概要
《増殖するG》とは、見るもおぞましいイラストが描かれたモンスターカードである。
具体的には、隙間と言う隙間にアレの目が光っているというものである。
カードテキスト
準制限カード
効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 200
「増殖するG」の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できず、
相手ターンでも発動できる。
(1):このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン、以下の効果を適用する。
●相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、
自分はデッキから1枚ドローしなければならない。
説明
ターン1発動制限を持つ手札誘発効果を持つ効果モンスターであり、発動後は相手が特殊召喚をする度に自分は1枚ドローしなければならない。
遊戯王は手札が多いほどできることが多く有利になるので、要は1ターンの間、相手に特殊召喚を渋らせるカードと言えるだろう。
昨今の遊戯王の環境は特殊召喚を行わないデッキ・テーマは少なく、エースモンスターはエクストラデッキに依存しがちである。なので腐ることは少なく、相手の特殊召喚にチェーンしてとりあえず1:1交換したり、相手ターンの初めに発動して相手に圧力をかけるなど優秀なカードと言える。
ただし、何十枚ドロー出来ても次の自分のターンが回って来る前に決着が付いてしまえば意味がないので、1ショットキルができるデッキ相手には抑制にならない場合もある。
そういうデッキに備えて防御札を予め伏せておく、デッキに冥府の使者ゴーズやエフェクト・ヴェーラー等の1ショットキルを阻止できるカードを投入しておくなど対策も用意しておきたい。それらのカードで攻撃を止めるなどして耐え切れば、得られたハンド・アドバンテージで逆襲も可能である。
また、こちらが対策カードを用意してあり引き当てるかもしれないと思わせる所も一種のブラフになり、このカードの強みになっている。
だがドローできるかは相手に依存し、ターン1制限もあって《TG ハイパー・ライブラリアン》等のような爆発的なドローソースにはなりにくい。手札に複数来た時や特殊召喚を全く行わないデッキ相手には必然的に腐ってしまうので環境によって構築や投入枚数も考えたほうがいいだろう。
あと、ドロー効果は任意ではなく強制なので、大量に特殊召喚する・相手に敢えてドローさせる形で連続バーンを仕掛ける・デッキ破壊をするデッキ相手には場合によっては勝ち筋を与えてしまうことになる。考えなく発動するのではなく相手のデッキをある程度把握してから効果を使用するプレイングも重要かもしれない。
またドロー効果一切無視のフリーチェーンで墓地を肥やせるカードと見ることもできる。デビルドーザーのコストとしてはもちろん、蘇生カードでフィールドに呼び出してそのまま素材にするといったことも可能。もちろんいざという時には普通の使い方をしてもいい。
ちなみにドロー効果は強制のため逆に相手に利用されてしまうこともしばしば。相手に手札交換で送りつけたり、闇の指名者などでサーチさせた後にデッキをぶん回し、何もしなければそのまま制圧、痺れを切らした相手が増殖するGをチェーンしたら「暗黒のマンティコア」などで無限ループを開始。そのままデッキ破壊を始めるというなんとも恐ろしいデッキも存在する。それ以外にも未界域や花札衛はやろうと思えば1ターンで40回以上特殊召喚できるので、相手に増殖するGを打たれたら展開を中断し可能な限り特殊召喚回数を稼いで相手のデッキを全て引かせてしまうといった戦法も可能。
《増殖するG》という名前ではあるが、増殖するのはモンスターではなく手札である。
ちなみに、攻撃力・守備力は《黒光りするG》の攻守を入れ替えた数値である。
手札から効果を発動するカードなので、戦闘させることはめったにないが。
また最近は《灰流うらら》・《墓穴の指名者》・《抹殺の指名者》等先攻プレイヤーがこのカードを止められる汎用カードが登場、無効化されてしまうことも多くなった。だが反面、《抹殺の指名者》は採用する理由も増やしたりもしている。増殖するGにとってはなんとも不思議な新入りだろう。
余談
現代遊戯王における必須カードだけあって、Pixivではデュエルにおけるあるあるネタを絵にした作品が多くみられる。
特に、灰流うららとの共演は群を抜いて多い。これは実際の対戦において増殖するGの効果を灰流うららで無効にする場面が頻発するからだろう。遊戯王プレイヤーの間ではうららがGを食べてくれると表現することもある。(苦手な方に配慮してここには貼らないが、そういうイラストも存在するので興味がある人は探してみよう……)
その他、遊戯王とは関係ない画像でもGの大群が登場する画像にこのタグが付けられることもある。