概要
ヒルガオ科サツマイモ属のつる性多年草。
熱帯アメリカ原産で、日本には明治初期に渡来した。しばしばユウガオと混同されるが、ユウガオはウリ科であまり近縁ではなく、実はかんぴょうの原料となる。
日本では冬に枯れてしまうため実質一年草。5月頃に種を蒔くと夏から秋にかけて芳香のある白い花が咲く。花は直径15cmほどあり深い漏斗形で、夕方咲き始め翌朝しぼむスズメガ媒花。
近縁種
同じくつる性の草花であるアサガオのほか、海浜植物のグンバイヒルガオ、野菜として栽培されるサツマイモ、空心菜と同属。
ハリアサガオは日中に花を咲かせ、名称のとおりに茎にトゲがあるが、この棘は触っても痛くない。日本では江戸時代の植物についての解説書や植物図譜にすでに記載が見られることから、遅くとも江戸時代初期には渡来したものと思われる。また、古くは若い果実をナスの代わりとして食用にし、見た目から香辛料の丁字(クローブ)に見立ててチョウジナスビの名称でも呼ばれた。