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ウリ科の編集履歴

2022-10-21 18:53:11 バージョン

ウリ科

うりか

真正双子葉類に属する植物の一群。つる性の草本植物が多い。メロン、キュウリなど果実をつける野菜として知られる。

概要

被子植物双子葉類に属する。


多くが熱帯に分布し、温帯の日本でみられるもの(野生種・栽培種問わず)はほぼつる性の一年草で、冬には枯死する。いわゆるコーデックスと呼ばれる、巨大な塊根を観賞用にするものは多年草である。


ウリ科の唯一の木本植物としては、イエメンのソコトラ島に自生する「キュウリの木」と呼ばれるものである。これは、果実の見た目や味がきゅうりにそっくりであることからこの名称で呼ばれる。

葉は主に掌状葉と心臓型のものがあり、茎や葉には細かいトゲや毛が生え、肌に触れるとチクチクとした軽い痛みを覚えることがある。

花はいわゆる合弁花で、5~6枚の花弁がある。大小様々で、カボチャやキュウリ、スイカやマクワウリのように多くは黄色いが、ユウガオやヒョウタン、カラスウリやハヤトウリは白色である。特にカラスウリは昆虫を引き寄せるため、花弁に白く長い毛が生えている。

ウリ科植物の利用例

カボチャキュウリシロウリトウガンニガウリユウガオハヤトウリは野菜として調理して食用にする。特にユウガオは干瓢に加工される。

キュウリやシロウリ、ニガウリ、ユウガオ、そしてズッキーニは未熟果を主にサラダや漬物、炒めものにして食用にし、ズッキーニを除くカボチャ類やトウガンは熟した果実を煮て食用にする。

スイカメロンマクワウリは本来は農林水産省の区分によれば「果実的野菜」ということになるが、現在では果物として冷やしてから生食する。

但し、いずれも未熟な果実をシロウリのように漬物にして食す例もある。

ヘチマヒョウタンは普通日よけや果実を観賞用にするために栽培するが、ヘチマの開花から一週間弱の若い果実は沖縄や鹿児島などで食用にされ、成長した果実は表皮や種子を除いて、発達した繊維をたわしのように利用する。本州でも百貨店や外国の食材を取り扱う店舗などで食用のヘチマが販売されることがある。

一方、ヒョウタンはククルビタシンの作用により、果実が苦くなるため食用にせず、成熟した果実の中身を腐らせて抜いてからお酒もしくは調味料の入れ物や花器、楽器に加工する。

野草であるカラスウリは果実が美しい朱色をしているため、一見すると美味しそうだが、果実は強い渋みとえぐ味があるため食用にはせず、地下の太った塊根を掘り出して製粉し、天瓜粉というベビーパウダーのような塗り薬を作る。近縁種のキカラスウリは熟すと果実に甘みが出る(「アケビとスイカを足して2で割ったような味」と評価される)ため、生食する他、塊根を掘り出して前者と同じように利用する。また、古くは若い果実を採取して、キュウリのように漬物にして食べていたという。

主なウリ科植物

食用

  • カボチャ
    • ニホンカボチャ
    • セイヨウカボチャ(クリカボチャ)
    • ペポカボチャ
      • ズッキーニ

花を咲かせてから1週間以内の果実を食用とする野菜。

      • キンシウリ(ソウメンカボチャ)

熟した果実を茹でると果肉の繊維がほぐれる食用野菜。

      • ポンキン

果実が巨大に成長する品種。しばしば自らの重みでひしゃげた形状になる。日本では観賞用もしくは飼料用。

漬物にされるマクワウリの変種。

      • ハグラウリ

シロウリの一種で、鮮やかな緑色の表皮に縦溝が入る。

いぼで覆われた紡錘形の果実を食用にする野菜の1つ。

冬まで保存ができるウリ類の一つ。果実を煮て食べる。

若い果実を油炒めで食べる。沖縄などの南西諸島や鹿児島では定番の夏野菜。

ヘチマの近縁種で、果実に10個の稜がある品種。若い果実の利用法はヘチマに同じだが、繊維が弱いため、ヘチマたわしに加工するのは不向き。

ユウガオの果実が丸いもので、もっぱら干瓢に加工される。また、熟したものは消し炭を入れる容器にする。

カラスウリの近縁種。利用法はキュウリに似る。

ニガウリに近縁の植物で、ベトナムなど南方地域での栽培が多い。

ニガウリに近縁の薬用植物。中国原産で、日本での栽培はまれ。

観賞用

様々な模様や形状の果実を観賞用にするキュウリの仲間の植物。

金冬瓜。果実はシロウリ型で、橙赤色。果実は味が薄いため、観賞用にする。

多肉植物の一種。コインのような形状の葉を鑑賞する

塊根を鑑賞用にするコーデックスの一種。肥大した塊根が特徴

野生

キカラスウリの変種の薬用植物。

薬用植物の一種で、蔓に特有の甘みがあり、乾燥させたものをお茶に加工して販売される。

スイカに近縁の植物で、ナミブ砂漠に生える。果実はスイカと違って強い苦味があって食用にならないが、果肉を乾燥させ下剤にする。

特定外来生物に指定された帰化植物。

ウリ科唯一の高山植物。


ウリ類の植物を使ったことわざ、比喩

  • 瓜の蔓に茄子は成らぬ

平凡な親から優秀な子供は生まれないということ。

  • 瓜二つ(瓜を二つに割りたるよう)

風貌が非常によく似ていること。

  • 冬瓜の花は咲いても百に一つ

数が多くても、実際にはその中のごくわずかしか訳に立たないもの。

  • 太る南瓜に針を刺す

折角うまく行っていることを途中で邪魔すること。

  • 瓜実顔(うりざねがお)

女性の顔がウリの種のように細長いこと。江戸時代の美人の条件であった。

  • 豚にスイカ

高価なものの価値のわからぬ人物に高価なものを与えても無駄だということ。スリランカのことわざ。

  • 見かけボウブラ

図体ばかりが大きくて、実際はなんの役にも立たないこと。

福岡県のことわざで、ボウブラはカボチャのこと。

  • 瓢箪から駒

冗談や誤解で言ったことが意図せずに実現してしまうこと。

  • 糸瓜の皮とも思わぬ

何とも思わない、屁とも思わないことをいう。ヘチマの繊維はたわしに加工されるなど有用であるが、一方で果皮はなんらの利用価値もないことから。

  • 夕顔の蔓に挟み箱

夕顔のツルに実るのは夕顔の実であって、挟み箱が実るわけがないことから、ありえないことをいう。

挾み箱は中に着替えの衣類などをいれ従者がかつぎ歩く長方形のかなり大きな箱。

  • 西瓜は土で作れ、南瓜は手で作れ

西瓜を栽培するには良質な土壌が必要となり、味の良いカボチャを栽培するには管理が大事であるということ。


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植物 双子葉類

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