CV:鳥海浩輔
人物像
第3部(キオ編)に登場。
ガンダムAGE-2ダークハウンドを駆る宇宙海賊ビシディアンの首領。
右目に傷を持ち、それを前髪で隠している
その正体はアセム・アスノ。
EXA-DB護衛用MS「シド」との戦闘で負傷し、ガンダムAGE-2の残骸と共にビシディアンに回収され、キャプテン・アングラッゾの勧めで宇宙海賊となった(本人としても、ヴェイガンと連邦軍の戦力が拮抗すれば戦争が起こらなくなるという考えの下で海賊となる決意を決めている)。
戦争の鍵を握るとされる「EXA-DB」を探し、ヴェイガンと通じる連邦軍の部隊を襲撃するなど、父フリットとは袂を分かつ形で独自に行動をしていたが、フリットがかつて行っていたことを多少のアレンジを加えて引き継いでいる。ちなみに連邦軍に知られるとまずい情報をいくつか握ってしまっているらしい(その割にはあっさりとEXA-DBの情報をディーヴァクルー達に伝えているが)。
また、かつてウルフ・エニアクルでも対応出来なかった状況にも対応出来るなど、パイロットとしての腕にも磨きが掛かっており、非・能力者にもかかわらずヴェイガンの数多のXラウンダーと互角以上に渡り合うスーパーパイロットの名に恥じぬパイロットである。
第4部では戦場にXラウンダーばかりという状況が多く、脳波で会話する彼らの中、『アセムだけ蚊帳の外』という状況がしばしば起こるが、逆に非Xラウンダーであるがゆえに意識を他人に介入されないという利点に結びついており、空気を読まずに安定した精神状態の中で存分に戦闘能力を発揮する事に成功している。
戦後は海賊業を畳んで宇宙資源探査事業を始めた模様。
小説版
「機体はそのまま!パイロットは死んでもらう!自爆されてはかなわんからな!」
「あんたの存在そのものが、うっとおしいんだよ!父さん!あんたの怨念は、あんただけが地獄の暗闇に持って行けばいい!キオを巻き込むな!」
アニメ版とは違い、ヴェイガン兵を 生きたままコックピットごと焼き殺す などアウトロー化。
父親であるフリットとも明確に対立しており、キオを戦争に巻き込んだことをどこかの先輩主人公の台詞をパロって彼を非難している。
しかし一方で、彼自身もまた家族を捨てて海賊になったことをフリットのみならず、かつての親友から怒りを買ったうえ、更には息子のキオからも「あなたは僕が生まれた日に英雄として死ぬべきだった」と非難され、すれ違いを起こしてしまっている(アセムファンからすればあんまりな言い方ではあるが、この時のキオはフリットが犯した罪を周囲の人間達から八つ当たり同然に非難・罵倒され、半ば精神不安定になっていたうえ、更には英雄として尊敬していた父親のアセムですら祖父と変わらぬ罪を犯しているため、失望するのも無理はないかもしれない)。
それぞれの目的や事情はどうあれ、アッシュ自身も(形は違えど)父と同じく手を汚しすぎてしまったことにさぞかし皮肉がっただろう。
小説版におけるフリットとの対立について
それなりの事情があったとはいえ、13年間も家族をほったらかした男が言っても何の説得力もないが、彼の怒りも100%否定できないのも事実である。実際にフリットはかつてザラムとエウバの人々に「あなたたちは自分の子や孫に人殺しをさせるのか!」と非難したのにも関わらず、結局自分も息子や孫を戦争に駆り出してるうえ、しかもその最大の理由が実の母とは別の愛人の復讐である(この件については当事者であるラクト・エルファメルもかなり心を痛めていた模様)。
彼女の犠牲がなければ自分も妹も息子も生まれなかった事を考えると、「自分たちを復讐の道具のために育てたのか」と言いたくなるのも当然である(ただしフリット自身もそのような過ちを犯した事はしっかりと自覚しており、アニメ版ほど自分の家族に対する配慮が欠けている訳ではない)。
かつて「若者をこれ以上戦争に出したくない」「(家族愛が不器用な)フリットを許してほしい」と願った白い狼もこの二人を見たらさぞかし失望するだろう。
関連タグ
アセム・アスノ キオ・アスノ フリット・アスノ ビシディアン
マッチ…声が同じ無法者の集まりのリーダー格。反社会的に見えて自分等の利益に関係なく、一般人の支援を行っている点や彼が登場するアニメの放送した時期も共通している。