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隕石ベム

いんせきべむ

隕石ベムとは、特撮テレビドラマ『鳥人戦隊ジェットマン』に登場する敵怪人の一体。
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ラディゲ「俺は遂に見つけた。遥か20万5千光年の大宇宙に、ジェットマンを倒す秘策を発見したのだ!」(第40話)


登場話数:第40話「命令!戦隊交代せよ」、第41話「変身不能!基地壊滅」


概要編集

ラディゲ達がジェットマン打倒のため、そしてトランザを出し抜くための切り札として作り出した、バイオ次元獣の一体。

マリアグレイの協力を得て、ラディゲが20万5千光年の彼方から招き寄せた隕石が元となっており、その名の通り昆虫複眼のような大きく赤い目(※)と、岩石のような硬質な身体が特徴である。口から吐く火炎と、体表に無数に備わった火口のような部位から放つ光線を武器とする。

しかしそれ以上に脅威と言えるのが、元となった隕石に由来する「反バードニウム鉱石」で構成された身体そのものである。バードニックウェーブを吸収・無力化する性質を備えたこの身体により、ジェットマンのあらゆる攻撃をものともせず、さらには全身から放つ波動で変身さえも強制解除させるという、まさしくジェットマンキラーとも言うべき存在となっている。


(※ ベム(BEM)とは、直訳すると「昆虫の目玉を持った怪物(bug-eyed monster)」の略称であり、20世紀前半に発表された初期のSF作品に登場する、宇宙人や宇宙怪物の総称として用いられた)


作中での動向編集

トランザとの実力の差を見せつけられながらも、なおもそれに屈することを良しとしないラディゲは、前述の通り隕石を地球へ呼び寄せバイオ次元獣を作り出そうと画策。呼び寄せる際の凄まじいエネルギー反応をキャッチされ、ジェットマンからの妨害を受けながらも何とか隕石を呼び寄せることに成功したラディゲは、目論見通り隕石ベムを誕生させるに至った。

隕石ベムの特性により攻撃を加えるどころか、変身を解除されまともに動くことさえままならない状態に陥ったジェットマンは窮地に追い込まれるが、そこに突如としてネオジェットマンが出現。彼等が放ったフレアーバスターの攻撃で水辺に落ちて急激な温度変化が起こったことで、大気圏突入の際に加熱した身体にヒビが入ってしまい、一時撤退を余儀なくされた。


しかしそれも束の間のことでしかなく、程なくして巨大化した状態で市街地に出現すると、これを迎え撃ったネオジェットマンが操縦するジェットイカロスを、彼等の実戦経験不足であるという弱点も突いて苦戦に追い込み、その左腕を落とすというほどの猛威を振るった。

さらに救援に駆けつけたジェットガルーダにも光線を見舞い、操縦するジェットマンを再び変身解除に追い込む等、この隕石ベムの戦果を前にラディゲ達も勝利を確信した・・・のだがしかし、起死回生のテトラバスターを喰らって爆散するという番狂わせが発生。一転して彼等を動揺させることとなる。

そんなラディゲ達に追い打ちをかけるかのように、この戦いを間近で見守っていたトランザがテトラバスター直撃の寸前、隕石ベムの左胸からコアを抜き取ってジェットイカロスのノズルへと侵入させており、ジェットイカロスの回収によってそのコアもまたスカイキャンプ内部へと潜り込むことで、スカイキャンプを内側から破壊するように仕向けていたのであった。

そしてトランザの目論見通り、スカイキャンプ内部で自己再生を遂げた隕石ベムは破壊活動を開始し、その様子をラディゲ達に見せつけたトランザは、


「有能な指揮を得て、やっと宝石も輝き出したのだ」


と、自分を出し抜こうとした彼等の無能ぶりを嘲笑い、その行いを卑怯と責めるラディゲに対しても「戦略とはこういうものだ」と一蹴するのであった。


そのトランザの「優秀な指揮」とは対照的に、この時スカイキャンプの指揮権を握っていた一条総司令の見識の浅さや身勝手な指示により、応戦に当たったネオジェットマンは隕石ベムにまるで歯が立たず、さらにこの非常事態を知って戻って来た達をも難なく一蹴すると、機関部からそのまま司令室へと進撃し一条総司令に襲いかかる。

しかし、ここでネオジェットマンからバードニックエネルギーを与えられ、変身能力を回復したジェットマンが乱入。スカイキャンプから叩き出された隕石ベムは再び光線でジェットマンを攻撃するも、最早以前のようにジェットマンに通用することはなく、ウイングガントレッドの連続攻撃とスマッシュボンバーによって呆気なく撃破されてしまう。

直後の巨大戦では、火炎放射でジェットイカロスを一旦は苦戦させるも、ジェットガルーダと合体してグレートイカロスとなると一気に優勢を覆され、バードメーザーで完全に倒された。

この顛末を前に、トランザは作戦失敗の責任を「お前達の作ったバイオ次元獣など、所詮はただの石ころだ」とラディゲ達になすりつけて去って行くが、一方のラディゲも彼の邪魔さえなければ勝てていたと、帝王の椅子の近くにブラディゲートを投げつけて報復への意欲を新たにするのであった。


備考編集

デザインは野口竜が担当。体色については本当は青一色ではなく、もっと別の色にしたかったのではないかと前置きしつつ、あまりデリケートな色味が出し辛いマーカーの特性上、「もういいや」と割り切って着彩に当たったことを、後年のインタビューにおいて振り返っている。


関連タグ編集

鳥人戦隊ジェットマン 次元戦団バイラム バイオ次元獣

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