概要
過去に発売されたミニ四駆モデルを最新の技術を使って改良したハイエンドモデルの事。製品名が「○○○(半角スペース)プレミアム」と名付けられている。
オリジナル(当時)が税抜600円だったのに対し、こちらは税抜1000~1200円で展開される。
かつては手頃なオリジナル、ガチ勢・見た目重視用のプレミアムという棲み分けができていたが、2015年の価格改定によりオリジナルの方も780円まで値上がりし価格差が縮まってしまったため、現在ではよほどのことがない限りプレミアムを買う方が推奨される。
後にオリジナルの方は次々と絶版となっているため、プレミアムの方が一般販売となっており立場が逆転している。2019年の「ブロッケンギガントブラックプレミアム」を最後に新作が5年近く途絶えている。
オリジナルのマシンの中には事実上絶版となっているモデルもあるため、現在ではプレミアムだけが原価で入手可能というケースもある(リアルミニ四駆全般、リバティーエンペラーなど)。
シューティングスターやバーニング・サンのように「プレミアム」のブランド登場前にMSシャーシ用にリメイクされたモデルがあるためプレミアム化を見送られたものや、プロトエンペラーのようにプレミアム化されて初めて一般販売になったという例もある。
またオリジナルのシャーシの規格でないとボディが載せられず、後述のスーパーⅡ、AR、FM-Aの規格が使用できないマシンもプレミアム化は見送られる又はスーパーⅡ、AR、FM-Aに載せられるよう金型改修を施したキットが発売される傾向が強い(スピンアックス、ネオトライダガーZMC等など)。
また、ARは「フルカウルの」スーパーTZ採用マシンだけが規格に合うらしく、スーパーTZに合わせてタイトに作られているサンダーブーメランW10をはじめとするスーパーミニ四駆での採用はかなりの困難を極めているようだ。
かつてはその構造上ボディの強度に大いに問題のあった『リアルミニ四駆』のマシンやFM、スーパーFMを採用したモデルはそれだけでプレミアム化を見送られていたが、2016年にリアルミニ四駆のボディを走行モデル用に大胆に金型改修したり、2017年に21年ぶりの最新鋭のFMシャーシ「FM-A」が誕生したりしたことでこれらのマシンのプレミアム化にも積極的になっている。
一方、2020年発売のVSのアップデート版「VZシャーシ」が発売されても現在VSの既存車種から1台もプレミアム化はされていない。
プレミアムは基本的には一般販売だが、人気が控えめな作品原作のマシンやマイナーチェンジ版マシンはミニ四駆特別企画(数量限定モデル)にされやすい。幸いその手のマシンが即座に売り切れることは稀ではあるものの、リバティーエンペラー(一次出荷時)のように限定品でも即座に完売するマシンも存在するので、見つけ次第早めに確保しておいたほうがいい。
限定品のミニ四駆特別企画であってもプレミアムのシャーシは上級のポリカABSやカーボンファイバー配合ナイロン樹脂などの強化素材は(一部例外を除き)使われず、一般販売の車種と同様のABS素材で発売されている。
これは仮に上述の強化素材をシャーシに使ってしまうと強化シャーシだけを目当てにガチレーサーが大量に買い漁ることで商品が欲しい人に行き渡らなくなってしまうためだと思われる(「スピンバイパー パールブルースペシャル」や「レイザーギル スーパーXXスペシャル」が顕著な例)。こういった行為は転売ヤーを刺激する結果にも結びついてしまい、さらなる悪循環を生み出してしまっている。
強化素材を使用したシャーシの買い漁りは今後のミニ四駆業界でも深刻な課題だと言えるだろう。
オリジナルとの違い
まずシャーシを最新鋭の同規格のものに変更。TYPE-1~スーパー1専用のマシンはスーパーⅡに、スーパーTZ専用はARに、スーパーFM専用はFM-Aに載せ替えられて販売される。かつては別売りだった超速ギヤも当然このシリーズでは大半がデフォルトで付属している。
基本的にこの3つのシャーシがメインだが、例外としてスーパードラゴン、サンダードラゴン、セイントドラゴン、ファイヤードラゴンの4台はVSシャーシへ載せ替えられてプレミアム化されている。
なお、シャーシ本体の素材はほとんどが単なるABS樹脂製だが、マシンによってはそれ以上に剛性を高めた混合素材製になっていたりする(後述のプレミアム一覧の備考を参照)。
