概要
ウリ科オキナワスズメウリ属の一年草の蔓植物。
学名は「Diplocyclos palmatus( (L.) C. Jeffrey)」。
主に果実を観賞用にするため栽培する。
生態
1年草の蔓性の草本植物で、葉は5から7つに切れ込んで掌型になる。雌雄同株。
球形の果実は径2cmであり、白い縦縞があってミニチュアのスイカのような見た目をしており、当初は緑色だが熟すと赤色になる。
日本ではトカラ列島の口之島以南の琉球列島に産する。国外では台湾、南中国からインド、マレーシア、オーストラリア、熱帯アフリカにまで分布する。
利用
果実は観賞用にする。園芸店や花屋で単に「スズメウリ」と称して売っているのは本種である。
植物学上、スズメウリはウリ科スズメウリ属でオキナワスズメウリとは種を異にし、果実は直径1cm程度で、熟すと白色になる。
果実にはククルビタシンという毒素が含まれる。中国ではこの植物による死者も出ているという。
本来は栽培化されるに伴って消失するが、稀に「先祖返り」を起こして毒素を発現することがある。
インドでは本種の若い葉や蔓の先を野菜として食用にするという。
参考資料
- 土橋豊『増補改訂版 人もペットも気をつけたい園芸有毒植物図鑑』