概要
徳田ザウルス氏原作の「風のレーサー侠」「ダッシュボーイ天」の二作品に登場するミニ四駆のカテゴリの一つ。ほぼ専用カテゴリと言っても良い。
1993〜2001年まで展開され、第二次ミニ四駆ブームを牽引したフルカウルミニ四駆・エアロミニ四駆とほぼ並行して発売されていた。
フルカウルがタイヤを覆い隠すような形状のマシンが多かったのに対し、こちらはレーサー同様剥き出し。タイヤも大径ホイールで統一されている。
「ダッシュ!四駆郎」シリーズで展開されていたマシンはレーサーミニ四駆に分類されていたが、1993年登場のスーパー1搭載に伴いスーパーミニ四駆と名前を改めることになった。つまり世代交代である。
しかし「風のレーサー侠」の評判があまり良くなかったのもあってか、結局日ノ丸四駆郎を再び主役にした「真ダッシュ!四駆郎」が連載開始しレーサーミニ四駆も少数ながら販売を継続するという本末転倒な結果を招いてしまった。
この時期は第一次ミニ四駆ブーム衰退期と第二次ブームの合間だったのもあり、タミヤの当時の迷走ぶりがうかがえる。
第二次ブームでフルカウルが爆売れした一方、スーパーは徳田作品が落ち目だったのもあってそこまで人気が高くなかった。
しかし最新鋭だったスーパー1シャーシの導入や当時のレギュレーションでは長所しかなかった大径タイヤ装備というのもあってガチレーサーからは高い需要を誇り、発売したばかりにもかかわらず1993年ジャパンカップはリバティーエンペラーが優勝をつかみ、90年代ジャパンカップでもスーパーミニ四駆が無双し猛威を振るっていた。
そもそもフルカウル一辺倒だった第二次ブームの1994~1998年のジャパンカップですら全5大会中4度もスーパーミニ四駆が優勝を飾っており、フルカウルが優勝できたのは1997年の一度しかない(優勝マシンはブロッケンG。しかもこのマシンも大径タイヤ用にボディを改修していた)。当時大径はそれだけでアドバンテージな存在だったのである。
流行りに敏感な人たちが愛機にしたのがフルカウル、勝利のための合理的な判断を求めた人たちが愛機にしたのがスーパーと言えよう。
主な採用シャーシはスーパー1、スーパーFM、スーパーTZ。
逆に言えば、オリジナルが上記3シャーシ搭載の徳田作品原作付きマシンは後にシャーシを変えてリメイクされたとしても全てスーパーミニ四駆であり、ここまで定義がわかりやすいのは後発のマイティミニ四駆ぐらいであろう。
1997年のタイガーザップを最後に新作は出ておらず、以降は色変えやマイナーチェンジ版のみにとどまっている。
すでに一部マシンはプレミアム版が出ているが、オリジナルの売れ行きの悪さが祟ってかいずれも数量限定生産のためタミヤ公式ではスーパーミニ四駆にカテゴライズされずミニ四駆特別企画商品として発売されている。現在でも数量限定にもかかわらず一部商品は通販で購入出来てしまう。
さらに、
- スーパーミニ四駆の定義になっている作品の原作者がすでに故人
- 上記二作が共に不発に終わったことから続編が期待できない
- 上記理由でプレミアム化しても通常販売に至らず数量限定モデルとしてのリリースとなる(実際現在までにプレミアム化されたスーパーミニ四駆は全て限定生産品である)。そのためカテゴリーもスーパーミニ四駆ではなくミニ四駆特別企画になってしまう
- 以上より、続編が描かれる対象作品は確実に「ダッシュ!四駆郎」シリーズになることは確実であり、劇中に片軸モーターの新マシンが出たとしてもカテゴリーはレーサーミニ四駆にされてしまう
これらの事態を考えれても、未来永劫スーパーミニ四駆新作は絶望的と思われる。
総括してスーパーミニ四駆の定義
- オリジナルの原作が「風のレーサー侠」「ダッシュボーイ天」
- オリジナルに使用されたシャーシがスーパー1、スーパーFM、スーパーTZ
- 大径タイヤを装備している
スーパーミニ四駆一覧
※☆はミニ四駆特別企画として限定生産でプレミアム化されたもの
スーパー1(「風のレーサー侠」)
- トムゴディスペシャル…「侠」作中では「スパイダー・フロム・マース」として登場していたが(海外のロックバンドのグループ名が由来)、製品化に伴い名称を変更している。
- 小覇龍(シャオバイロン)
- ビッグ・バン・ゴースト☆
ボディのみの限定販売
- ポセイドンX…限定品なので公式ページには表記されず
スーパー1(「ダッシュボーイ天」)
スーパーFM(「ダッシュボーイ天」)
スーパーTZ(「ダッシュボーイ天」)
- ブラックストーカー
- サンダーブーメランW10…メイン画像上
- レイホークガンマ
- タイガーザップ
VS(「風のレーサー侠」のマイナーチェンジ)
- ビッグバンゴーストGPA
- リバティーエンペラーGPA
TZ-X(「ダッシュボーイ天」のマイナーチェンジ)
- ブーメラン10GPA
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マイティミニ四駆…マシンのデザインのみ徳田氏が担当。