武器を持った奴が相手なら使わざるを得ない。
会得しない限りはMr.カラテを倒すことなどできない。(「龍虎乱舞」のほうが使いやすいと言わざるを得ないが)
龍虎乱舞とともに、格闘ゲームで初めて導入された超必殺技であると言わざるを得ない。
所作
- 拳を握り、腕を旨の前で×字に組んで気を溜める。
- 「覇王……」の掛け声と共に腕の構えを解いて胸を張り、両腕の肘を目一杯後ろに引く。
- 「翔吼拳!!」の叫びと共に腕を勢いよく掌底を繰り出すように前へ突き出し、気を発する。
使用者や作品によっては、かめはめ波や波動拳のように発射前に体を後ろへ捻り、両掌で気弾を練る所作が入る。
リョウの場合も、KOFでは気弾を練る動作が挟まれていたが、KOFXIII以降、原点回帰路線となって気弾を練る動作が省かれるようになっている。
主な使い手
極限流空手の達人である「リョウ・サカザキ」と「ロバート・ガルシア」。
そして、リョウの妹である「ユリ・サカザキ」も(格闘技経験が1年程であるにもかかわらず)会得している。
ただし『龍虎の拳』ではボーナスゲーム「超必殺技伝授」をクリアしないとコマンドを入れても使用できない。
ついでに極限流門下である「マルコ・ロドリゲス」と、なぜかサムライスピリッツの「黒子」も使うことができる。
また、極限流の開祖「タクマ・サカザキ」は、さらに上位の技である「覇王至高拳」を使う。
※その威力は衛星から発射されたレーザー砲(ゼロ・キャノン)を弾き飛ばすほど。
ちなみに『KOF2002UM』のMAX2(超必殺技の強化版)では、「覇王獅咬拳」として上記の技が実装された。
その演出は完全なビームである。もはや衛星武器でも対抗できないと言わざるを得ない。
性能
初登場した『龍虎の拳』では巨大な気弾を発射し、ヒットすれば相手がガードしていようが相手の体力をごっそり削り、更に気絶させる事もあるというまさに超必殺技の名前にふさわしい性能であった。
ただし、同作の飛び道具全般の仕様としてタイミングよく打撃技を合わされるとかき消されてしまううえ、発生がかなり遅いために使い勝手が悪かった。
『龍虎の拳2』および『KOF』シリーズでは、打撃でかき消されなくなり、それどころか敵の飛び道具を一方的にかき消しながら飛んでいく巨大気弾という技になった。
作品によっては体力低下時に使い放題になる事もあり、死にそうなので覇王翔吼拳を連発せざるを得ないすると一部のキャラクターにとっては対処が非常に難しくなる事もある。
KOFではシリーズが進むごとにリョウ・ロバート・ユリの三者とも、差別化するため微妙に性能が変わっていったりする(ユリは虎煌拳をタメると覇王翔吼拳になったりとか)。
最後発のマルコバージョンは発生・弾速が速い上に出掛かりに無敵があるため、割り込みや追撃にもってこいの技となっている。
なお、主人公の使う飛び道具超必殺技ということで、リュウと共演する事となった『カプエス』シリーズでは貫通力の真空波動拳に対し、威力と攻撃判定の覇王翔吼拳という風に特徴が分けられている。そのため、同レベルの場合威力では勝るが、真空波動拳とかちあった場合は真空波動拳が貫通してくるようになっている(1ヒット分だけではあるが)。
リュウ以外の同タイプの技に関しても概ねこの処理である。
余談
サイキョー流の火引弾も「我道翔吼拳」なる技(簡単にいえば「飛ばない覇王翔吼拳」)を使う。
『スーパーストリートファイター4』ではついに飛ぶようになり、名称も「覇王我道拳」と、益々持って元ネタに近づいてしまったと言わざるを得ない。
本編では龍虎乱舞っぽい「疾走無頼拳」と共にウルトラコンボとして、どちらかを選択せざるを得ない(…はずだったが後にアプデで両方取れるようになった)。
そのほか、『ロックマンエグゼ2』のバトルチップ「シルバーフィスト」の隠しコマンドが何故か 覇王翔吼拳を意識しているかのような仕様になっている。
また、『らんま1/2』の主人公・早乙女乱馬が用いる『猛虎高飛車』も自分の「強気」を闘気として発射する技で、気が大きくなればなるほど威力も跳ね上がる設定から、覇王翔吼拳とほぼ同じである。また乱馬の強気から出せる技であるゆえ、対戦中で弱気になって弱体化してしまう点(龍虎の拳で言う気力ゲージの減退)もほぼ同じである。