概要
偉大なる航路“新世界”に存在する島……ではあるが、実際は1000年以上生き続ける超巨大な象「象主(ズニーシャ)」。こいつの背中には島ほどの土地があり、先住民ならぬ戦獣民族の「ミンク族」という獣人種族が「モコモ公国」なる国を築いて住んでいる。
幻の島
地盤が生物であるため磁場を持たず、記録指針(ログポース)では絶対に辿りつけない。しかも象主は常に移動し、上陸自体「高さ数千メートルもある柱をひたすら上る」という手順なので、自力での到達は非常に困難。そのため「幻の島」扱いされている。
このゾウは大昔に罪を犯したために1000年以上もの間歩くことしか許されず海を彷徨っているほか、両目は落ち窪んでいるのか黒い穴のみで眼球が確認できない。そして、巨大すぎるがゆえに背中が雲まで届いている。
作中ではカン十郎が能力で生み出した「昇り竜」に乗り、ゾウの背中にまで到着する方法で上陸した(帰りはサニー号まで直接飛び降りている)。正式な方法は不明。
上陸することを登象、帰りを下象という。
島の住民はミンク族という獣人で、モコモ公国という名の国家を築いていた。
象主が鼻から吸う海水を濾過して飲み水を作り、背中から生えた植物や、象主が吹き上げる海水に取り残された魚を食べて暮らしていた。
象主の年齢と同じ1000年近いとされる歴史の長い国だったが、ルフィ達が来る数週間前に、四皇「百獣のカイドウ」の側近・ジャックの一団に壊滅させられてしまった。
象主と意思疎通を図れた事は皆無だという。ところが、再度ジャックの襲撃に際しされるがままであったが、ルフィとモモの助にだけ言葉が聞こえたらしく、自らの事情を語りモモの助が迎撃を命じたおかげで返り討ちにでき事なきを得た。
ハートの海賊団航海士・ベポやビッグ・マム海賊団戦闘員であるペコムズの故郷である。
プロフィール
余談
- モデル
本編だけを見ると浅瀬を歩いている象に見えるが、単行本83巻のSBSにおいて象主は「ナイタミエ・ノリダ」と呼ばれる種類の象であることが判明した。これを逆さまに読むと「ダリノ・エミタイナ(ダリの絵みたいな)」となることから、象主のモデルは、シュルレアリスムの大家・サルバドール・ダリが好んで描いたモチーフである、長脚の象(参考リンク)であると思われる。
- 身長
少なくとも全長2万m(20km)以上・全高3万5000m(35km)以上あるということが判明している(『ONEPIECE magazine Vol.4 怪物図鑑』・『VIVRECARD~ONEPIECE図鑑(0949 ミンク族)』より)。
関連項目
1037話以降の重大なネタバレ注意
ワノ国近海、カイドウやビッグ・マムといった名だたる海賊たちの戦いを危惧した世界政府が船を数隻待機させていた。その船の中の1隻の見張り台にて、ある役人が霧の向こうに何か巨大な影を見た。
…その姿は紛れもなく、幻の島「ゾウ」そのものであった…。
そしてモモの助の口から罪を犯したのが800年前であること、とある人物が当時の仲間であったことが明らかとなり、「罪」と「空白の100年」との関連疑惑も浮上している。
ちなみにモコモ公国には1000年の歴史があることから、ミンク族が既に背中に住んでいる時に「罪」を犯したことになる。
カイドウとの決着後は、モモの助が開国をしない選択をしたことに対し「お前の判断に準ずる」と同意し、また去っていった。