ふわんだりぃず
ふわんだりぃず
概要
属するモンスターは全て水属性か風属性の鳥獣族で統一されているテーマ。
戦術はアドバンス召喚だが、特殊召喚を行わずにカードの効果による追加の「召喚」を連続して行うという方法で展開するのが特徴のデッキとなっており、ある意味ラッシュデュエルの様にも見えなくもない。
展開の要となる下級モンスターはフィールドから離れると除外されてしまうが、除外されている状態で鳥獣族が召喚されると手札に戻ってくるのでリソースが途切れない。
この性質から
- 汎用的なメタカードが効かず、1ターンに複数のモンスターを展開出来る癖に特殊召喚をしないので増殖するGが全く効かない
- 特殊召喚やエクストラデッキへの依存度が低いのでデメリットを気にせずに強欲で謙虚な壺や金満で謙虚な壺、強欲で金満な壺を使える
- 墓地を利用しないのでディメンション・アトラクターやマクロコスモスなどの全体除外カードをデメリット無しで利用できる
のも他にない強みとなっている。
灰流うららも除外に下級ふわんだりぃずがいれば回避することも可能で、展開の妨害が非常に難しい。
ただし、
- アドバンス召喚を軸にするデッキであるため、明確な1枚初動がありながら事故率が比較的高め
- モンスター効果メタに弱い
- プレイングである程度は回避可能とはいえ、灰流うららやエフェクト・ヴェーラー、無限泡影の撃ち所もわかりやすい
- ほとんどの場合、エクストラデッキと墓地が使えないので他のデッキに比べてリソースが乏しい上、特殊召喚を使えないことや下級ふわんだりぃずの効果には名称ターン1回制限があるので展開力自体はそれほど高くない
- 王宮の鉄壁などで除外を封じられるとメインエンジンである下級ふわんだりぃずや展開補助を担当するふわんだりぃず魔法カード、ついでにいくつかの壺がまとめて機能停止する
など弱点は少なくない。
マスターデュエルでは2022/7/11に登場し、対策がし難いシングル戦なのもあって猛威を振るっている。
OCGでは専用のフィールド魔法であるふわんだりぃずと謎の地図の制限カード化に加え、後発のティアラメンツやクシャトリラらに押され、中堅どころに落ち着いている。
とはいえ、回ってしまえば環境上位のデッキを食える可能性があるのも確かで、相手の対策が薄いと完封することもあるので、登場時から常に一定数は環境に存在している。
- 他の主流デッキとは全く違う動きをするので専用の対策が必要
- 上記の通り特殊召喚に関するメタカード(増殖するG、朔夜しぐれなど)が完全に腐ってしまう
- 特殊召喚メタデッキとしての側面も持ち合わせるので特殊召喚への依存度が高いデッキは簡単に機能不全を起こしてしまう
- 除去をモンスター効果に頼っている場合、烈風の結界像を出されたらそれで詰み、なんてことも少なくない
これらの点から地雷デッキとしての地位を確たるものとしている。
実際、シングル戦の大会であるYCSJ大阪2022で並み居る環境デッキを薙ぎ倒して優勝を勝ち取るなど、公式大会でも実績を残している。
シングル戦は先攻制圧盤面を作ればそのまま勝ちだが、マッチ戦では1戦目を取ってもサイドチェンジで対策されやすいので、シングル戦の方が適性が高いと言えるだろう。
強力なテーマ故に基本はふわんだりぃずカードとテーマ外の優秀な鳥獣族、汎用カードで固めたガチ構築で組まれるが、手札補充のしやすさやリリース素材を確保しやすい点から三幻神や三邪神、地縛神など、テーマ外の通常のデッキでは出しにくい重量モンスターを採用したロマン構築も可能だったりと、意外と遊べるテーマでもある。
- 特殊召喚を使わないため、複雑な展開ルートが無い
- リンク召喚などのルールを覚える必要がない
- 拘らなければエクストラデッキは適当に組んでいい
などの理由から遊戯王初心者や復帰者に勧められることも多い。
だが、ミラー戦になると互いの強みを潰し合う不毛な戦いになりやすい。特に互いの場にふわんだりぃずと謎の地図がある時の動きは複雑怪奇を極める。