概要
シロウリは、ウリ科の野菜の一種で、夏に旬を迎える。植物体としては、一年草草本植物である。
メロンやマクワウリの近縁種で、草姿や花もキュウリやメロン、マクワウリのそれに近い。学名はCucumis melo var. conomon。これは、漬け物を意味する「香の物」がラテン語風に発音されたものである。漢字表記では越瓜と記されることがあるが、これは中国の南方の越の地域での栽培が多かったことに由来する。
果実は普通鮮やかな黄緑色で、熟すと白っぽくなる。このためシロウリの名があるが、メロンやマクワウリと違って、熟しても甘みが出ることはない。千葉県の伝統野菜であるはぐら瓜は濃い緑色で、薄い縦溝が入る。愛知県のカタウリや山口県の徳佐ウリは薄緑色地に、鮮やかな緑色の縦縞が走る。
また、福井県のカワズウリのように、黄緑色地にスイカのような深緑色の太い縦縞がまばらに入ることがある。
キュウリより少し大きい果実を浅漬けや奈良漬けなどの漬物にするが、現在は自宅で漬け物を作るという文化があまり見られなくなったため、栽培はあまり多くはない。
漬物以外にも、煮物や炒めもの、カレーなどにも向くため、シロウリの真価が見直されつつある。