBGM理不尽にも吹き飛んだおっさんはその代表例である。この2つは主人公たちよりもぶっちぎりで人気で知名度が高い。


※なお、FF7を意識したという事実はどこにも無く、所々に見られる要素からプレイヤーが予想しただけに過ぎないので注意。設定やキャラ造形などはむしろドラゴンクエスト5などに似ているという指摘もある。

もっとも、本作が発売された1990年代後半はハードの高いグラフィック・サウンド性能を生かした美しい映像やキャラクターボイスの多用、JRPGの特徴でもあるファンタジー要素・キャラクター性を強調するストーリーなどの特色を持ったRPGが多数リリースされていた時期でもある。FFを含め先発のゲームに影響を受けている可能性は十分にあるものの、「元ネタ」を断定することはできない。

またこれに関連して、主人公「カイ・オルフェアス」を、ある実況者が皮肉を込めて「クラウド」と呼んだことから、実況動画の視聴者の間でも一部そのように呼ばれるようになっていた。まれに未プレイの人やゲームを知らない人から勘違いされることもある。


特徴(というか問題点)

ここではおおまかな点を紹介する。


タイトル

英語表記では「Ancient Roman」とあるが、本来ancientは「アンシャント」ではなく「エインシャント」や「エンシェント」等と読む。Ancientを仏語読みすれば「アンシャン」(正しい綴りはancien)にはなるが、それならなぜ「ト」を入れたのか…?という新たな疑問が生まれてしまう。

一応「アンシャント」「アンシェント」なども表記揺れの範疇ではあるが、一般的な表記が採用されていない理由は不明である。


また「Ancient Roman」は直訳すると「古代のロマン」となるが、このゲームには古代要素もロマン要素もほぼないというタイトル詐欺である。

いきなりタイトルからおかしいという、まるで入念な仕込みのような仕事ぶり。

グラフィック

フィールド・キャラクターは3DCGで制作されており、ムービーも3Dで表現されるのが特徴だが、全体的にグラフィックの出来がかなり悪い。初代PSの発売から4年が経過しているのにも関わらず、場合によっては初期のソフトよりも酷いレベルになっている。

ゲーム中のポリゴン(特に戦闘画面)は厚紙で作ったかのような粗末な3Dモデリングで、ムービーシーンも人物がまるでビニール人形のような質感で動きも非常に乏しく不自然。少なくとも、パッケージや説明書で確認できるイラストを再現できているとは言い難い。


また、このイラストとゲーム内グラフィックでは服装のカラーリングが異なる(特にカイはバンダナ・インナーの色がイラストから大きく変更されている)。イラストの落ち着いた色遣いをゲーム内で完璧に再現することは不可能なのかもしれないが、全体的に鮮やか…というよりはギラギラした色合いになっており、先述の「ビニール人形のような質感」の印象を強める原因となっている。


ただし、マップ内の建物・家具などのオブジェクトや、ワールドマップ画面の2頭身キャラのグラフィックは当時としてはごく普通のレベルである。


サウンド、ボイス

BGMもお世辞にも良い曲とは言えない…どころか、一部の曲に至っては完全に不協和音で聞けたものではない。→例:「サナトリの村」で流れるBGMなど

特にボス戦のBGMはプレイヤーからの評価がとても低く、悪い意味で高い知名度を誇る。


なお、有志の調査によれば、何らかの原因でパート毎のコードが作曲者の意図しない形でずれているため不協和音になっていると考えられている。実際に、上述のサナトリの村のBGMこと「マーメイドの街」については、本ゲームの発売一ヶ月前に発売されたサウンドトラック盤ではキーが揃っているため、ゲームに音源を移植する際にミスがあったと考えられる。

また、酷評されるボス戦BGMについては、コードのズレだけでなく各パートの音量バランスや音色がゲームとは全く異なるものとなっている。これにより、意図的な不協和音と全編で繰り返されるアルペジオにより焦りや疾走感を演出したメロスピ風の原曲に対し、鍵盤を適当に叩いただけに聞こえるようなメロディや単にタイミングがずれているだけに聞こえるうるさいドラムなど緊張感に欠けるゲーム版という違いが出てしまっている。

