「天下無双とうたわれた、この海戦騎ボラホーン様の力(パワー)!!」
「うけてみるがいいわあッ!!!」
プロフィール
概要
通称「海戦騎ボラホーン」
竜騎将バランに仕える3人の竜使い『竜騎衆』のひとり。種族は獣人族のトドマン。年齢は人間の年齢に換算して30歳前後。
海のドラゴンであるガメゴンロードに搭乗している。
だがガルダンディーと違って相方のドラゴンには愛着はないようで、ポップのベタンで簡単に倒されてしまった際は「ひ弱なドラゴンめ…だらしない!」と吐き捨てている。竜騎衆の例に漏れず敵対者に対して侮った態度を取る様が見られ、ポップは元よりヒュンケルまで格下扱いしていた。
ガルダンディーの独断専行に関しても「バカが」と吐き捨てていたものの、彼が敗死した時は「ただではすまさん!」と激昂するなど仲間意識が見られた。逆に自分が牙を折られた際はラーハルトから「ボラホーン!!」と声をかけられ心配されるなど間柄は悪くなかったようである。少なくともこの時までは。
竜騎衆において最も仕事に徹している分、余計な手間を避けようと早々にポップのとどめを促すものの、勝つためなら卑劣な手を辞さない。
能力
クロコダインのような巨体と「天下無双」を自称する程の怪力を兼ね備えており、そのパワーは自分の数倍は大きいカメゴンロードを軽々と持ち上げることができる程。
しかし特徴としてはダダ被りであり、その力すら対峙したヒュンケルには「クロコダインの方が倍は上」と称され簡単に受け止められてしまった。
得物は長い鎖を錨に取り付けた「鋼鉄の錨」で、これを鎖分銅のように振り回して戦う。
戦闘以外でもルーラでバランを追いかけようとしたポップの足に絡ませて引きずりおろすという使い方をしたこともあり、何気に獲物を確実に捕らえる制球力の持ち主である。
また口からマヒャド級の威力がある冷気の息を吐く『凍てつく息(コールドブレス)』が得意技で、それはポップのメラゾーマすらも無力化してしまう程に強力。これをヒュンケルに喰らわせた際は、ラーハルトもボラホーンの勝利を確信していたほどである。
ボラホーンはこれらを組み合わせ『相手を凍てつく息で凍らせて固まった所に、振り回して遠心力をつけた鋼鉄の錨を直撃させて粉々に砕く』というのを必勝戦法としている。
一見単純なようで対抗策が限られる当たり必勝法としてはなかなかのものである。後に登場したノヴァもハドラー親衛騎団に同じ戦法を用いている。
作中での活躍
他2人共々バランによって招集され、ダイの身柄強奪に赴く途中で足止めに来たポップと遭遇。ポップはルーラで一足早くテラン城へ向かったバランを追おうとしたが、ボラホーンはすかさずそれを阻止。そして「貴様なんぞがバランさまに手を出そうなどとは百年早いわ!!!」と立ちはだかる。
ポップのメラゾーマを凍てつく息で無効化して恐怖させ、そのまま容易く叩き伏せる。ラーハルトの進言通り一思いに楽にさせようとするも、トドメを所望したガルダンディーに任せて傍観に回ったが、その結果彼が愛竜共々あっけなく戦死するのを見届ける羽目になってしまう。
そのまま二番手としてポップの助太刀に現れたヒュンケルと対決するのだが、自慢の怪力を用いたパンチはヒュンケルに片腕で難なく防がれ、前述の必勝戦法を実行するもヒュンケルの鎧の魔剣は呪文だけでなくブレス系の攻撃も効かないという特性を持っていた為失敗。
そこから鎧化したヒュンケルに殴り飛ばされたところを、ブラッディースクライドで土手っ腹を貫かれ、全く見せ場のないまま倒されてしまった。
そのまま死亡したかと思われたが、実はギリギリの所で生きており、ラーハルトをも下して疲労困憊のヒュンケルに不意打ちをしかけ、続けて動けないポップを人質にとり無抵抗にして殺そうとした。
しかし自分と同じく生きていた上に卑劣な行いをする者を嫌悪する性分であるラーハルトの投げつけた槍に口から頭(脳幹)を貫かれてしまい、断末魔一つあげる事なく今度こそ絶命するのだった。
その後三人の遺体はバランから竜の血を与えられアルゴ岬の奇跡の泉に安置されていたが、彼とガルダンディーは精神力の低さからか蘇ることは無かった。
余談
人質を取る戦法自体は魔王軍としては批判される事ではないかもしれないが、ラーハルトからすれば「卑劣で脆弱な人間ごときに、卑怯な事をしないと勝てない」と言ってるようなものと解釈できる。
バランやラーハルトも真っ正面から正々堂々と戦うスタイルを取っており、ガルダンディーの独断も超竜軍団の恐ろしさを知らしめるデモンストレーションとも捉えられるためか、バランも黙認していた。
クロコダインの様に「勝利のために仕方なくやった苦渋の決断」だったり、フレイザードの様に「勝利のためなら自分の身を省みないある種の潔さ」だったら評価が変わっていたかもしれないが、いかんせん竜の血で生き返る事ができなかったため、崇高なる精神を持ち合わせていなかったのは確かである。
また、アニメ版ではまだ生存していたにも拘わらず、次回予告ではラーハルトやバランの事を取り上げられ、ボラホーンの事は一切触れられないというある意味不遇な扱いを受けた。
更に言うと、原作漫画では竜騎衆で唯一、サブタイトルで自分のことが触れられていないという特徴もあり、ガルダンディーは『狂乱!!ガルダンディー』 ラーハルトは『竜騎衆最後の男』とそれぞれサブタイトルで触れられている。加えて、『竜騎衆最後の男』はボラホーンとヒュンケルの決着後ではなく、戦闘開始の話のサブタイトルである。サブタイトルの時点で敗北確定している上に話題がラーハルトに持っていかれてるあたり、前述のアニメ版での不遇な扱いは原作の頃からだったのかもしれない。
関連タグ
マキシマム(ダイの大冒険):本編終盤に登場し、このボラホーン戦のデータを読み取ることで『人質を取って瀕死の敵を倒そうとする』という同じ行動に出た卑劣漢。奇しくもトドメを刺したのはボラホーンの時と同じ人物である。
カーズ(ジョジョの奇妙な冒険):仲間想いだが力不足の同族を見下したり、主人公の仲間を人質に取るなど卑劣漢としての面を持つ。