地縛神
じばくしん
最も有名であろうハチドリを始めとした、蜘蛛、猿、巨人等の「ナスカの地上絵」がモチーフになっている。
「フィールド魔法がなければ存在できない」「相手に直接攻撃可能」「攻撃対象にならない」といった特徴を持つ。他にもリリースのコストなどの問題を抱えており、大型モンスターおなじみのデメリットも持つ。
しかし、どれも非常に強力な効果を持ち、一体で戦局を変えるでほどの強さを誇る。あくまで…「出すことが出来れば」だが。
「地縛」というだけあり、依代である大地…即ちフィールド魔法が無いと問答無用で破壊されるという制約があるため、フィールドを守りぬきつつ戦うことが必須であったり、リリースのコストを確保する手間が必要だったりと、召喚するまでに時間も手間もかかるため、近年の特殊召喚で手軽に出せる強力モンスターに比べるとその立場は弱い。
仮に出せたとしても、勿論「聖なるバリア-ミラーフォース-」や「奈落の落とし穴」に引っかかるわけだし、デュエリストならばおなじみの「サイクロン」でも自壊してしまう。
とはいえ、維持する手間と召喚の難しさに目をつぶれば現在も全カード中屈指の強さを誇り、原作での存在感も大きいことから、今日もロマンを求めて使用するデュエリストは少なくない。
現在ではサポートカードもなかなかの充実ぶりを見せており、各地のダークシグナー達の努力により地縛神を組み込んだファンデッキも幾つか開発された…が、サイクロンの制限解禁と大嵐の復帰により魔法カードの場持ちが全体的に悪くなったため、その立場は登場時よりも悪くなっていると言わざるをえないだろう。
2015年からは大嵐が禁止になったが今度はハーピィの羽根帚が復帰したも辛い。
しかし、マスタールール3でのフィールド魔法のルール改訂でプレイヤーはお互い1枚ずつフィールド魔法を使うことができるようになり相手のフィールド魔法を地縛神の維持に利用しやすくなったことや一人のプレイヤーがフィールド魔法を張っている時にもう一人のプレイヤーがフィールド魔法を発動した時に起きるフィールド魔法の張り替え処理が無くなったことに加えて、メタバースなどフィールドに関するサポートも増加し、多少は使いやすくなっている。
遊戯王の各カテゴリは大抵専用フィールド魔法を持っており、それらが採用されることは多く、全体的にフィールド魔法の採用率は高いので、環境的には悪くない。
召喚制限もないのでフィールド魔法を積極的に使い、ある程度最上級モンスターのアドバンス召喚を狙える種族デッキならば隠し味としてピン刺ししてみるのも悪くはないだろう。
一般的なデッキでは採用率が低いこともあり、相手の思考の外から飛んでくる地雷として機能することも多い。特に下手に除去するとカウンターで全体除去が飛んでくる「地縛神AsllaPiscu」と「地縛神Ccarayhua」、除去しそこねるとコントロール奪取効果で盤面をズタズタにされ、状況によっては1回の効果起動でリーサルまで見える「地縛神Uru」あたりは出さえしてしまえば相手は頭を抱えること請け合いである。
採用されるデッキとしてポピュラーなものでは、初期に考案された「死皇帝の陵墓」を使用した専用デッキが有名。
他にも、「超古深海王シーラカンス」の高速展開能力を利用した「地縛神ChacuChallhua」召喚を狙うデッキや、「地縛神AsllaPiscu」と「ゴッドバードアタック」のシナジーの強力さを見込んで一部鳥獣軸のデッキに採用されたり、多数のサーチカードを有し、アドバンス召喚に特化したテーマであるふわんだりぃずにハンデス要員として「地縛神WiraqochaRasca」が採用される場合もある。
また、「ハードアームドラゴン」を用いれば自壊効果は失効し意味を成さなくなる為入れてみると面白い。
同じフィールド魔法に依存する「Sin」とは親戚のような関係。
また、Sinの一匹「Sinスターダスト・ドラゴン」とは効果の関係でちょっと相性がいい。
第10期まで10年近く音さた無かったカテゴリだったが、新規がデュエリストパック- レジェンドデュエリスト編5 -に収録されることになった。
この強化により低かった相場の上昇が確認できる。
肝心のカードパワーは5枚しかない新規枠をインティクイラと共有な上、地縛神の通常召喚を要求するものが目立ちそこまで高くない。
セルゲイ・ヴォルコフ使用カードの商品化により、対応サポートが増えた。
召喚の際、モンスターの他にも人の魂をリリースしなければ召喚できない。
共通効果は「モンスターに攻撃されない」「相手に直接攻撃できる」に加えて、「魔法・罠の効果を受けない」という効果が追加されていた。ちなみにOCGと異なり、フィールド魔法が無くなっても効果は無効になれど即座に自壊しないが、フィールドに地縛神しかいない場合はこちらも相手に直接攻撃できるという仕様となっていた。
なお、アニメにおけるライディングデュエルではフィールド魔法「スピード・ワールド」が常時発動・破壊不可能な状態で存在しているため、モンスターでしか攻略不可能という嫌がらせ仕様であった。
ちなみに、最強の地縛神スカーレッド・ノヴァの存在も語られており、こちらは他の地縛神に大きく遅れて2024年にOCG化された。
アニメ遊戯王ARC-Vではセルゲイ・ヴォルコフの使用テーマの一つとしてこの系統を意識した「地縛」モンスターが登場している。こちらは融合召喚とシンクロ召喚を交えた異色のデッキである他、名前の法則も地縛神とは異なる(どちらかと言えばスカーレッド・ノヴァに近い)。なお、下級モンスターにCcapac apu、Chacu Challhuaに酷似した姿を持つものが確認できる。
そして2022年に山形大学の研究グループがナスカの地上絵を168点の新規絵を発見したと発表された結果、「地縛神の新規収録候補が現れたのでは?」とデュエリストからはネタにされてしまった。