サントラ収録時のタイトルとゲーム内で使われている場面との不一致も多く、制作現場の混乱が窺われる。


「クソゲーもBGMだけは良い」という、まことしやかに語り継がれていた俗説を理不尽にも吹き飛ばしたという点でも画期的と言えるだろう。


キャラクターボイスとセリフ

それぞれ戦闘時やムービーでセリフを話すが、肝心の声優陣の演技力には多くの場面で問題があり、棒読みで滑舌も悪い(例えば、「腕が鳴るぜ」が「屁が鳴るぜ」に聞こえる等)。声優陣はほとんどが当時新人あるいは無名の人物であり、中にはその後の出演作が確認できない人物もいる。

ただし、全員が聞くに耐えないレベルというわけではなく、主人公含め数名のキャラクターの演技は真っ当なものである。先述のサントラと同時期に物語の前日譚を綴ったドラマCDが発売されているが、こちらではゲーム本編からは「真っ当な演技」の声優が引き継がれており、それ以外のキャラも実力のある声優に差し替えとなっている。


テキストとして表示されるセリフも、漢字とひらがなが不自然に混ざっている(「ごりん終、だな」「物見ゆ山」など)ものがあるのに、「親戚」、「廟」など難しい漢字をあえてひらがなにしているというわけではないという、理解し難い意図で当てられている。また、ひらがなと漢字の組み合わせが一定しない。(例えばバークとの会話の場合は「食堂」表記だが、モブ女性との会話の場合は「食どう」など)


効果音も、ドアを開けようが宿屋に泊まろうがほとんどの場面で鳴らない。


ストーリー

取扱説明書に記載のストーリーは以下のものとなる。


一つの星が爆発する。

爆発はその星系にある惑星とそこに生きるすべてを呑み込む…。

爆発の力はある星を襲う。

星は壊滅。闇を切り刻むかのような幾千もの流星。

その中に、異様な輝きを持つものがあった…。


そして1000年が経った。

ある王国の城の中、赤ん坊を抱えた王妃を、異形の生物が襲う。

赤ん坊はその生物に連れ去られてしまう。


その出来事から17年。

赤ん坊は山奥の鉱山の村でたくましく育っていた。

その名は「カイ」。


奇しくも平穏に思える世界は、しかし、

再び魔の力で漆黒の闇へと変貌しつつあった。

人間が妖獣化していく…。

そんな噂が日を追うごとに現実味を帯びてきていたのだ。


立つのは今…! カイは、ついに旅に出る。

この世に平和を、そして愛を取り戻すために。

美しい海と点在する島々。確かにこの世界にはまだ神が存在する…。

カイは、この世界を覆わんとする闇の元凶を見出せるのか?

そして、愛すべきものを全てを守ることができるのか?



また、これに加え


ここより遙かな時空

永遠に続くと思われた

ある文明が

理不尽にも吹き飛んだ。


幾年月も虚空をさまよった

いわれもなき憎悪が、

十七年前のあの日

ハインローグの地に

襲いかかった。


カイよ、

幼い時より全てを失いし

哀しき王子よ、

平和を、愛を、

そして自分自身を取り戻せ。


少年の冒険が、

今、始まる。


この文面が冒頭のモノローグがゲーム内で示される。

ものすごく簡単に言うと、赤ん坊の頃魔物に攫われ奴隷として育った主人公は、同じく奴隷である仲間と決起して自由を手に入れ旅に出る。旅の道中で新しい仲間と出会い交流を深め、自身の出自を知り、ついには世界を支配しようとする黒幕を打ち倒そうと奔走する…という、一見すると王道のストーリーとなっている。

しかし、作中で実際に展開されるストーリーは説明不足、急展開、電波、伏線もほったらかしというダメ要素を全て備えていおり、前後のシーンが繋がっていないことなんて当たり前のようにある。

