概要
『アンシャントロマン 〜power of dark side〜』の「サナトリの村」と「ピカの浅瀬」で流れるBGMのこと。サウンドトラックCDでタイトルが確認できる。
比較的序盤で訪れることになるサナトリの村で初めて聞くことになるため、「サナトリ村BGM」という呼び方の方が広まっている。
ゲーム本編の解説はアンシャントロマンを参照のこと。
なお、ゲーム内には「マーメイドの町」という地名は存在しない。また、村の正式名称は「サナトリの村」であり、あくまで「サナトリ村」というのはファンによる略称である。
特徴
ギターとフルート(パンフルート)、ウッドベース、コンガというシンプルな構成で、のどかな町の風景を表現している。
ゲーム収録版のBGMは、パート毎はそれほどおかしくないがコードが不揃いのため聞くに耐えないものとなっている。
しかし、フィールドマップで使われているアレンジ版やサントラではコードが揃っており(後述)、違和感なく聴くことができる。
本作はこの曲に限らず音響面で問題が多く、悪い意味でインパクトのある音楽揃いとなっている。
流行の経緯
元々、ゲーム本編はマイナーで「知る人ぞ知る」というような存在であり、クソゲーとして一部の愛好家に面白がられていた。また、その流れでまさに珍妙というべきBGMも密かに注目されていた。
2020年9月、ゲーム系YouTubeチャンネル「からすまAチャンネル」での同作品の紹介以降、理不尽にも吹き飛んだおっさんと肩を並べるほどの勢いで知名度を広げ、これを面白がった音楽系YouTuberたちからリミックス動画が多数投稿されるようになった。
リミックスを作った人やファンは「サナトリスト」と一部で呼ばれている。
なお、先述の「からすまAチャンネル」の「からすま」氏はこのBGM含めアンシャントロマンを気に入っているようで、アンシャントロマンのまとめ動画公開時に同BGM(エンドカードも)をメインテーマとして使用し、その後のクソゲー動画にもリミックスともども汎用している。
サナトリ村アレンジブームについての考察
サナトリスト
※以下はあくまで「からすまAチャンネル」の視聴者および、チャンネルで紹介された後に流行したBGMアレンジ動画の視聴者の間で使われるジョークであり、実際の病気やその患者とは無関係です。
また、同作のプレイヤー、愛好者(特に「からすまAチャンネル」で紹介される前から知っている人)全員を表すものではないことにご注意ください。
この狂いそうなメロディーを聴いていると体内でサナトリウムという性質が生成されている。
これは普通の人間であれば有害で人体に悪影響を及ぼすが、それを無視してこの曲を聴き続け、体内のサナトリウムが一定量を超えるとサナトリストになってしまい、定期的にサナトリ村のBGMを聴かないと生きていけなくなる。
ちなみに本来のサナトリウムは療養所という意味で、療養の村であるサナトリ村の名前の由来でもある。
患者数は増加しており多数の動画配信サイトで「サナトリ村」と検索するとサナトリストを発症している患者の様子がよく分かり、この記事を見ている人も気が向いたら聴いてみよう………
というか今から聴け。
オードロイドアレンジ
バストラ氏によるアンシャントロマンと並ぶPSの怪作『黄昏のオード』のオードロイドをフル活用した、夢のコラボ。通常版と原作版重視の2バージョンがある。
なお、この動画はアンシャントロマンおよび同BGMが大注目されるより前に投稿された作品であり、先述のYouTubeチャンネルとは無関係の人物によって制作されているため、無闇に関連づけることは控えるべきである。
バークアレンジ
こちらもバストラ氏制作。オードロイドで披露したオリジナル歌詞をバークに歌わさせたもの。ボーカル・ドケチ担当・ボイパ担当に分かれている。
両者とも、視聴する際は精神が破壊されても責任は持てない。
ゆっくりアレンジ
上記の動画を元に、ふぃにきー氏によって制作されたもの。
ガメにがめついドケチはごりん終だな
前述のオードロイドで本記事のBGMを歌った際の歌詞の一部。
「ガメ」はアンシャントロマンにおける通貨、「ドケチ」はゲーム内で買い物をした際にバーグが欲しがってる物を断った際の文句、そして「ごりん終だな」はこれまたゲーム序盤でボスキャラを倒した時に呟くバーグの台詞なのだが、これら三つが組み合わさることで
守銭奴(銭ゲバ)のように金に執着する者はその金に対する欲深さが命取りとなって死に繋がるだろう |
という妙に説得力のある意味の一節となる。
原因について
サントラに収録されているバージョンはコードが揃った比較的まともな曲になっているため、意図的にこのような楽曲として制作されたのではなく「作曲ソフトからプレステ用にデータ移行する際にコードがズレる不具合が出た」「制作途中、なんらかの理由で移調する際にミスがあった」説(プログラマーや採譜者のミス)がファンの間では有力視されている。
サントラおよびドラマCDは本作発売の1ヶ月前に発売されているが、この曲を含めて多くの楽曲で実際に使われている場面とタイトルとの不一致が起こっている(例:サントラ版タイトル「ナーカスの町」→ゲームで使われているマップ「ルーンマルナの街(復興前)」など)。また、一部の楽曲では楽器の音色や音量がゲーム版とは違う形で収録されている・明らかにゲームでは聞こえないパートが収録されているものがあるなど、制作現場の混乱が窺える。
さらに言えば、サントラおよびゲームのエンディングでは作曲者・松本達哉と編曲者・橘徹也がクレジットされているが、ゲーム付属の取扱説明書ではこの2名に加えもう一人別のスタッフが音楽担当としてクレジットされており、本作の音楽制体制には疑問が残る。
検証動画
余談
2021年5月辺りに理由は不明だが理不尽にも原作動画が吹き飛んだ現象が起こっていた(BGMの投稿主が著作権警告を3回以上受け、チャンネルがごりん終したと思われる)。なお現在はサナトリスト感染者たちが再投稿を行ったことで事なきを得ている。
また、同じメロディのBGMが
- ドロア城入り口と話しかけると死ぬ魔物から子供を救援する際に流れるBGM
- ワールドマップBGM
- 冥界の門のムービーシーン
- 没BGM
と、本BGMも合わせて合計5曲もある。
なお、2022年2月現在、理不尽にも没BGMの動画が吹き飛んだ現象が起こっている。
アレンジ楽曲が多く投稿されているというのは某神社や某トロピカルBGMに通じるものがあるが、サナトリ村アレンジは「例のアレカテゴリを経由していない」という異質の存在である。
関連動画
ゲーム収録版(実家のような安定感)
サウンドトラック版
ドロア城入り口etc
ワールドマップ
アレンジ
オルゴール風
チルなビート
EDM REMIX
こどもむけアンシャントロマン