概要
『機動戦士ガンダムAGE』およびその外伝である『追憶のシド』に登場する組織。
地球連邦軍の不正腐敗に怒った元連邦軍士官キャプテン・アングラッゾが宇宙戦艦バロノークを強奪して興した宇宙海賊。主要拠点はバロノークであるが各コロニー及び地球、敵地である火星にもネットワークを持ち、他の反連邦組織との繋がりも持つ。またコロニー「ファーデーン」の旧国家派閥エウバとも関係が深く、装備しているMSも友好関係にあるマッドーナ工房製のものを主力としているなど、豊富な戦力と幅広い人脈を有す。
アングラッゾの死後はキャプテン・アッシュが首領の座に就いている。
海賊旗は髑髏に交差したスパナをあしらったデザイン。
連邦軍に対する私掠行為や、臨検活動(と称したショバ代集り・略奪)の妨害などを行う反連邦組織だが、同時にヴェイガンに脅かされているコロニー住人への救援も行っており、決して同じ連邦と敵対する勢力であるヴェイガンに加担するような事はしていない(この他、ヴェイガン内通者への粛清、麻薬輸送の暴露など不正行為の摘発も行っている)。
設立時期は不明だが、地球連邦政府が地球中心の政策を執り始めたA.G140年代頃より活動していたと思われる。その頃の地球連邦はフリット達による内通者狩りなどの強引な手で組織浄化と改革が行われたものの、後に軍において上述のような不正行為が多発し腐敗悪化を招く結果となり、それが原因でビシディアンをはじめとする反連邦組織が誕生する事となったと言う。
アッシュはかつてのフリットと同じように連邦内部の内通者潰しをしつつ、連邦とヴェイガンの双方を襲い物資や情報を奪って大規模戦闘を起こらない様に戦力バランスを保ち、戦争を膠着・停滞させる事でどうにか妻子たちが平和に暮らせるようにと目指してはいたが流石にヴェイガンの地球侵攻などは防げなかった模様。戦争終盤頃はルナベース攻防戦とラ・グラミス最終決戦で連邦軍に協力する形でヴェイガンと戦った。
戦後は連邦での不正行為やヴェイガンによる破壊活動が減少したことにより、海賊行為を行う必要のなくなったビシディアンは姿を消すこととなる。そして海賊時代の人脈を活かし、宇宙資源探査事業に鞍替えした。後に「ビシディアン・コネクション」と呼ばれるレベルの発展を遂げ、大手資源開発会社の前身となった。海賊時代に行っていた秩序を維持する活動も引き続き裏で行っており、戦争再発防止に貢献している。
運用MS
上記の通り、運用するMSはマッドーナ工房製のものを使用しているが、初期のころはバロノークに積載していたMSを使用していた。搭載機はジェノアスやアデルと言った連邦スタンダードのものばかりであった。この時点で旧式であるジェノアスはもとより、パーツ類が入手しにくいアデル(アデルは連邦側の機体であるため一般ルートでは消耗パーツの入手が困難だった)は宇宙海賊である彼らにとって扱いにくいものであった。
しかしマッドーナ側がビシディアンの活躍を知り、協力を要請してきたことから状況は変化していく。支援を得たビシディアンはそれ以降マッドーナ製の機体を使用することとなる。
Gエグゼスやシャルドールといったマッドーナ開発の機体やGサイフォスなどの半リーク機体、はては中破したAGE-2を基に開発したダークハウンドなど、使用するMSは多岐にわたる。多くの機体は暗色で塗装されているため、相手に認識しにくい海賊らしい仕様となっている。また武装も独自のものが多く、中には連邦には出回っていない技術を用いた武器も装備している。
構成員
- キャプテン・アングラッゾ
- ウィービック・ランブロ
- ギルバート・ラーグーン
- ギムル・マニング
- シャズーイ・ブリーズ
- ダム・ブレイディ
関連タグ
宇宙海賊クロスボーンバンガード、シーマ・ガラハウ、ブルワーズ:ガンダムシリーズにおける宇宙海賊およびその関係者。内、クロスボーンバンガードはビシディアンの立ち位置に近い(敵勢力もヴェイガンと同じような地球圏外の惑星のコロニー国家)。
イルミナーティ:過去のガンダム作品における主人公側組織だが、こちらもビシディアンと同じように戦力バランスを保つ事で不安定になっている世界の秩序を守ろうとしている第三者的な集団。
シャナルア・マレン:スーパーロボット大戦BX限定だが、ある条件をクリアした際に生存し、その後はビシディアンのメンバーとして行動する。
ブレラ・スターン:こちらもBX限定。ビシディアンのメンバーとして行動しているのだが、彼の本来の登場作品はマクロスFである。