魔獣セミマル
まじゅうせみまる
概要
次元戦団バイラム首領である女帝ジューザが、卵をその身に宿して地球に持ち込んだ怪物である。
裏次元では誕生すれば「その力は一瞬にして大地を割り、天を焦がす」と伝わっており、過去にも現れた可能性がある。
人間の苦しみや悲しみを吸って成長するという性質の為、ジューザは部下たちが侵略中であった地球で育てるべく連れてきたようだが、本人は部下全員に裏切られた挙句にジェットマンと組まれて9人がかりでリンチにされて倒されてしまったので、卵を手に入れたラディゲによって育てられた。
数話がかりで幼虫からメイン画像の完全体に成長。ジェットイカロスとの初戦では、イカロスの攻撃が全く通用せず、バードニックセイバーを指二本で受け止めへし折り、両腕をぶった切って完全勝利する。
しかしトドメを刺そうとした所に現れたジェットガルーダのダイヤブリザードで凍結され、戦闘は中断してしまう。
続いて単独で出撃してきたガルーダを、新ロボの初登場補正をガン無視という近年では考えられない程の強さで完封するが、最大出力のガルーダバーストを喰らいダメージを受けた為に撤退した。
3度目の対決では、ガルーダがグレートイカロスへの合体システム搭載の為に改造中だったので、イカロス単独で立ち向かうもやはり歯が立たず、更に改造の終わったガルーダが途中でラディゲに奪われた為に、ガルーダとセミマルの2体掛かりでイカロスを攻めるという悪夢の光景になった。
ガルーダからラディゲを追い出し、遂に完成したグレートイカロスとの戦いでは、スーパー合体ロボの初登場補正を無視して互角に闘うという、やはり近年では考えられないような強さを見せたが…隙を突かれてバードメーザーを喰らい遂に倒された。
余談
FC版では最終エリアのボスとして登場。一撃が非常に大きい上に守備力も高く、ラスボスの名に恥じない強さを見せる。
セミマルとの戦いの後のジェットイカロスは、度々腕はモガれるは、バートニックセイバーは折られるはで敗北が多く、ヘタレ化した等散々な言われようである。
まあ唯でさえイカロスより強いセミマルだったのに、その後は隕石ベムやベロニカ、ラゲムといったセミマルより強い敵ばかりなので仕方ないのだが。
魔獣セミマルを皮切りに、90年代前半の平成戦隊では「敵の首領、もしくは黒幕の子供が強敵やラスボスとして登場する」という展開が『超力戦隊オーレンジャー』まで5作品にわたって続くことになる。
PSゲーム「アジト3」にも怪獣扱いで登場している。
セミマルとの戦闘時に使用されている曲はグスターヴ・ホルストの組曲「惑星」の第1曲「火星」である。
セミマルが登場する第23話及び第24話のゲストキャラである裏次元世界ディメンシアの戦士の内、リーダー格であるレイを演じるのは、『超新星フラッシュマン』でブルーフラッシュ/ブンを演じた石渡康浩氏。紅一点のカンナを演じるのは、『光戦隊マスクマン』でピンクマスク/モモコを演じた前田賀奈子女史。