また、内容も薄味でプロローグ⇒奴隷スタート⇒数十分で王子様⇒いくつかのダンジョン攻略⇒3,4部屋の魔王の城(ラスボス)というもの。


以下は数々あるツッコミどころの例である。

  • ストーリー面
    • 最初のプロローグにて、1000年前の世界のムービー(トップ絵のおっさんが木っ端微塵になるシーン)が流れるが、特にストーリーとは関係なく、クリアしてもムービーの意味は全く分からない。何故作ったし。まだ冒頭のパッケージ裏に書かれている文面の方が良かったのでは?
    • 管理長が「指示があるまで小屋で待機していろ!」と言ったのに小屋に戻る気配が無い。明らかな命令違反である。
    • ヒロインに戦闘面での活躍を期待していない主人公…というのはよくある話ではあるが、本当に全く戦闘能力を信用しておらず、「ヒロインを親戚の家に預けて冒険を続けようとする」という展開が出てくる。さらに、これに関してヒロインがストーリー内で挽回できるような展開がない上に、ステータス的にも弱いという踏んだり蹴ったりな状態である。
    • このゲームには人間が魔物となる病が存在しカイたちは治療法を模索しようとするが誰も治療法を知らず全てたらい回しであり、後半から下述の神々の力を手にするため終盤まで放棄される。しかも主人公たちは知っていて躊躇なく元人間と紛れている魔物の殺害を平気で行なっている。そここそ自分を見失う場面作れよ……。
    • ダムを壊さなければ先に進めないという場面があり、下流に人がいないか確認しに行った結果、村があった。そこまでは良いのだが、避難させるのは時間がかかると判断した主人公たちは、水中でも呼吸ができるエスカの実を皆に食べさせて何とか生き残れという作戦を実行。もちろん常識的なリアリティさえあれば、本来水圧で即死するので無意味である(エスカの実の能力に水圧に対応している説があるが、それでも少なくとも体の弱い老人は死亡するし家財はメチャクチャになるであろうが、何故か生きている。)。この話を考えた人はどんな精神をしているのやら…。
    • 神の力を継承する際に子供を救援するイベントでゴブリンが街を占拠している場面があるがなんと話しかけるだけで死亡する。
  • グラフィック面
    • ハインローグの偉い王から強くなれと命令されてダンジョンを攻略することとなるが、聖者、大聖者の服装がバトル前とバトル中と全然違っており、バトル中は何故か脱衣しておりパンツ一丁である。特に大聖者はキタキタおやじと瓜二つである。どうしてこうなった。
    • 母の転がった遺体を見つけて主人公が出自を知るのだが、オープニングムービーで母が死亡したのは主人公が赤ちゃんであった頃、つまり17年前のこと。しかし、なぜか遺体が一切劣化せず綺麗なまま転がっている。
    • さらに、この母親(の遺体)の描写で、ドラマCDで語られたストーリーとの間に矛盾が生じている。

店・アイテム

店でアイテムを買う際に、仲間に「これ買って」とボイス付きで言われることがある。買わないと「ケチ」と罵られる。また、このボイスのためだけにディスクの読み込みが入るため、ストレスが溜まる。

これはいわゆる「メタ要素」や「バカゲー」的な部分を狙ったと推測されるが、終始シリアス寄りのシナリオで遊び要素が少ない本作においてそれがどれほどの効果をなしたのかは不明である。


魔法」のシステムが存在するが、店・持ち物確認で効果と消費MPの説明がないため、購入して使ってみないと分からない。…のだが使ったところで効果の説明(「○○の攻撃力が上がった!」など)がないので、特に補助魔法は結局何がどうなったのか分からない。また、誰が使っても同じ効果で同じ威力であり、そもそも魔法自体が弱い。


アイテム・装備品も一部はキャラクターからの説明があるとはいえ、ほとんどは購入して使ってみないと効果が分からない。一応装備品は価格が高いものであればあるほど強いが、それでもどの能力がどのくらい変化するのかは教えてほしいものである。


戦闘

このゲームには、RPGではお約束のザコ敵エンカウントが存在するのだが、エンカウントする度に最大数秒のロードが入るため、初見の人はフリーズしてしまったのかと勘違いしてしまうかもしれない。

また、敵味方問わず、戦闘のエフェクトを表示する際もディスクの読み込みが入るため、非常にテンポが悪い。多数の効果音やエフェクトを用意しているならまだわかる気がするが、少なくとも通常攻撃はエフェクトも効果音も1つしかないので何故読み込むのかがよくわからない。

ちなみに敵を倒した時のエフェクトはダメージ表記と共に回転しながらヒュイーンと音を立て、画面斜め上に飛んで消えるというもの。これは敵を倒したときに限らず、味方が力尽きたときもこのエフェクトである。興奮も情緒も手応えも何もあったものではない。


ボスが異常に強いor弱い。レベルを上げて挑めば2~3回の物理攻撃で大体倒せるが、レベルを上げないと逆に味方が瞬殺される。もはやレベルを上げて物理で殴ればいいゲームと化しており、これが原因で物理攻撃が高いキャラは強く、そうじゃないキャラは弱いという法則ができてしまっている。

