概要
ウリ科の蔓性一年草。夏の夕方に開いた白い花が翌日の午前中にしぼんでしまうことからアサガオ・ヒルガオ・ヨルガオに対して命名された名であるが、これらはヒルガオ科であり、ユウガオとは直接の類縁関係はない。
なお、ヒルガオ科のヨルガオがユウガオと呼ばれる事もある。
ヒョウタンとは同一種で、果実に苦みが少なく、くびれがないものが選別されたものである。果実は細長いウリのような形状のものと丸型のものがあって、長い方はユウゴあるいはナガフクベと呼ばれ、丸型のものはフクベと呼ばれる。
果実を細い帯状に剥いて加工したものはかんぴょうとなり栃木県で多く生産される。また乾燥した実はひょうたんと同じく工芸品として加工できる。病害に強いため、スイカなどのウリ科野菜の接ぎ木の台木としても用いられている。
まれに苦みが強い果実が生まれることがあり、苦み成分のククルビタシンは有毒のため食中毒の原因になる。
創作での扱い
- 『源氏物語』をはじめ古くから説話や民間伝承にも登場するなど口承文芸のモチーフになっているほか、民俗的にはハレの日に食し、陽気や作物の豊凶を予兆する年占作物としても認識され、作物禁忌も存在した。
- 漫画『NARUTO』の登場人物。 →卯月夕顔
- トレーディングカード『神羅万象』の一鬼火勢の章に「飛影の夕顔」が登場した。