『機動戦士ガンダムSEEDC.E.73STARGAZER』の主役モビルスーツ。
SEEDに登場する他のガンダムにも共通するが、作中でガンダムという名称は用いられておらず「スターゲイザーガンダム」は商標登録のための名称で、作中での正式名称は「スターゲイザー」のみ。
機体スペック
制式番号 | GSX-401FW |
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全高 | 18.94m |
重量 | 76.22t(本体) / 83.59t(ヴォワチュール・ユニット含) |
概要
D.S.S.D.(深宇宙探査機構)が開発した、深宇宙探査用モビルスーツ。
デザインは大河原邦男氏。
全シリーズ通して見ても珍しい『非戦闘用のガンダム』であり、フェイズシフト装甲も持たない。
ふくらはぎなどでフレームが露出しているのはそのため。有人探査では困難な、火星軌道以遠の調査のために開発されたMS。
当初は型式番号をとって「ヨンマルイチ」と呼ばれていたが、後にパイロットのソル・リューネ・ランジュによって『星を観る人』の意を込めて名付けられる。
コックピットブロックは副座式とAI搭載型が存在し、本来は無人で運用される。
自己対話型複列分散処理AIに経験値を積ませ十分な判断能力・学習能力を与えてから、深宇宙探査のために送り出される予定だった。
また長期の宇宙航行の継続のため、ナノマシンを用いた自己診断・修復機能を搭載。メンテナンスフリー化を実現している。
デザイン上の大きな特徴である背中のリングは『ヴォワチュール・リュミエール』(仏語で『光り輝ける運び手』・公式サイトより)という名称の惑星間航行用の推進機であり、太陽から放出される太陽風をリング周囲に展開した微細な量子の膜で受け止め、何らかのエネルギー変換を経て推進力とし、理論上は無制限に推進することができる。また、このリングは左右の多重関節アームで分割・可動させることが出来、可動域の広いスラスターとしても機能する。
有事の保険としてか武装の携帯も可能であり、劇中ではDSSDに配備されているシビリアンアストレイと同様のビームガンを使用した。(しかし非戦闘用なためか武装用バッテリー用量は心許ないようだ。)
他にも、『ヴォワチュール・リュミエール』使用時には膨大なエネルギーが周囲に放出され、光輪のような発光現象として観測される。
この光輪はビームサーベルのような機能を持ち、スペースデブリやストライクノワールの装甲を一撃で切り裂くほどの威力を持つ。
同時に全身のスリットから血液のように流れるフォトンが外からも視認できるほど輝く。
ほか、ゲームでは武装が少なすぎる&宇宙空間のリアリティを表現した薄暗い描写の戦闘だったため生じた勘違いなどによりビームシールドを搭載したり、遠隔起爆式の爆弾『フラッシュマイン』を持ってボンバーマンになったり、VLの光輪を相手にぶつけたりと(武器名はVLのままのこともあるが、あるゲームでは「ボール・ド・リューヌ」「オラージュ・ド・リューヌ」という個別の名前を付けられている)奇抜な攻撃手段を多数披露する。スパロボではVLで加速し、敵機を捕まえたまま亜光速まで加速し敵機を破壊するという技まであった。
運用支援OSは「Guider UNmanned Deployment Autonomic Manipulation(無人・自律運用展開教導機)」を搭載。頭文字(若干無理あり)を取ってこの機体も『GUNDAM』となる。
同OVAのビジュアルでは、黒のストライクノワールに対比するように、白のスターゲイザーが配置されていた。
劇中での活躍
パイロットはソル・リューネ・ランジュ及びセレーネ・マクグリフ。操縦席にはパイロットであるソル、オペレータ席にはセレーネが搭乗し実戦運用された。
戦闘用ではないため全三話の内、前半の二話では目立った活躍はなく、シャトルで打ち上げられる姿や、格納庫の中で佇む姿が確認できるのみ。二話のラストでVLを展開する神々しい姿を視聴者に見せつけた。
そしてトリを飾る三話。スターゲイザーのAI技術を狙った地球連合軍は第81独立機動群ファントムペインをDSSDに差し向け、スターゲイザーは圧倒的な敵の戦闘能力に追い詰められるDSSDの防衛部隊を援護するためにビームガンを持って出撃する。
そのスラスターとVLを生かした圧倒的機動性でスローターダガー部隊を翻弄し、ストライクノワールとのタイに持ち込むものの、武装のバッテリーが切れて追い詰められる。
スウェンのストライクノワールとの一騎打ちの末、機体を敵に組み付かせアポロンAのプロパルションビームで地球と金星の狭間まで弾き飛ばされてしまう。
ラストではノワールからエネルギーを貰い受け、スウェン・カル・バヤンをコックピットに乗せ、地球圏に帰還すべくVLを起動し、金星圏を後にした。
ガンダムビルドファイターズトライではレディ・カワグチが過去の大会でこのガンプラを使用。ヴォワチュール・リュミエールで周囲の敵を圧倒する姿がホシノ・フミナの回想で登場した。
立体物
HG SEED 1/144とSDで展開されるが、それ以外ではストライクノワールと違って立体化に恵まれていない。
HGはヴォワチュール・リュミエールの再現は濃いクリアグリーンの3つの輪っかのエフェクトパーツでの再現となり、全身のフォトンはオーロラシールでの再現となる(黒シールとの選択式)。
HGノワール同様フロントスカートの独立稼働や股関節に回転軸を持つ一方、腕軸の接続がABS製のアレイ型ボールジョイントとなっており、劣化するとすぐに保持力がなくなるため注意が必要。
SDのヴォワチュール・リュミエールは三日月状のエフェクトパーツでの再現で、全身のフォトンもメタリックのホイルシール一択となっている。
関連動画
関連項目
シビリアンアストレイ:シビリアンアストレイの推進システムは、スターゲイザーのVLの前身である。
レディ・カワグチ:ガンプラバトルで過去に使用していた。
ネプテイトガンダム:本機に着想を得たコアガンダムのバリエーション。特殊巡行を目的とする非戦闘用のガンプラで、円環状のヴォワチュール・リュミエール展開ユニットを持ち、武装は自衛用ビームガンのみ、などなどクガ・ヒロトによる原作へのオマージュが徹底している。
ドゥークー伯爵:Ep2に登場した彼のスターシップも、ソーラーセイル搭載機の中では知名度が高い。
イカロス:JAXAの技術実証機。世界初の本物のソーラーセイル機である。
ゴッドガンダム:背中のVLを後光に見立てられ、良くネタにされる。
八坂神奈子:外見からネタにされることがある。
アルティメットガンダム(デビルガンダム)、デビルガンダム四天王、ガンダムシュピーゲル、ターンA、ターンX:ナノマシンによる自己修復機能を持ったガンダム。
G-セルフ:機体の全身にフォトンが巡るGの後輩。
ガンダムハルート:コックピットが複座式になっているガンダム。