概要
聖なるバリア -ミラーフォース-(せいなるバリア ミラーフォース)は、『遊戯王』シリーズに登場する罠カードである。
主な略称は「ミラーフォース」「聖バリ」「ミラフォ」など。
カードテキスト
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
解説
通常罠。相手の攻撃宣言時に発動でき、相手フィールド上の攻撃表示モンスターをすべて破壊する。代表的な攻撃反応型罠カードで、かつては必須カードとして多く採用されてきた。
これ1枚で最大6体、EXリンク状態なら7体まで破壊できるため、ポテンシャルが高く、逆転の一手となりうるカードである。
武藤遊戯が使用する代表的な罠カードであり、死者蘇生に並ぶ遊戯のデッキにおけるガチカードのひとつ。インセクター羽蛾との戦いで初使用。原作では闇マリクも使用している。
アニメでは多くのデュエリストが使用しており、各シリーズのどこかで必ず登場している。
『遊戯王GX』では遊城十代と武藤遊戯、『遊戯王5D's』では氷室仁とクロウ、『遊戯王ZEXAL』ではⅣと六十郎、『遊戯王VRAINS』ではリボルバーが使用。
ARC-Vでも発動されずに破壊されてしまったが登場しており、アニメ全作のデュエルに登場した数少ないカードである。
しかし、決まれば強力なカードだが発動されなかったり破壊されることも多く、いわゆるかませ役となっている。
それだけに後述のVRAINSでの扱いが衝撃()を呼んだ笑
『遊戯王5D's』ではセキュリティの詰めデュエルの問題にも登場し、その時にクロウが「ミラフォ」と略して呼んでいる。なお、クロウが挑戦したときに罠にかかるのを見ていたにもかかわらず、ジャック・アトラスも引っかかっている。
『遊戯王VRAINS』では39話で登場。その前にVSゴーストガール戦でも使用されていたようで、Playmakerには「恐ろしいカード」とだけ伝えられていた。
Go鬼塚とのデュエルで使用され、彼のモンスターをすべて破壊した。発動時にはなぜかものすごく光り、リボルバーも「底知れぬ絶望の淵へ沈め!」と目も当てられないくらいかなりノリノリであった。
ちなみに『VRAINS』で主力となるリンクモンスター」守備力がなく守備表示にできないためミラフォに滅法弱いので、ファンサービスや伝統以上に理に適った戦術でもある。さらにリボルバーもリンクモンスターを大量展開しなければ攻撃できない状態に持ち込んだうえで発動したため、4体のリンクモンスターを破壊するという大きなリターンを得ていた。またスピードデュエルの場合もメインフェイズ2がないため、ミラーフォースが直撃すると立て直しが難しいためこれまた相性が良い。
その衝撃から第39話が放送された2018年2月14日の放送終了後に、「ミラフォ」がツイッターのトレンドにランクインした。
ちょうどその頃、世間では平昌オリンピックの真っ只中であり、出場選手達が話題となっていたにもかかわらず、まさかのトレンド1位を獲得する事態となった。
その後のプレイメーカー戦でも三度目の使用、ミラーフォースを警戒した相手の盤石をモンスターの効果による表示形式変更を活用して見事に罠にかけてみせた。なお、この時の決め台詞はゴーストガール戦で発動する直前にも発しているものと同じ。
続く四度目のPlaymakerとの戦いではなんとサポートカード「ミラーフォース・ランチャー」が登場。前のデュエルを利用したブラフで見事Playmakerを罠にはめた。ちなみにこの時もミラーフォース自体は決まっている。その後、EXリンクにつなげる際にコストとしてミラーフォース・ランチャーとともに墓地に送られている。
2019年7月25日に遊戯王OCG公式Twitter上で行われた「遊戯王OCG 10000種突破記念大投票」第1期投票では見事第1位に輝いた。
欠点
攻撃反応型であるため、サイクロン・氷帝メビウスのような伏せカードを除去する効果に弱い。
攻撃宣言時に罠カードを発動させない効果を持つ古代の機械等のカードや罠の発動と効果を無効にする王宮のお触れに対しても無力。そもそも攻撃をしないロックデッキ相手だと発動する機会がない。
また、守備表示のまま攻撃してくる超重武者が相手では、発動は出来るが効果の範囲外にある事からに無駄撃ちに終わってしまうため、対策を講じずとも無効してしまうケースが稀に存在する。
