もしかして……
別作品のカイ等についてはこちらを参照
→カイ
「地球を滅ぼしたいのはママも同じだろう。大サタンを手伝って、地球をボロボロにしてやるんだ」
プロフィール
概要
本作のラスボスである大サタン直属の使い魔にして、かつてのダル族の王子。即ち、ダル族の女王であった過去を持つ魔女バンドーラの一人息子でもある。
白装束に連獅子のような白髪が特徴で、後述する経緯からか肌の色も生気を感じられない青白いものとなっている。念動力を駆使できる他、ロボット(ドーラタロス)の操縦も自在にこなし、その際にはスカウターを装着したパイロットスーツ姿へと変化する。
演者である高橋は、子役として活動を初めて間もない頃の出演であり、本作の放送当時は小学6年生であった。また本作への出演に先駆けて、同期の東映特撮である『特捜エクシードラフト』にもゲスト出演している(第38話「不発弾、出前一丁」、大崎太郎役)。
過去と発端
そもそもバンドーラの息子であるはずのカイが、なぜ大サタンの下僕となったのか、その発端は1億7000年前にまで遡る。
この当時のカイは、幼さゆえの悪戯心から恐竜の卵を壊して遊ぶなど、まだ分別のつかないところもあるとはいえ、母親に対しては素直なごく普通の子供であった。しかしその悪戯を親の恐竜に見つかったのが命取りとなり、怒った親恐竜に追いかけられる途中で崖から足を踏み外し、文字通り落命してしまった。
現代になって大サタンの下僕として現れたカイは、大サタンの力によって蘇生させられた存在であり、そのため再会を喜ぶバンドーラに対しても、生前のように「ママ」と呼びながらも温かい手で触れられるのを嫌がるなど、どこか一線を引いたかのような態度を取っていた。
自業自得も同然なところが大きいとはいえ、愛息の死はバンドーラにも暗い影を落とすこととなった。上述した経緯をバンドーラが知っていたかどうかまでは定かでないが、いずれにせよ彼女にとって「愛する息子の命を恐竜に奪われた」という事実に変わりはなく、結果としてバンドーラは恐竜に対し一方的に激しい憎悪を抱いた末、大サタンと契約を結んで魔女となり、恐竜と地球を滅ぼすことを決意するに至った。
何かと子供の存在が物語に絡むことの多い本作ではあるが、その物語もまた子供の無邪気で残酷な悪戯に端を発するものだったのである。
作中での動向
作中では初めに、ゲキとメイの前に現れてこれを念動力で翻弄した後、2人と一緒にいた子供達を誘拐。そしてバンドーラパレスに姿を見せ素性を明かすと、かつての母親との再会もそこそこに大サタンの復活の近いこと、そして大サタンへの助力を促してみせた。
程なくして始まったジュウレンジャーとの最終決戦では、自らドーラタロスを操縦してその真価を遺憾なく発揮、さらに誘拐・洗脳した子供たちを同乗させることで、子供相手に手出しできないジュウレンジャーの動揺をも誘って優位に戦いを進めた。
この計略を交えての巨大戦は、キングブラキオンの介入によって敗北という形に終わるも、その後のバンドーラの罠によってキングブラキオンが消滅し、ジュウレンジャーが守護獣の力が得られなくなってしまうと、強化再生されたドーラタロスを駆って再度大獣神と干戈を交え、加勢に入ったドラゴンシーザーも含めて今度こそ完膚なきまでに打ち破ってみせた。
その後もドーラタロスを操縦し、大サタンと共に地上を蹂躙し続けたものの、復活した大獣神達との三度の対決では終始劣勢に追い込まれた末、究極大獣神のグランバニッシャーを受け、カイの操縦するドーラタロスも大サタン共々爆発四散してしまう。
辛うじて脱出に成功し、バンドーラパレスへとたどり着いたカイであったが、致命傷を負ってほとんど虫の息であり、大サタンの消滅でその影響から解き放たれたのか、愛する母親の腕の中で「ママ…」と呟きつつ、憑き物が落ちたような表情を浮かべながら消滅した。
前述の通り、カイの死を契機に魔女への道を歩み出したバンドーラは、彼との再びの別離を悲しみ「涙を流した」ことで、それまで持っていた魔力を失う結果となった。つまるところ『ジュウレンジャー』の物語は、カイの死に始まりカイの死によって幕引きを迎える格好となったのである。
余談
ちなみにカイの演者である高橋一生は、2024年5月16日に飯豊まりえと17歳差の結婚を発表したが、飯豊も獣電戦隊キョウリュウジャーで弥生ウルシェード/2代目キョウリュウバイオレットを演じた。
(元々はNHKドラマ「岸辺露伴は動かない」シリーズでの共演で知り合った為『ジョジョ婚』とも言われている。)
ちなみにコメントは弥生の祖父役を演じた千葉繁氏がXでコメントしているのみである
関連タグ
バンドーラ:死に別れた母
大サタン:自分を生き返らせた悪魔
ドーラタロス:自分が搭乗したドーラモンスター
全ての元凶、だいたいこいつのせい:前述の通り、バンドーラのゲキ達の出身である五大部族への侵攻はカイの行った悪事が原因である
トラン:鳥人戦隊ジェットマンの登場人物の一人。カイと同様に念動力を操る少年幹部であるが、こちらは序盤から登場し中盤から大人に成長する、などといった相違点も見られる
阿古丸:五星戦隊ダイレンジャーの登場人物の一人。こちらも少年幹部であるものの、親からの愛情を受けていたカイに対し、両親との関係は険悪もしくは疎遠となっている