概要
ダッシュ0号『ホライズン』で初採用されアバンテ2001Jr.やスーパーアスチュートJr.等にも用いられたゼロシャーシを元に、既にグレードアップパーツ(GUP)で採用されていた機構を部分的に取り入れて作られたのがスーパー1である。
このシャーシを用いて『スーパーミニ四駆』と『フルカウルミニ四駆』の2ブランドが新たに設けられた。
スペック
ホイールベース | 80mm |
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最低地上高 | 5mm |
ドライブシャフト | 60mm |
プロペラシャフト | 1.4mm |
カウンターギヤシャフト | ストレート |
対応ギヤ比 |
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クラウンギヤ | ピンク |
ターミナル | ゼロシャーシ用 |
特徴
ゼロシャーシでは、カウンターギヤとモーターを1つのマウントに収める新しい動力構造が採用された。この機構をそのままに、課題だった剛性の強化が若干図られている。
ゼロではサイドローラーステーが別売のGUPとして独立しキット標準では付属しなかったがスーパー1では復活した。このサイドステーは別パーツになっており任意で着けないこともできる他、飛行機の後退翼のような形の初期型とビクトリーマグナム・バンガードソニックから採用された薄灰の幅広のタイプがある。
その他、GUPの各種リヤステーをアダプター無で取り付けられる取付部がゼロと同様に設けられている。
フロントバンパーは従前の平板状からバスタブ構造に改められ、ローラー取付部は初めて下向きの角度(ダウンスラスト)が付けられている。そのフロントローラーには初めて14mmゴムリング付ローラーが採用された。
プロペラシャフトはゼロから採用された細く黄色のピニオンギヤの付いた新タイプの物が用いられ、以降のシャーシでも盛んに採用されることになった。それを受けるクラウンギヤもゼロで採用されたヘリカルクラウン(通称「ピンククラウン」)を引き続き用い、低重心化に一役買っている。
ギヤは5:1の標準ギヤに加え、それまでは「スーパーカウンターギヤ」としてGUPになっていた4:1ギヤ(黒カウンター)が標準で付属する。
さらに、後にGUPとして発売された『超速ギヤー』(初代・からし色)を専用のギヤカバーを使うことで取り付けられる。
ホイールは、スーパーミニ四駆ではそれまでGUPだった「大径ライトウエイトホイール」が標準で付属し、フルカウルミニ四駆では新たに小径ホイールとタイヤが作られた。
ギヤカバーやモーターマウント等を構成する「Aパーツ」の色がスーパーミニ四駆とフルカウルミニ四駆では異なり、スーパーは色相の薄いマゼンタ、フルカウルは色相の薄いグリーン。またサイドステーもスーパーは緑、フルカウルは青、「Vマシン型」は前述の通り薄灰である。シャーシ本体はグレーのため3色が混ざった当時では斬新なカラーリングとなった。
(後に登場する別売の特別色のシャーシやアミューズメント限定商品では、シャーシ・Aパーツ・サイドステーが同一カラーの物もある。)
長所および短所
駆動系の精度はリリースから30年経った今でも高い部類であり、こだわって使うレーサーも少なからずいる。
しかし、ゼロよりは強度が上がったとはいえ依然として強度不足で、コースアウトすると折れてしまうこともあるフロントバンパーは当時から問題視されている。そのため、現在使用するレーサーもフロントバンパーやサイドステー取付部を切り落としてサヨナラしてしまい、FRP等で別に作ったバンパーを用いることが多い。
また、ピンククラウンの耐久性が従来のオレンジの物より低く1回のレースでダメになってしまうという問題もあり、こちらはピンククラウンを用いる後のシャーシも同様である。これは2010年代に入り「カーボン強化ギヤ」が発売されて解決を見た。
後継のシャーシ
スーパーⅡ(ツー)シャーシ
スーパー1の本体の構造はそのままに一部VSシャーシの特徴を反映させ、カウンターギヤをシャーシ側に戻す、フロントバンパーの剛性を大幅にアップ、2点留めのリヤバンパーを採用、ターミナルやスイッチ周りの仕様変更といった強化が行われている。
主にスーパーミニ四駆やフルカウルミニ四駆のスーパー1採用マシンの「プレミアム」化やレーサーミニ四駆シリーズの「RS」化に使われた他、動物が乗った通称「アニマルミニ四駆」、『干支四駆』に採用されている。