昨今では攻撃反応型は除去されやすいため採用しないデッキも増えており、採用する場合でも何度も自己再生するモンスターや破壊を無効にするスターダスト・ドラゴン等の存在、戦闘破壊より効果破壊に比重を置く環境に増え、更に墓地へ送られても蘇生できる点を考慮して、除外する次元幽閉の方が優先されることも多い。
長年制限カード(一時期「禁止カード」にも指定)だったこのカードも2012/9/1の制限改訂では準制限カードとなり、そして2013/09/01をもってついに無制限カードにまで緩和されることになった。攻撃反応型罠の評価が下がってきていることが分かる。
引っ掛かれば効果破壊耐性がない限り複数体のモンスターを破壊出来る事は決して低くないアドバンテージであるが、近年は効果破壊でも効果モンスターの効果発動のトリガーとなるケースも増え、同じ条件でバウンスする「神風のバリア-エア・フォース-」や守備表示に変え、表示形式を変更できない(※)「砂塵のバリア-ダスト・フォース-」の方が攻撃失敗時の相手への次の展開を防いだりロック性能が高いため、ミラーフォースの価値は相対的に下がっている。
とはいえ、エア・フォースはセルフバウンスを軸にする戦法やペンデュラム召喚等には効果が薄く、再利用しやすいモンスターの場合も逆に相手に利用されかねない。新マスタールールの場合、ペンデュラムモンスターがエクストラデッキよりも手札にあった方が良い場合も増えているため、そういった場合にエア・フォースだった場合は相手にメリットを与えてしまう可能性もある。リンクモンスターの場合もエクストラモンスターゾーンに出す機会を与えてしまうことにもつながる。
※...シンクロ・エクシーズ・リンクモンスターは、特殊召喚宣言時に素材が確認可能な表側表示のモンスターしか素材に出来ない縛りがあり、場合によっては自力でフィールドからどけられない状態にもなり得る。逆にリンクモンスター相手には直接効果が通用しない弱点もある。
破壊だけでなく制圧による無効化も難点。
ブラフとして
強い効果を持ち、採用率の高い罠カードであるが故にブラフにもなり得た。
まだこのカードが使用されていない=墓地にない時には、熟練したプレイヤーであればこのカードが伏せられている事を警戒して迂闊に手を出してこない事も考えられる。
そのため、違うカードを伏せておき、ミラーフォースだと思わせるような戦術を取ることもできる(攻撃表示しか破壊できない点を逆利用し、相手モンスターを守備にさせるのである)。
ミラーフォースが墓地にある場合は逆に警戒する必要がなくなるため、積極的に攻撃してくることが予想される。なので、使うタイミングも重要である。
極論だが、ずっと警戒させる(墓地に送らない)ために「デッキに入れない」という選択肢もある。
しかし、無制限になった現状では「入れないブラフ」は成立しない。
だが、逆に1枚でも入れておけば2戦目以降伏せカードがある状態での総攻撃を躊躇わせることが出来るので、ブラフ効果は健在である。決まりにくくなったために採用が落ちているだけであり、墓地利用が増えた昨今でも決まれば大きなリターンが得られるカードには変わりはない。
優先的に除去したいカードには違いないので、アーティファクトのような「破壊されると効果を発揮するカード」と併用するのも有効だろう。
関連カード(遊戯王OCG)
専用サポート
※:その他の派生カードはミラーフォースを参照。
その他の類似カード
遊戯王ラッシュデュエル
罠カード(LEGEND)
【条件】相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
【効果】相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
解説
効果自体は変わらず。2021年12月18日発売のラッシュデュエル デュエルディスクの付録として実装。
『遊戯王SEVENS』では第78話にて主人公である王道遊我が初使用したことで、2021年12月12日の放送終了後、ツイッターのトレンドにランクインした。
『遊戯王ゴーラッシュ‼ 』でも罠カードの説明で登場した。これによってアニメシリーズ皆勤賞を果たしている。
関連カード(遊戯王ラッシュデュエル)
漫画・アニメに登場するカード
※:その他の派生カードはミラーフォースを参照。
関連タグ
ミラーフォース ミラーフォース・ドラゴン ミラーフォース・ランチャー