しかし1体だけレベルを上げても油断できない敵がいる。それがバジリクスである。詳しくは該当項目で解説しているが、簡単に言えば1ターンキルを狙わないと撃破困難。…というより群れに下手に手を出そうとするとこちら側が逆に完封されてしまうため、強い以前の問題である。


しかも恐ろしいことに、体験版として配布されたバージョンよりクオリティが落ちている始末。詳しくは下記にて後述。



神の力、龍の力について

カイ以外の5人(順序は問わない)がそれぞれ神の力を継承するイベントが、さらに、5人の継承が終わった後にはカイが龍の力を継承するイベントがある。

しかしステータスも能力も一切変化なし。後述の体験版で確認できる「没設定」として、戦闘中に「変身」というコマンドが存在するが、もしかしたら各々の神の姿に変身するシステムがあったのだろうか…?


そもそもそれらの力を継承しようという最初の理由も、勝利には絶対に必要というわけではなく、“継承したら強い武器がもらえて、この先の冒険が楽になるだろう”程度のものだったりする。このあたりはシナリオの問題であろうが、例えば体験版制作中の時点では継承の利点や目的が明確に説明される予定であったのかもしれない。


その他

人をイラつかせる要素が多い。前述の通り買わない場合ケチと罵られる、放置状態にするとたった5秒で主人公が貧乏ゆすりをする(ストーリーシナリオ中も構わず)。ストーリー上で病気について調査をしている有識者が妙に高圧的な態度(例:ヒロインに対し、「足手まとい」と攻撃的な言い回しで忠告する)、いちいちローディングが入るなどといったことでイラつかせる要素が目立つ。

パーティメンバーが全滅するとゲームオーバーになるのは普通だが、ゲームオーバーに入ると一切の操作を受け付けない。タイトル画面へ戻ることも出来ないため非常に面倒くさい。まぁゲームオーバーになる可能性があるのは最序盤だけだが。


登場人物

ほぼこのページからの転載。

なお作品での表記は「名前=苗字」という表記が正しい。(例:カイ・オルフェアス→カイ=オルフェアス)


カイ・オルフェアス CV:高橋直純

「勝負だ!」「……ケチ。」

年齢:17歳 身長:167㎝ 体重:60㎏ 使用武器:剣

本作の主人公。自分自身を取り戻すため旅に出る(ナレーション談)。クラウド並みの知名度を得ることはできなかった。

演技は声質の関係でやや棒読み気味に聞こえる場面があるものの、かなりまとも。


ミシリア・アルマイヤー CV:中山真奈美(現:中山さら)

「あまくみないでね」「んもぉ〜♡ ケチ!」

年齢:15歳 身長:156㎝ 体重:45㎏ 使用武器:杖

本作のヒロイン。カイに好意を持つ。

確認できる限りでは、担当声優の中山氏はゲーム本編の出演者の中で最もキャリアが長い(といっても、出演時で5年ほどのため若手である)。このため、高いレベルで安定した演技を披露している。


