概要
仮面ライダー剣の本編で4人目のライダーとして、高校生・上城睦月が適合者として変身する仮面ライダーレンゲル。
スートダイヤ・カテゴリーJ、ピーコックアンデッドの主導の下で完成したライダーシステムであり、設定上は「最強の仮面ライダー」という触れ込みであった。
のだが、いざ登場してみると…
1・強化フォームが存在しない
これは上記の通り、「初登場時から最強のライダーシステム」として位置付けられていたためであり、実際にギャレンのジャックフォームから繰り出された必殺技すらも跳ね返せるぐらいには強かった。
その為、レンゲルは最初っから金色のライダーなのだ。
ただ、ブレイドに2つの強化フォーム、カリスにも事実上の強化フォームが続々と出てくる中で、最終回まで一貫して通常フォームのままだったのは…。
ちなみに中の人は他の三人の人らに「キングフォームあるらしいよ!」と騙されたらしい。
ちなみに仮面ライダービルドの仮面ライダーグリスも「金色なんだから強化フォームいらないじゃん!」と言われて出されないまま終わりかけたことがある。こちらは人気が出たので急遽強化フォームが作られ、Vシネマで更にもう一つ作られた。
2・フロート
「劇場版仮面ライダー剣 MISSING ACE」で発生したハブラレンゲル。
概要は1と近いものがある。
場面は終盤、アルビノジョーカーが巨大邪神14と一体化してブレイド、ギャレン、レンゲルに襲い掛かる。巨大な敵を前に空を飛んで攻撃しようとする三人だったが、
(0w0)「フュージョンジャーック」
(0M0)「フュージョンジャーック」
(0H0)「フロート」
といった具合に、ここでもレンゲルのジャックフォームがないことがネタにされてしまっている。
3・技の格差
これは上記のフロート問題にも通ずることだが、まずそもそもレンゲルは他の3ライダーに比べて必殺技の種類が少ない。(初期フォームだけを見ればカリスと変わらないが、ワイルドカリスの追加で負けた)
普通のライダーでこれだけならまだ問題無いが、レンゲルは最初から最強のライダーと謳ってしまっている。上記の強化フォーム問題はコンセプト的に致し方ないとしても、技までこの扱いはどうなのか。しかもこれだけでは終わらない…
そう、レンゲルには他の3ライダーにはあるカード3枚によるキック技が存在しない。ブレイドなら「ライトニングソニック」、ギャレンなら「バーニングディバイド」、カリスなら「スピニングダンス」と、それぞれのライダーを象徴するキック技があるのだが、レンゲルのキック技はなんとカード2枚の組み合わせで発動する「ブリザードクラッシュ」のみである。ちなみにレンゲルのカード3枚技は「ブリザードベノム」で、レンゲルラウザーによる突撃技。つまりキックとは無縁の技…清々しいまでにハブられている。
ただし…
本編も劇場版も不遇な扱いを受けているが、実は設定上レンゲルにもジャックフォームが存在する。
しかしジャックフォームで融合するスートクラブ・カテゴリーJはエレファントアンデッド。
…つまり、たとえジャックフォームになったとしても飛べないのである(ブレイドはイーグル、ギャレンはピーコックと飛べる鳥のアンデッドと融合するため飛行能力がある。更に言えば「フロート」はスートハート、カリスのラウズカードである)(とはいえ世界的に有名な古典アニメに空飛ぶゾウもいるにはいる)。
ただ、劇場版のシーンで注意してほしいのは直前に剣崎のセリフにある「俺たちと、始の力で!」。ここでフロートを使うのはハートのカード=始の力を使っていることに他ならないのだ。その意味では、本当ならばここは熱いシーンなのである。
あとブレイドとギャレンがジャックにならないといけない領域に通常フォームでレンゲルはたどり着いているということの証明にもなる。
問題は、前述の通りレンゲル自体が全編を通して決して優遇されているとは言い難いことと、よりにもよって使用直後に三人そろって邪神に撃墜されるという展開にある(しかもこの後ブレイドがキングフォームに変身してあっさり倒してしまうのでなおさら不遇に思える)。公式はなぜこんな睦月に厳しいんだ……
それに追い打ちをかけるかのように「仮面ライダー図鑑」ではエボリューションギラファの頂でギャレンキングフォームの存在が示唆されたのにも関わらず、フュージョンエレファントやエボリューションタランチュラの頂で触れられたのは本編での活躍とラウザーへのチャージ効果の説明だけで、ジャックフォームやキングフォームに変身できるかという公式回答は一切記載されなかった。
尤も、作中で一瞬だけ登場した剣崎レンゲルには触れられているあたり、一応はそれなりの待遇は受けている。
余談
剣OP2ELEMENTSの「ジレンマ~壊してく」の部分で1人だけ表情が違うのが分かる(ムッキーは悲しい表情、ケンジャキ・ダディ・ムッコロは何か叫んでいる)。
これはもしかしたらムッキーが1人だけ飛べないことを表しているのかもしれない。
仮面ライダーザダイナーのブレイド15周年メニューでは「レンゲルフロート」というメニューが登場。
上述したネタを知らなければかなり普通のコラボメニュー名だったこともあり、他のも含めて「シンプルながら完璧なネーミング」と評価されている。
「剣のメニューがこうなった責任は私にある。」
「だが私は謝らない。その恐怖心を克服して、必ず食べに来てくれると信じているからな。」
客演
ガンバライド・ガンバライジング
そんなレンゲルはゲームでも不遇の扱いとなっている。ガンバライドでは長年他のライダー3人は登場しているのにレンゲルだけは登場していなかった。
ようやくシャバドゥビ2弾でLRで登場したと思ったら次の弾でNまで落ち、ついにはガンバライドが稼働終了してしまった。
そして後継のガンバライジングでは他の3人は複数回LR化されているのに、GLRブレイドのスキャン演出やメモリアルフィニッシュ搭載キングフォームの必殺技でしか登場できていなかったのだが・・・
ついにリリリミックス6弾にメモリアルフィニッシュで仮面ライダーレンゲル参戦!!
さらに北条氏の本人ボイスである。
これには多くの人が驚き、歓喜したのである。
シティウォーズ
サービス開始から3年間音沙汰がなかった(フォーカードの演出でカードだけ参戦)が、2021年の1月についに参戦。北条氏の新規アフレコも実施され、多くのプレイヤーが歓喜した………のも束の間、同月にサービス終了が発表されてしまった。やはりバンダイはレンゲルの存在を良しとしないのだろうか…。
ライドウォッチ
仮面ライダージオウにおける収集アイテムポジションで、過去作のライダーを模している。
主役であるブレイドはもちろんのこと、ガシャポンの簡略仕様ではあるがギャレンが商品化されていた。そして、商品化されていないライダーが5つ選ばれてライドウォッチ化されるという企画、「君が選ぶ!欲しいDXライドウォッチ大投票タイム」の中にカリスが選ばれ、レンゲルだけがライドウォッチ化されなかった。