「心の翼開け大きく 熱い思いの虹を描け!」
データ
全高 | 52.8m |
---|---|
重量 | 94t |
最高飛行速度 | マッハ1 |
出力 | 260万hp/t |
テーマソング | 「ジェットイカロス無敵ロボ!」(影山ヒロノブ)(ニコニコ動画ヘリンク) |
概要
5機のジェットマシンが「合体!スクラムウイング」のコールで合体した巨大ロボ。ジェットマンの1号ロボに当たる。
後述する多種多彩な武装を駆使して戦うことができる他、イカロスハーケンというもう一つの戦闘形態も併せ持ち、さらに改修によって本来互換性のないはずのジェットガルーダとの合体までも可能とする等、その機体に秘められたポテンシャルは高く、小田切長官をして「最強のロボット」と言わしめるほどである。
合体の際には、クロスチェンジャーの左腕側であるコレスポンダーから、「バードロック」と呼ばれるコントロールキーを取り外し、マシンのコンソールにセットすることでセキュリティが解除され、合体シークエンスへと移行する。
合体自体はオートコントロールでも可能で、その際は小田切長官がコールするが、その場合は本来の強さが発揮できず、このためにレッドホークを欠いた状態での初合体の際には思わぬ苦戦を強いられたこともある。また操縦は1人からでも可能で、作中でもジェットガルーダと同時運用する際にレッドホークが単独で操縦を担当したこともあった。
装備
- ジェットダガー
一対の短剣。厚さ5mの鋼鉄板を切り裂く程の威力を備え、主に投擲武器として活用される。
- ジェットランサー
厚さ12mの鉄板をも貫通する薙刀。ジェットダガーを合体させることでトライランサーとしても運用することが可能。
- イカロスアックス
片刃の巨大な斧。20m四方の鋼鉄の固まりを一振りで切断する。
- イカロスマグナ
戦車を一撃でたたきつぶす威力を発揮するハンマー。
- イカロスクラッシャー
巨大な鎖分銅。敵に巻き付けた上で電流を流し、敵にダメージを与えることもでき、ソウジキジゲン戦ではこの攻撃が決まり手となった。
- ウィングシールド
- ショットパンチャー
手首をロケットパンチの要領で発射する。主にブラックコンドルが発射を担当し、発射された拳の速度はマッハ2にまで達する。
- バードニックセイバー
ジェットイカロスの最強の装備である両刃の長剣。
刀身に対消滅プラズマを放出し、跳躍した状態から繰り出す一撃は必殺技に相当する威力を持つ。
前年のファイブロボと同様に特定の技名は設定されておらず、装備の名前をコールしてから必殺の一撃を繰り出すことが多い。
上記以外にも、設定上ではジェットオウルの両翼を変形させた二連ビームガン・ウイングレーザーや、ミサイルといった装備も存在し、このうち後者は初戦闘の際にブラックコンドルが使用しかけているが、作中では最後まで使用されることはなかった。
「無敵ロボ」の苦闘
前述の通り小田切長官からは「最強のロボット」と称され、また挿入歌でも「無敵ロボ」と謳われているジェットイカロスであるが、あくまでもこれは地球(表次元)基準に過ぎず、人知を超えた裏次元からの侵略者であるバイラムとの戦いにおいては、初陣の時のように劣勢を強いられる場面も散見された。
物語も中盤戦に入ると、その傾向もより顕著に現れるようになり、バイオ次元獣を初めとしたより強力なバイラムの戦力を相手に、
- 腕(主に左腕)を通算で5回も切り落とされる
- 攻撃を受けただけで操縦者の変身が解ける。(第23、43、44、最終話等)
- 必殺武器であるはずのバードニックセイバーを折られたり溶かされたりする(第23、35、40、48話)
といった手酷いダメージを負わされることも少なくはなかった。実際、作中において「バイオ次元獣を単体で倒したケース」は一度もなく、ネオジェットマンの操縦による戦闘では経験に乏しいことも手伝って、隕石ベム相手に終始圧倒される始末であった。
もっとも、これらの事例は一概にジェットイカロスが弱いということを示している訳ではない。そもそもジェットイカロスは、戦隊ロボの中でもダントツで最軽量であることでも知られているが、似たような体格のロボット(スパロボでいうとLサイズ)を、シリーズ外・ジャンル外も含めた他の作品と比較すると、
作品名 | 機体名 | 身長 | 体重 | 2mサイズまで縮めた場合の重量 |