バーク・シュワルツ CV:野村広一

「腕がなるぜ!!」「これ買ってくれよ〜」「どケチ」

年齢:31歳 身長:206㎝ 体重:135㎏ 使用武器:斧

最初に仲間になる大男。本編でも持ち味の怪力を存分に発揮し、レベルを上げて物理で殴りつつ、彼が腕を鳴らすだけで大体の敵を倒せる。

「腕がなるぜ!」というセリフが「屁が鳴るぜ〜」に聞こえるほど滑舌が悪い。


  • 製品版本編で登場

ミーナ・エルノロア CV:西村由美子

「アナタガタガ…ピクシーノナカマダトハゾンジマセンデシタ…」「ケチですのね」

年齢:不明 身長:170㎝ 体重:54.5㎏ 使用武器:剣

旅先で仲間になるエルフ族の女性。高潔な精神の持ち主。

どのキャラクターよりも棒読みの台詞が目立つ。


サリナ・ジェナトス CV:中島沙樹

「さぁ、かかっといで!」「このしぶちん!」

年齢:20歳 身長:163㎝ 体重:50㎏ 使用武器:剣

旅先で仲間になる女剣士。ゲーム内では中山氏に並びトップクラスに台詞の演技が上手い。


バロア・カイト CV:斎藤規

「オレサマノデバンダナ!」「テメ〜!」「ヤリヤガッタナ!コンチクショウ!」

年齢:29歳 身長:185㎝ 体重:85㎏ 使用武器:槍

旅先で仲間になる船乗りで、住民の命をもて遊ぶ男。後のこの人である


ファラ・ミスチル CV:森本まり子

「質問しているのはあたしの方よ!」「ケチケチケチケチ!ケチ!」

年齢:不明 身長:20㎝ 体重:不明 使用武器:杖

旅先で仲間になるピクシーの少女。道中で理不尽にも辻斬りに遭ってしまう。

演技は安定しているが、出番自体が少なく担当声優のその後も確認できない。


マクロード・エッシャー CV:鮫沢祐二

「覚悟しろ!」「何故だぁ〜」

年齢:28歳 身長:180㎝ 体重:70㎏ 使用武器:剣

ハインローグ護衛隊の隊長で一時期だけ仲間になる。


  • 魔王側

ロミアス CV:???

「さあ、私を見事倒し、我が主の下へむかうがいい。」「アッー!

銀の鎧に身を包んだ魔王側の男幹部。

マクロード率いる連隊を単騎で壊滅させる強さを誇る。


ルーシア CV:???

かなり派手(というより際どい)格好をした魔王側の女幹部。

ロミアスとは対照的に搦め手に長けている様で、エルフのカーナを洗脳して配下にし、

カーナの死後も死体を操り手元に置くという外道行為に走る。


本作のラスボス CV:???

「あわてることはない。わが真実の姿を…」

人間を魔物にする病をばら撒いた、魔物の王にして黒幕。


  • ドラマCDの登場人物

ルイス・オルフェアス CV:高橋直純

ハインローグの王。カイの父親。


マリーナ・オルフェアス CV:中山真奈美

ハインローグの王妃。カイの母親。ドラマCDでは金髪の髪という設定だが、ゲーム内では水色となっている。


ユリア CV:中島沙樹

マリーナの侍女。


ブロア・ジェナトス CV:麻生智久

サリナの父親。ギゼフィルに操られる。


ギゼフィル CV:大友龍三郎

死と現世の富・快楽を司る冥界の神。


体験版

とあるイベントでのみ無償配布された模様。いくつかのシステムが製品版と異なる。というか、こっちの方がマシなクオリティをしている

「体験版」以外に「ハイライト」と「操作説明」が選択できるようになっていて、「ハイライト」では本作の販促に使用されたとされるハイライトムービーが見られる…と思いきや、本編のあの低クオリティなムービーをぶつ切りにして適当につなぎ合わせたとしか思えないPVが流れるだけだったりする。

「体験版」では初期レベル25のパーティで、オープニングから最初のボスである管理長戦までをプレイできる。このため、あの迷曲を聞くことができない。

「操作説明」はそのまま。詳細な説明書がないためだろう。


戦闘面に関し、製品版と異なる点は以下の通り。

  • 戦闘開始時とクリティカル時にスパロボのようなキャラバストアップのカットインが現れる。ただし、クリティカル時はともかく演出の長い戦闘開始時もスキップ不可なので、仮にこの仕様のまま搭載されたらされたでテンポの悪化を招きそうではある。
  • 戦闘中のセリフはクリティカルではなく、戦闘開始時にカットインに合わせてメンバーが順番に喋る。
  • キャラがマップ移動時と同じデフォルメデザインで参戦(リアル頭身の製品版とは好みの問題になりそうだが、あちらはカイの腰が明らかに引けている)
  • 製品版では斬撃エフェクトだけだったが、こちらは追加で打撃エフェクトがある
  • 敵への攻撃を終えるとバックせず、疾走感のある感じでそのまま切り抜ける(簡単に言えば世界一周)
  • 倒した敵が吹き飛ぶ際、ダメージ表記は消滅しカメラへ向かって手前側に吹き飛ぶ
  • 勝利ファンファーレが無い(あまり知名度はないが実は製品版でもスキップ可能)
  • 戦闘コマンドの中に「変身」が存在したりする(ストーリー終盤の伏線?)
  • 管理長はレベル25のパーティメンバー3人と互角に戦える強さとなっており、ボス攻略の楽しさがある。(製品版は大幅に弱体化している始末)

