バックブレーダー
ばっくぶれーだー
概要
『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の世界編(アニメ等のメディアミックス作品『爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGP』)に登場するアメリカ代表「NAアストロレンジャーズ」が所有する、アメリカ最高峰の技術をふんだんに盛り込んだ小型レーシングマシン。
所謂リミッター解除にあたる切り札『パワーブースター』、四輪それぞれが独立可動する『アクティブサスペンション』、フロントカウルに『レーダーソナー』、車体冷却用のラジエーターを備える。
左フロントカウルにナンバリングが施されており、1号機から順番にブレット・アスティア、エッジ・ブレイズ、ジョーことジョセフィーヌ・グッドウィン、マイケル・ミラー、ハマーことハマー・デーヴィッド・グラントの各機である。
原作とアニメでやや設定が異なる。
原作
原作におけるバックブレーダーはタイヤの回転による自家発電でバッテリーが減らず、かつある程度走り続けると余ったエネルギーの放出により加速することができ、この機能がパワーブースターとされている。発動方法は最大値まで充電された時か、手動による。うち手動での発動は、マシンバランスを崩す描写がある。 また独自の技として【エアポビックターン】と呼ばれる技が存在する。
※訓練生用のホワイトタイプも存在している。
アニメ
アニメにおいて自家発電機能の描写はなく、パワーブースターはバッテリーを使い切る純粋なリミッター解除またブースト機能となっており、ストレートにおいての爆発的な加速はSDF発動時のサイクロンマグナムを凌駕、ビートマグナムに匹敵する。発動方法は所有者の音声認証or手動。発動の際はカウントダウンを行うが、省略することも可能である。
アニメ版の後日談にあたるSFC用ゲーム『POWER WGP2』(TV本編のMAXとはパラレルの扱い)では、『S.E.C(サテライト・エネルギー・チャージャー)』という新機能を搭載。エネルギーを宇宙衛星から補充することで、パワーブースターの複数回使用が可能となった。(これにより、アニメと原作で差異のあったパワーブースターの設定が、ある程度補完されている。)ただし、天気が悪いと使用できないという弱点がある。しかしさすがにレース中の外部からの補給は反則なのでは・・・。まぁミニ四駆をテレポーテーションさせるチームもある作品なのだが。
アニメ版では5台全て別々のチューンアップが施されており
1号機:超高速型。使用者はブレット・アスティア
2号機:万能型。使用者はエッジ・ブレイズ
3号機:高速型。使用者はジョーことジョセフィーヌ・グッドウィン
4号機:コーナー型。使用者はマイケル・ミラー
5号機:トルク型。使用者はハマーDことハマー・デーヴィッド・グラント
となっている。
メンバーの5機のほか、カラーリングの省略されたデニス機も存在する。
ハマーDの妙な人気も手伝ってレツゴ世代でなくともやたら知名度が高く、リーダーの1号機や紅一点の3号機のみならず、5号機の人気は特筆に値する。
爆走兄弟レッツ&ゴー!!Return_Racers!!
中学生編で再登場した際はアップグレードがなされており、AIでコースを予測し、サスのモードをスイッチさせることが可能になった。
立体物
リアルミニ四駆シリーズの第三弾、ディスプレイモデルと呼ばれる観賞用ミニ四駆として、アニメ『WGP』の放送期間中でもある1997年に発売。ボディはクリアタイプで、当時の主力である「スーパー1シャーシ」「スーパーFMシャーシ」「スーパーTZシャーシ」に対応させるための加工用のガイドラインが引かれている。
ボディキャッチのデザインは模型とアニメ版で異なっており、パワーブースターの噴射口も付いていない。
モータライズシャーシに合わせるためアクティブサスペンションのギミックはオミットされており、またこれが独立懸架式のために車軸懸架式のサスペンションを導入するわけにもいかず、リアルミニ四駆では珍しくシャーシの前輪にサスペンションギミックを搭載していない車種となっている。
また独立懸架式なので本来シャーシに車軸は貫通していないはずだが、キットは強度補填のためアクティブサスペンションごと車軸が通された設定とは異なった構造になっている。
ちなみにフロントノーズ付近に欠けたような部分があるがこれは成形不良ではなく、スーパーFMのギアボックスに干渉しないよう設けられたもので元からそういう仕様である。説明書のシール貼りや塗装指示用のボディの図面でもしっかりその部分が切り欠かれている。タミヤの立体物やグレードアップパーツは説明書をしっかり読んだ上での使用が推奨されているため不良品だと問い合わせたりしないこと。
