その他の意味については→亜人を参照。
概要
2012年から、『good!アフタヌーン』(講談社発行)にて連載。21年2月に完結した。全17巻。
単行本1巻までは「作画:桜井画門、原作者:三浦追儺」とされていたが、2巻より、桜井画門単独の名義となっている。桜井画門は自身のブログで2巻からは話も設定も全て自分が作っていると明かしているが、原作者が途中で降りた理由については言及していない。
作品解説
『あの……亜人って……人間じゃないんですか?』
『「亜人」と呼ばれるその生物は「死なない」。高校生・永井圭はある日、交通事故で死ぬが、その直後に生き返った。それは、彼が亜人であり、人間ではないことを意味する。圭をとりまく環境は一変した。彼は人間たちから逃げ惑うことになる。友人のカイは、怯える圭を助けるために駆けつけ、ふたりで人里を離れて山の中に逃げ込んだ。そんな彼に人間と敵対する亜人たちが接触してきた。――彼は何と戦い、誰と生きればいいんだろう?―――』(公式サイトより引用)
決して「死なない」未知の新生物「亜人」、亜人を研究するために何としてでも捕獲しようとする国家、多額の報奨金を得るために亜人を捕えようとする人々、そしてそれを利用しようとする者―――様々な思惑に晒されながら、主人公・永井圭とその幼馴染・カイは必死の逃避行を繰り広げる。
逃げた先に待つのは「人間としての」生活か、それとも―――。
登場人物
永井圭
本作の主人公。高校に通う17歳の少年であり、国立医学部模試で1ケタの順位を取る秀才。(実写版では、演者である佐藤氏の年齢に合わせて東都大学附属病院の研修医に変更されている。)
常に単語帳を持ち歩き勉強に余念がない優等生であったが、ある日友人との帰り道にトラックに撥ねられてしまう。即死と一目で分かるほどの悲惨な状況に周囲が騒めく中、奇妙な蒸発音のような音と共に血溜まりの中から立ち上がる。「死なない」未知の生物、亜人だと発覚し、それまでの友人たちや人々から研究や賞金目的のために追い回されるはめになる。たった一人、幼馴染のカイを除いて。
非情に頭の回転が速く、数時間観察しただけである程度のバイクの運転法を覚えたりするなど何処か人間離れした冷静さを持つ。幼少の頃に母親に「立派な人間になりたいのであれば友達になる人間を選べ」と言われて以来、幼馴染のカイとの交流は途絶え、態度も素っ気ないものになるが、逃避行することになった今では彼を危険にさらさないために行動するようになる。
海斗(カイ)
(CV:細谷佳正)
圭の幼馴染であり唯一の協力者。金髪を逆立て、右耳にニコちゃんマークのピアスをしていたり、真夏だと言うのにブレザーを着ていたりと周囲とは浮いている模様。
状況を把握する能力が異常に長けており、それまで何年も交流が途絶えていた圭が自分に助けを求めてくることを想定してその日のうちに逃走手段を完璧に用意するなど行動力が抜群過ぎるほどである。共に虫取りなどで遊んだ頃とも、圭に素っ気なくされた頃とも、亜人と発覚した後になっても圭に対する態度を一切変えることなく彼の逃走に協力する。
戦闘能力も高いらしく、金属バッドで殴られても、猛スピードで走り抜けるバイクから振り落とされても平然としていたりなど体は頑丈。
実写版では未登場。
厚生労働省
厚生労働省の、亜人関連の実質的トップ。名字は「トザキ」ではなく「トサキ」。MINTIAを一度に多量に食す癖がある。
戸崎の部下。黒髪スーツの女性であり、右目の下に泣きぼくろがある。亜人に対し、時折他の人間とは異なる態度を見せる。
研究者
オグラ・イクヤ(CV:木下浩之)
アメリカに渡って、亜人研究をしていた学者。捕獲された圭の視察のために来日したが、混乱に乗じて、違法な手段を採った戸崎に身柄を確保される。その後は戸崎とその周辺の亜人達のアドバイザーに。
実写版では未登場。
亜人と思われる集団
ハンチング帽子を被り、微笑みを絶やさない男性。厚生労働省からは「帽子」と呼ばれる。「教えてやらなければならない。人間たちに」と発言しており、亜人と発覚した圭と接触を図ろうとする。
実写版では、演者である綾野氏の年齢に合わせて30代後半の男性に変更されている。
佐藤と共に行動をする亜人。研究機関に捉えられ様々な方法で殺害され続けていたところを佐藤に助けられる。
詳細不明。過去に起きた中村慎也事件と関わりがある模様。
実写版では未登場。
一般人
圭の妹。幼少の頃は圭とも仲が良かったが、現在の仲は険悪であり、圭が亜人であると発覚した後は更にその嫌悪を露わにした。
実写版では、演者である浜辺氏の年齢に合わせて高校生へと変更されている。
用語
- 亜人(あじん)
決して死なない未知の生物。現在、世界で46体が確認されており、日本では2体が確認されている。不死であり、たとえ心臓を貫かれようがプレス機で圧死させようが「生き返る」。
死に至れば、直接的な死因でなくてもそれまでに受けた傷は全て完治するが、骨折などの致死にならない怪我などは一度死ななければ治らない模様。ただ死なないだけで人間に対する危険性はないとされるが…。
映像化情報
3部作の劇場版アニメとして公開されることが発表された。
第1部は『衝動』のサブタイトルで2015年11月に公開。
第2部は『衝突』のサブタイトルで2016年5月に2週間限定公開で上映。
2017年に実写映画化。上述の通りいくつか設定が変更されている。
テレビアニメ版
第1部公開前の9月10日、テレビアニメ版の放送が決定した。時期は2016年1月、スタッフなどは劇場版と同じ。
放送局は毎日放送およびCBC、TBS、BS-TBS。アニメイズム前半枠で放送。更にNetflixでも全世界へ向けて配信される事も同時に発表されている。
その後、2016年5月に第2期を2016年秋に放送する事を発表。第1期が前半枠(B1)放送だったに対して今回は後半枠(B2)枠での放送となったうえ、CBCでの放送が取り止めになった。
12月は大晦日の関係があり、TBSのケースでは24話と25話が17日に2話連続放送、26話は24日に放送という特別編成が組まれた。
制作スタッフ
総監督 | 瀬下寛之 |
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監督 | 安藤裕章 |
シリーズ構成 | 瀬古浩司 |
プロダクションデザイナー | 田中直哉 |
キャラクターデザイナー | 森山佑樹 |
造形監督 | 片塰満則 |
美術監督 | 滝口比呂志 |
色彩設計 | 野地弘納 |
演出 | 鹿住朗生、りょーちも、井手恵介 |
CGスーパーバイザー | 岩田健志、溝口結城、菅井進 |
音響監督 | 岩浪美和 |
音楽 | 菅野祐悟 |
アニメーション制作 | ポリゴン・ピクチュアズ |
配給 | 東宝映像事業部 |
製作 | 亜人管理委員会 |
実写映画版
2017年9月30日に公開。監督は本広克行。
主人公・永井圭や敵対する亜人・佐藤の年齢を演者に近づけるなど、実写に最適化された設定変更が成されている。
アニメ版で永井圭役を演じていた宮野氏が本作品では圭のIBMの声を担当している。ほか、佐藤役を演じていた大塚氏が本作品ではテレビCMのナレーションを担当している。