新豊橋駅と三河田原駅を結ぶ都市近郊路線。
来歴
渥美半島を縦貫する鉄道として計画、1924年に渥美電鉄が高師~豊島間を最初に開通、少しずつ伸ばしながら師団口(後の高師口)~田原(現在の三河田原)まで開通。1925年に新豊橋(初代、のちに花田駅を経て現・花田信号所)まで開通。
1926年、三河田原~黒川原間が開業。1927年豊橋駅前(二代目・新豊橋)~新豊橋間が開業。
1940年に名古屋鉄道が渥美電鉄を合併。名鉄渥美線に。
1954年10月に名古屋鉄道が渥美線新豊橋~三河田原間を豊橋鉄道へ譲渡、11月には三河田原~黒川原間を廃止。
1997年に開通時からの600Vを1500Vに昇圧。
2008年に新豊橋駅を現在の場所に移転。
2011年土休日にサイクルトレイン(自転車持ち込み可能)運航開始。2017年には平日も利用可能になった。
1921年に渥美電鉄が豊橋市大字花田-渥美郡福江町間を計画、資金難で黒川原以西を1934年に断念。しかし、鉄道敷設法で「愛知県豊橋ヨリ伊良湖岬ニ至ル鉄道」として挙げられ鉄道省(国鉄)によって黒川原~三河福江~堀切間が新設線として着工したが戦局の悪化から建設は中断、国有化する予定も終戦により立ち消えになっている。
路線データ
営業距離 | 18.0km |
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軌間 | 1067mm |
駅数 | 16駅 |
複線区間 | なし(全線単線) |
電化区間 | 全線(直流1500V) |
閉塞方式 | 自動閉塞式(特殊) |
保安装置 | 名鉄形ATS |
最高速度 | 75km/h~80km/h |
運行形態
全列車が各駅に停車する普通列車で近年の地方私鉄路線では珍しく全便に車掌が乗務しており、ワンマン運転は行っていない。新豊橋23時台発の最終電車が途中の高師駅止まりとなる以外は全列車が通し運行となっている。
新豊橋発8~22時台と三河田原発8~21時台は完全な15分間隔となっているが、これ以外の時間帯の運転間隔は一定ではない。
日中新豊橋-高師間、老津-三河田原間では増便の余地がないため、検査上がりの試運転列車や企画列車などは原則高師-老津間の運行となる。
車両
メインイラストにもある元東急電鉄7200系の譲渡車である1800系が運用されている。
渥美線は代々譲渡車が使われている関係上、1968年の大改番以降7300系を除き形式名の上2ケタで車体長を示すようになっている。付随車は電動車の形式に1000をプラスした2000番台を付番する。
過去の車両
1500V昇圧前
1900系 | 元名古屋鉄道5200系。名鉄からはほぼ車体と座席のみの状態で譲渡され、手持ちの機器類で電装。豊橋鉄道初の冷房車・カルダン駆動車。更に名鉄時代不可能とされた冷房化を路面電車用エアコンで実現しちゃった豊鉄の魔改造力を表したような車両。1500V昇圧時に廃車。 |
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1810系 | 元長野電鉄1100形。主電動機・台車は旧型国電の廃車発生品、制御装置は京王電鉄の中古品。こちらも1500V昇圧時に廃車。 |
初代1800系 | 元愛知電気鉄道3300形。こちらも1500V昇圧時に廃車。 |
1750系 | 元名古屋鉄道3730系。名鉄時代に車両限界の関係から不可能とされた冷房化をやってのけている。これも1500V昇圧時に廃車 |
1730系 | 元東急電鉄デハ3550形。1500V昇圧時に廃車 |
1720系 | 元名古屋鉄道3800系。1900系導入時に廃車。 |
1710形 | 元田口鉄道・豊川鉄道モハ30形。1988年廃車。さよなら運転時には前照灯を1灯式に復元、塗装もチョコレート色に塗り替えるという気合の入れっぷりだった |
1700系 | 元西武鉄道モハ200形。1989年に1900系に置き換えられる形で休車。昇圧時廃車。 |
1600系 | 元静岡鉄道120形。1988年廃車 |
ここに記載したのは長さ16m以上の車両だけで実際はもっと多くの形式が使われていた。
1500V昇圧後
7300系 | 元名古屋鉄道7300系。吊り掛け駆動の旧性能電車。ただしラッシュ時の遅延が酷く4年ほどで廃車された。豊橋市内に1両が保存されている他全国各地に保存車が存在する。 |
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