ポリカボディのみの仕様でも発売された。一時期は絶版だったが、2015年に新たに「スーパー2シャーシ」「ARシャーシ」用のガイドラインが加わり、ステッカーも紙のものから塗装によるカラー変更をしても違和感のないよう透過式のビニールステッカーにアップデートされた。シールの数も増えており、再販前のものはブレット機しか再現できなかったのがアストロレンジャーズ全員分の番号が用意された。
現在はポリカボディの方も再び絶版で入手困難になっている。
リアルミニ四駆の中でも特に入手難度が高いマシンであり、ネットで投稿されているのも大半がポリカボディ仕様であることからもその入手し辛さが窺える。
ただし、モーターライズ車にしたい場合は素直にポリカボディ版を加工する方がモーターライズ化が簡単である。
単純なボディの重量の軽さのみでなく、リアルミニ四駆版では別パーツ化されているスパッツ部分がちゃんと一体化しているため。
また、ポリカと比較するとウイングパーツ破損のリスクがあまりにデカいため扱いには注意されたし。
リアルミニ四駆は2009年を最後に再販されていなかったが、ファンからの強い要望もあってこの度2020年に11年ぶりに数量限定で再販が決定。同じくバイスイントルーダーの再販も決定している。
しかし過去に再販があったにもかかわらず2020年のリアルミニ四駆再販では全6車種で真っ先に在庫切れを起こしており、人気の高さがうかがえる。
コロコロコミック連載当時では、応募者全員サービスでブロンズメッキバージョンのボディパーツが存在した。
メンバーと歩んだ戦の歴史
初登場時
- 原作
練習相手として烈のVソニックと公園でレースをする。この時、Vソニックは性能の限界に達していることが発覚した。
- アニメ
練習コースで豪のサイクロンマグナムとレース。世界レベルの違いを見せつける。
ビクトリーズとのリレーレース
- 原作
初戦であり、エッジ機・ハマーD機・ブレット機が参戦。
エッジ機がJのプロトセイバーEVO.と対戦、軽快な動きでデビュー戦であったプロトセイバーを圧倒した。
ハマーD機は第二走者の烈の新型ソニックと対戦。序盤こそ差を開けていたものの、徐々に差を詰められ焦ったハマーDが手動でパワーブースターを発動させるも、バランスを崩し逆転負け。
ブレット機は第三勝者の豪のサイクロンマグナムと対戦。パワーブースターの発動と、マグナムの苦手なコーナー主体コースの利を生かし圧倒するが……?
- アニメ
公式戦としては2回目の対峙であり、両チームともに5機全てが参戦。
エッジvsJ戦は、原作とは逆に海風の影響を味方に付けたEVO.が制した。
ハマーDvs烈戦はほぼ原作を踏襲するが、同話でのパワーブースターはブレット機のみ搭載の為、ピンチに陥る経緯がやや異なる。
ブレットvs豪戦は、コースが原作とは真逆のアップダウン超ロングストレートであり、暴風の中を弾丸のように突っ切って来るマグナムに追い越されてしまうが、秘密兵器パワーブースターを発動させ……
豪の忠告も空しく全機が破壊される。アニメでは、後にメンバー持ち前の科学力で対策を施す。
ファイナルステージ(アニメ版)
エッジ機、ジョー機、ブレット機が出場。ピットインの際にハマーDが組み上げた、サターン・プログラムの導入し、パワーブースターとスリップストリームによるコバンザメ走法を組み合わせた戦術『サターンフォーメーション』を披露し、初日を1位で飾る。2位のアイゼンヴォルフとは4分11秒差で、スタート時の4分よりも更に差を広げた。
ミラー機、ハマーD機が参加した2日目ではアイスバーンでスピンしたことにより、アイゼンヴォルフに抜かれてしまう。更にビクトリーズに抜かれたことにより3位まで転落。上位入賞は困難となったためタイムを縮める作戦にしようとした瞬間、カルロ・セレーニのディオスパーダの猛追撃によって最下位に転落してしまった。
最終日においては、2日目でテンパったハマーDは単独で中位に付ける姿が描かれた。ミラー機は目立った活躍が描かれずジョー機もリタイアした中、ブレットとエッジが上位に食らいつく。そして、ブレットは豪、ミハエル・フリードリヒ・フォン・ヴァイツゼッカーと最後のデッドヒートを繰り広げる。
ゲーム作品では
公式戦での対決は最終盤となるが、条件を満たせばイベントレースにてブレット機やジョー機と戦える。フリーバトルモードやタイムアタックではブレット機を自機として使用可能。
- プレイステーション「爆走兄弟レッツ&ゴー!! エターナルウィングス」
シナリオモードでも自機として選択することが可能(仕様はブレット機)。
ハイパーヒートでは最終盤での公式戦となったが、このゲームでは初戦で戦う。ビクトリーズには真似できない圧倒的なチーム連携が強力。先述の通り、新兵器『S.E.C(サテライト・エネルギー・チャージャー)』を装備。
派生機
MAX編こと『爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAX』において、原作では次世代機としてバニシングゲイザーが、アニメ版ではカスタム機のエアブレーダー、ランドブレーダー、マリンブレーダーが登場。特に後者はバックブレーダーでは見られなかったラフプレー要素が強くなっている。