それ以外の面であれば異なる点は以下の通り

  • タイトルBGMがある。
  • カイの顔グラフィックが別のものとなっている。
  • バークの名前の書き方が「バーク=シュワルツ」が「バーク・シュワルツ」に。

この通り、製品版に比べてプラスとなる要素が多い。しかし、どうしてこうなった…。


本作の開発状況について

2021年8月、本作のキャラクターデザインを担当した楓牙氏(現在は成年向け漫画家として活動。当時は「大田恵伸」という名義で風雅システムに在籍していた)が、本人のTwitterにて「アンシャントロマンというゲームに関してのツイートが僕に来てますが…何も答えられないので申し訳ありません。」とツイート。続けて、製作当時の事を「吐きながら仕事をした事も良い思い出」と言及した。「ゲームに関してのツイート」とはおそらく、(ブームを受けて)ゲームwiki等で「キャラクターデザイン」として紹介されていた楓牙氏のことを知った人物によるものだと推測される。


その後9月に入ってから、本作について「色んな所でアンシャントロマンの制作が風雅システムになっていますが…あれは風雅とは別の制作会社が作ったゲームです。」・「アンシャントロマンは、色々あって制作の後半で急遽風雅システムの社員が駆り出されましたが…ほとんどの社員は少ししか関わっていません。風雅の社員で最後まで現場にいたのも僕だけですし。」と公表している。

大半の開発を行ったとされる「別の制作会社」については、名前は伏せているものの「風雅の社長がその制作会社の役員もやっていた」と言及した。

その後、この「別の制作会社」とは、本作の開発のために立ち上げられた会社であること、社員は全員ゲーム開発の経験がなかったことに触れている。


実際に、風雅システムの公式サイトは2010年代に入っても更新が続けられていたのにも関わらず、本作の情報が記載されていない。開発の大半を別会社が手がけたのであれば当然であるといえる。

これに加え、ゲームの開発を行なった風雅システムはそもそも「アマランス」、「エルステディア」(PC-9800シリーズ)など、MS-DOSWindows向けの2DRPGで知られるメーカーであり、(Windows版初代アマランスにて3Dフィールド・キャラで制作してはいるが、)本作以前に家庭用ゲーム機対応かつ3Dを多用したゲームの開発実績が存在しない。

なお、発売元の日本システム(同じくゲーム開発を行っていた日本システムサプライとは別会社)も、本作以外のRPGは販売していなかった。


楓牙氏の発言以前にも、先述の体験版と製品版の仕様変更、サウンドトラック盤の楽曲タイトルと製品版での使用場面の食い違いなど、製作現場の混乱が見受けられる点がいくつもあった。



余談

  • ドラマCDが作られており、こちらは本編より演技やストーリーがまとも。一応本編の前日談扱いで、投げっぱなしの設定などが回収されている…というよりも、ドラマCDから窺える世界観がゲーム本編のそれより遥かに重厚な仕上がりを匂わせている。どうしてこのクオリティでゲームを作れなかったのか、謎は尽きない。
    • そもそも、サントラおよびドラマCDは本編発売の1ヶ月前に発売されている。このため、ゲームが主軸のメディアミックスとも解釈できるが、実際にはゲーム発売以降なんの音沙汰もない。
  • Twitter上に風雅システムの公式アカウントとされるアカウントが存在しているが、本物かは不明なので注意。先述の通り深く開発に関わっていないはずの本作を代表作のひとつとしてプロフィールに書いていたり、現在は削除されているがあつ森関連のツイートにリプライしたりしていたので、偽物の可能性が高い。
  • 今まで、「知る人ぞ知る」という感じのクソゲーだったが、2020年にクソゲー系YouTuber『からすまAチャンネル』の動画の影響で、知名度が劇的にアップ。その影響か、500円程度であった中古ソフトの相場が数万単位まで高騰し、ここ最近のゲームカタログwikiでの日ごとのアクセスランキングで、良ゲーやメジャーなクソゲーを差し置いてアクセス1位に躍り出る事もしばしば。 また、体験版も高騰している。
  • からすま氏は「本当に大好き」とかなり気に入っており、他の動画でもたびたび本作をベースとしたネタを使っている。また彼はプレイ配信の序盤で「この時点でデスクリムゾンより面白い」とさえ発言している。

関連タグ

RPG プレイステーション クソゲー

チーターマン2:絶賛高騰中のクソゲー繋がり。

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました