概要
強欲で謙虚な壺(ごうよくでけんきょなつぼ)は、遊戯王OCGに登場する魔法カードである。
通称「強謙」(ごうけん)。名前の通り強欲な壺と謙虚な壺の2つを合わせた性質を持つ。
テキスト
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分はモンスターを特殊召喚できない。
(1):自分のデッキの上からカードを3枚めくり、
その中から1枚を選んで手札に加え、
その後残りのカードをデッキに戻す。
解説
デッキの上から3枚めくり、1枚を選んで手札に加える。残りのカードはデッキに戻しシャッフルする。
3枚のうち、必要なカードを選んで手札に加えることができる。ただデッキの上から1枚をドローするだけの八汰烏の骸、強欲な瓶と違い、魔法カードであるためすぐに発動できる点でも勝る。
その反面、1ターンに1枚しか発動できず、特殊召喚隆盛の環境において特殊召喚できないデメリットは大きい。序盤から複数枚手札に来てもターンを分けて発動する必要があり、発動したターンは特殊召喚ができないため展開が遅れてしまうことになりかねない。
それを差し引いても、通常のドロー以上に必要なカードを手札に加えられる利点は大きく、規制されていないカードの中では数少ない「どんなデッキにも入り得るカード」であり、登場当初はシングル価格が高騰していた。
海外では日本以上に評価されており、海外版のカードは(レアリティが上がったのもあり)日本版以上に高騰している。
そのため、「2011 Collectors Tins Wave 1」の付属カードとして再録された際にはこのカードを含む再録カードの人気から予約が殺到し、早々に予約が締め切られている。
その後はストラクチャーデッキなどで再録が進み、需要の低下もあって現在は安価で手に入るカードになっている。
『壺COLLECTION』としてフィギュアが作られており、特典としてウルトラレアパラレル仕様のカードも収録される。
歴史
登場当初は「1ターン遅れてでも、展開のためのキーカードを手に入れられる」性能が評価され、特殊召喚を多用するデッキであってもこのカードが使われていた。
すさまじい展開力を誇る事で有名なインフェルニティにすらこのカードが使われていたというのは、当時OCGをやっていなかったプレイヤーから見れば嘘にしか聞こえない話である。
しかしながら、このカードに頼らなくてもサーチやリクルートでキーカードを容易に手に入れられるデッキが多数を占めるようになり、相対的にデメリットが重くなったことで採用を見送られるようになった。
準制限カードに指定され(2012年9月1日)たが、そのような事情で1年後に制限解除となっている。
とはいえ弱いカードでは無いのは確かで、特殊召喚をほとんどしないメタビート系のデッキではデメリットも無いに等しいため、有効に使う事が出来る。
展開に特殊召喚を用いない妖仙獣、相手ターンでの展開が主なアーティファクトやPSYフレームでも有効に使えるだろう。
遊戯王マスターデュエルにおいて
マスターデュエルにおいて、2023年1月10日より準制限カードに指定された。
理由は通常召喚が主軸のふわんだりぃず、相手ターンでも特殊召喚が可能な神碑などメタビートでの活躍が見られたからだろう。