---|---|---|---|---|
バトルフィーバーJ | バトルフィーバーロボ | 50m | 3,000t | 192㎏ |
仮面ライダーディケイド | キングダーク | 42m | 1,500t | 162㎏ |
新世紀エヴァンゲリオン | エヴァンゲリオン初号機 | 40m | 700t | 87㎏(※1) |
六神合体ゴッドマーズ | ゴッドマーズ | 50m | 1,050t | 67.2㎏ |
機動戦士Zガンダム | サイコガンダム | 40m | 366.6t | 48.5㎏ |
未来ロボダルタニアス | ダルタニアス | 56m | 678t | 30㎏ |
超電磁ロボコン・バトラーV | コン・バトラーV | 57m | 550t | 23.7㎏ |
スーパーヒーロー作戦 | SRX | 51.2m | 388.8t | 23.2㎏ |
ゲッターロボG | ゲッタードラゴン | 50m | 330t | 21.1㎏ |
勇者ライディーン | ライディーン | 52m | 300t | 17㎏ |
大空魔竜ガイキング | ガイキング | 50m | 220t | 14㎏ |
真ゲッターロボ | 真ゲッター1 | 55m | 290t | 13㎏ |
第2次スーパーロボット大戦α | ダイゼンガー | 55.4m | 127.4t | 6.7㎏ |
創聖のアクエリオン | ソーラーアクエリオン | 48m | 88t | 6.3㎏ |
鳥人戦隊ジェットマン | ジェットイカロス | 52.8m | 94t | 5.1㎏ |
といった具合に、ジェットイカロスの発泡スチロール並みに軽いという事実が浮き彫りにされるのである。ロボを構成するのが戦闘機である以上、軽量となるのも至極当然な話ではあり、対して次元獣を始めとした巨大怪人は水とほぼ同じ比重=1,000t近い重量と推測されるので、体格の違いからして苦戦に陥るのもまた必至といえよう。
そもそも、名前の由来となったイカロスの顛末を思えば、苦難の道を歩むことになる運命は命名の時点ですでに暗示されていた・・・のかもしれない。
(※1 エヴァンゲリオンの身体はほぼ生物と同じ素材で構築されているため、あれほどスリムな体型ならこのくらいの重量でもおかしくないと推測される)
備考
5機合体による戦隊ロボの中では、シリーズ初となる「胴体に各四肢に対応したパーツが合体するタイプ」のロボでもある。
基本的にパイロット版(第1・2話)に初登場・初合体することの多い戦隊ロボの中にあって、ジェットイカロスはやや遅めの第6話で初合体を果たしており、本作以降もしばらくの間、戦隊ロボの初合体は6話前後まで引っ張られるパターンが続くこととなる。
前述の通り多種多彩な武装が持ち味のひとつであるジェットイカロスだが、本放送当時に発売されたDX超合金ではこの点は再現されておらず、付属武器はバードニックセイバー、ウィングシールド、ウイングレーザーの3種類のみに留まっている。全ての武器を付属させた上での商品化は、2019年発売のスーパーミニプラ版まで待つこととなる。
ジェットイカロスの武装のうち、バードニックセイバーは黒くリペイントした上で『激走戦隊カーレンジャー』の敵怪人の一人・SSパマーンが巨大戦で使用した武器「大銀河電撃科学暗黒剣」に流用された、という情報が長らく裏話として信じられていたが、映像を見比べると鍔飾りの翼の広げ方が違い、実際は忍者戦隊カクレンジャーの白面郎の剣をリペイントした物である可能性が高い。
関連タグ
他作品の関連・類似する戦隊ロボ
ダイデンジン:戦闘機で構成された戦隊ロボの元祖
ギガフェニックス、タイムロボ、デカウイングロボ:同じく5機の飛行メカによって構成される戦隊ロボ。このうちタイムロボとはこれ以外にも、「合体時のパーツ構成」や「組み替えによる大型戦闘機形態を有する」といった共通項も複数有している
ファイブロボ、大連王、シュリケンジン:ジェットイカロスと同様に、別合体形態を有する1号ロボ達
ガオイカロス:同じく「イカロス」の名を冠した戦隊ロボであるが、作中での戦績に関してはジェットイカロスと好対照な面を持つ
バイオロボ、セイクウオー、ルパンカイザー:5機ではないものの、飛行メカのみで構成された戦隊ロボ達