デギンハンザー
でぎんはんざー
CV:西前忠久
クラス:黒竜王(キングブラックドラゴン)
概要
テリウス大陸に存在するラグズの中でも最強の種族とされる竜鱗族のうち、とくに力が強い黒竜族の男性。ゴルドア王国の国王であり、クルトナーガ、ラジャイオン、アムリタの父にあたる。
800年前に女神アスタルテの加護を受けて邪神を封印した太古の英雄「三雄」が一人で、のちに竜鱗族の国ゴルドア王国を建てて現在まで国王を務めている。
ラグズの王は獅子王カイネギス・鷹王ティバーン・鴉王ネサラといずれ劣らぬテリウス屈指の猛者であるが、デギンハンザーは彼らをも遥かに凌駕する力を持つ地上最強の存在として畏怖されており、【黒竜王】の異名で呼ばれる。
他国には基本的に中立・不干渉の立場をとっており、いかなる戦争にも加わろうとしない。絶対強者の威厳に満ちつつも驕り昂ることのない厳粛な人物であるが、ゴルドアの中立性については頑迷に徹底しており、中立と国土不可侵を守るためには他者の犠牲も厭わない非情な面も持つ。
そのような非協調的なスタンスにもかかわらず、事あるごとに「大陸全土を巻き込む戦乱を起こしてはならない」と各国王へ口うるさく釘を刺してくるため、日夜ベオクへ喧嘩を吹っかけているティバーンやネサラからは煙たがられており、頭の固さと神話の時代から存命であることを掛けて「化石親父」と渾名されている。
来歴・思想
かつて邪神を封印した際、戦友エルランやオルティナと共に「人は1000年争いを起こさない」という誓約をアスタルテと交わした。
闘いの気に呑まれやすい竜鱗族は一旦戦いを始めると止められなくなるため、竜鱗族がこぞって変乱に加わるとほぼ間違いなく【負】の気でメダリオンの封印が解け、人が滅びてしまう。これを防ぐために、ゴルドア建国の際には永世中立を宣言して他国との国交を断つ。
他国に不干渉なのも、戦火を広げないようにと王達を牽制しているのも、全ては女神の盟約を守らんがための行動である。
エルランが力を失った際には相談に応じ、エルランの提案した隠蔽工作に賛同して彼をゴルドアへ保護した。ゴルドアの閉鎖環境はエルランの存在を隠すには都合がよかったが、この隠蔽が裏目に出て後に誕生した【印付き】が謂れなき迫害を受けるようになってしまい、その責任の一端を担う者として今に至るまで後悔し続けている。
のちにはベグニオン元老院によるラグズ差別が始まるが、先述の理由により元老院に対しても武力ではなく言葉で警告するしかなく、最強の軍事力を有しながら抑止力の役割を果たせていないのが実情である。
差別と争いが続く世を何とかしなければならないと内心思ってはいるものの、かといってみだりに武力介入を起こせばメダリオン解放の危機に陥るというジレンマに挟まれ、周りからは「その力をなぜ人々を救うために向けてくれないのか」「何百年も他のラグズを見捨ててきた」だのと詰られる苦悩の人。
ゴルドア参戦を目論むアシュナードによって娘アムリタが奪われ、長男ラジャイオンが非業の死を遂げてもなお、心を殺して傍観者であり続けている。
本編での動向
『蒼炎』や『暁』第3部でも少し登場するが、本格的に行動を開始するのは『暁』第4部。
アスタルテの裁きを見て「誓約を守れなかったけじめとして人は滅ばねばならない」という結論を下して裁きを受け入れることを決心し、他の竜鱗族を率いてアスタルテ側につき参戦。【導きの塔】の守護者として、アスタルテを止めんとするアイクをはじめ次男クルトナーガや孫セネリオと敵対することになった。
死闘の末に敗れた後は彼らが先へ進むことを認め、800年ぶりに再会した女神ユンヌには彼女を邪神と偽っていたことを謝罪。生き残ったナーシルとゴートにはクルトナーガに付き従うよう命じ、イナとアムリタの幸せを願いながら一行を送り出す。
そもそも彼が裁きを受け入れる決心をしたのは、メダリオン解放は戦乱の【負】の気によるものだと思い込んでいたため(エルラン以外で【解放】の呪歌を謡える者がいることを知らなかった)。薄れゆく意識の中、ユンヌの憑代であるミカヤがエルランの末裔であることに気付き、女神の復活は【解放】の呪歌によるもの、ひいては争いを起こさないという誓約が厳密には破られておらず人が裁きを受けるには早かったことを悟る。
失われた友の力が【印付き】という形で現在まで受け継がれていたという運命の巡り合わせに喜びと救いを覚えつつ、不器用な生き方しかできなかった最強の男はその永い生涯に幕を閉じた。
女神が目覚めて世界が大変なことになったのは友の仕業という報われないオチがつくのだが、彼がその事実を知らずに逝ったのは幸いだったと言える…かもしれない。
その圧倒的強さについて
ボスとしてのポジションはメディウスやイドゥンなどに近いドラゴンのボス。戦闘時には巨大な黒竜に化身し、直間両用の「黒焔のブレス」を吐いて攻撃する。
これまでの敵将とは一線を画する絶大な戦闘力を有しており、
- HPは圧巻の100。他は高い者でも70~80であり、規格外さを物語る
- 驚異的な守備と魔防を誇り、ランクSSの武器でもダメージが殆ど入らない。ラグネル装備アイクの攻撃でも5ダメージ
- ブレスの威力は凄まじく、耐久の上限値が低い魔道士などのユニットはHP守備がカンストしていても下手すると一撃で消し飛び、高耐久のラグズユニットでも2発耐えるのは難しい
- 指揮レベルは星5であり命中・回避が25%も上昇。高回避のユニットでもまず躱せない
- 定数ターンで周囲広範囲に衝撃波を放ってくる。紙耐久の鷺の民が巻き込まれやすい
- 3倍ダメージを与える奥義スキル「逆鱗」まで所持。食らった場合はお察しください
など、終盤最大の強敵としてプレイヤーの前に立ちはだかる。難易度ノーマルであれば自軍にブーストが掛かるため幾分楽になるが、ハード以上の場合は各種スキルや支援をフル活用しなければ苦戦は免れない。
ただし、全体的に高いステータスを持つラグズ王達なら一撃は耐えられる上、「見切り」を標準装備しているため「逆鱗」に怯える必要もない。彼らを全力でサポートすれば安定して戦うことが出来るだろう。
彼が強敵とされる最大の要因としては、今作はファルシオンや神将器のような竜に特攻が入る最強武器がほぼ存在しないことが挙げられる。
アスタルテの加護を受けているためユンヌの加護を受けた武器でしか攻撃が通用せず、素の性能が低いドラゴンキラーに加護をつけた場合は対デギンハンザーこそ楽になるがその後の戦いが苦しくなること必至。ランクSS武器で唯一竜特攻を持つ「レクスボルト」はイレースしか使い手がおらず、その場合は彼女を序盤から計画的に育成する必要がある。
さらにスキル「女神の加護」の効果により、
- 毎ターン幸運の数値分HPが回復する。デギンハンザーの場合は30回復
- 「見切り」の効果があるためこちらの戦闘スキルはすべて無効。手数で攻めるしかない
- 「強運」の効果もあるため必殺が効かない(例外はトライアングルアタック)
とラストボス並のスペックを持ち、単体性能で見れば同作中最高。さすがは黒竜王である。
…ただ猛者はいるもので、波動や支援を重ねる必要はあるが、サンダーボルトでねちねちと遠隔で仕留めたり、三兄弟のトライアングルアタック(アタッカーは反撃されないヨファ)で仕留めるということも実践できている↓(難易度は明示されていないがたぶんハード)。
竜鱗の収穫祭 デギンハンザー
属性 | 赤 |
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兵種 | 竜/重装 |
武器 | 黒夜のブレス+ |
奥義 | 竜裂 |
A | 鬼神金剛の構え3 |
B | 正面隊形・自己3 |
2020年10月にハロウィンの超英雄としてまさかの登場。変身する竜の姿は規格外のイドゥンとギムレーを除けば竜で一番デカい
黒夜のブレスは孤立していると攻撃魔防の凪の効果が発動する。
新スキルの正面隊形・自己3は自分のHPが25以上で攻撃された時は絶対追撃かつ自分がかかっているデバフを無効にする。構え3やデバフ無効とかなりの耐久性能を重ね持つ。
ただし速さが遅さに定評のある彼すら抑えて全キャラ中最低の14しか無く、確実に追撃を取られてしまう。孤立していないと意味がないので可能な限り一人で戦わせよう。
後に登場した覇骸エーデルガルトも速さは14であり、速さは彼女とワーストタイになった。