ボディの素材もABS樹脂製の剛性の強いものに変更される(AR及びFM-Aのマシンとファイヤードラゴン)。基本金型はオリジナルそのままだが、規格に応じてプレミアム用に修正が加えられることもある。
そしてステッカーも紙製のものから、メタリック調のホイルシールとなった。シールで再現されるマシンの模様も原作準拠の細かいデザインに変えられる事が多い。ほとんどのモデルがオリジナルよりもシール補完可能な箇所が追加されており、ボディの部分塗装をする必要がほぼなくなっている。
ちなみに第二次ミニ四駆ブーム世代には馴染みのないノーマルモーターもデフォルトで付属している(この世代に発売されたミニ四駆はモーターが別売)。そのため、「ノーマルモーターは要らないからその分安くしてくれ」と思う層も少なからずいたりする。
またプレミアムの多くはシャーシ本体やAパーツに通常とは異なる色の樹脂で成形されたものが使用されていたり、上述通り一部マシンはシャーシ本体そのものが通常のABS樹脂より剛性の高い素材だったりするため、そのマシンに興味がなくてもパーツ取りのためだけに買われることもしばしば。
最近では素体がスーパーXのマシンもハイエンドモデル化されているが、こちらは「スーパーXXスペシャル」名義でありプレミアムの名前は冠していない。
プレミアム一覧
※オリジナル(プレミアム前)
TYPE-1~5シャーシ…T1~T5 ZEROシャーシ…ゼロ リアルミニ四駆…リアル
スーパー1シャーシ…S1 スーパーFMシャーシ…SFM スーパーTZシャーシ…STZ
※プレミアム後
VSシャーシ…VS スーパー2シャーシ…S2 ARシャーシ…AR FM-Aシャーシ…FMA
一般販売
ラジコンボーイ
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
スーパードラゴン | VS | T1 | プレミアム版ドラゴンマシン共通として、蛍光カラーの大径6本スポークホイールにPRO版大径スパイクタイヤを装着、更に2段低摩擦プラローラーが付属している |
サンダードラゴン | VS | T1 | 通常版のボディ成形色は白だが、プレミアムで初めてRCと同じシルバーとなった |
セイントドラゴン | VS | T3 | 他にもタイプ4シャーシのリッキー仕様も存在するが、こちらはプレミアム化されていない |
ファイヤードラゴン | VS | T1 | 全てのドラゴンマシンの通常版にはJr.が付いているが、プレミアム版では省略されている |
ダッシュ!四駆郎
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
ダッシュ1号 皇帝(エンペラー) | S2 | T1→T3 | MSシャーシ版も一般販売されている。このマシン以降の番号からボディの規格に合うマシンのみ「ワンロックギヤカバー」が採用されている |
ダッシュ01号 超皇帝(スーパーエンペラー) | S2 | T3 | MSシャーシ版も一般販売されている |
ダッシュ0号 地平(ホライゾン) | S2 | ゼロ | |
ダッシュX1 原始皇帝(プロトエンペラー) | S2 | - | 元々ボディ限定販売だった幻のマシン |
ダッシュ001号 大帝(グレートエンペラー) | S2 | ゼロ | ゴールド成型のフルカウル用小径ホイールにトレッドパターン入タイヤに変更されている |
爆走兄弟レッツ&ゴー!!
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
マグナムセイバー | S2 | S1 | シャーシ本体(黒)はポリカABS樹脂製 |
ソニックセイバー | S2 | S1 | シャーシ本体(黒)はポリカABS樹脂製 |
トライダガーX | S2 | S1 | シャーシ本体(赤)はポリカABS樹脂製 |
ビクトリーマグナム | S2 | S1 | シャーシ本体はカーボンファイバー配合ナイロン樹脂製、従来のフルカウル用小径ホイールにトレッドパターン入タイヤを採用 |
バンガードソニック | S2 | S1 | 上に同じ |
ビークスパイダー | S2 | S1 | 中径ローハイトタイヤではなくエアロミニ四駆と同じ24mm小径ナロータイヤを採用 |
ブロッケンギガント | FMA | SFM | |
レイスティンガー | S2 | S1 | EXサイドステー(銀)が付属 |
サイクロンマグナム | AR | STZ | |
ハリケーンソニック | AR | STZ | |
スピンコブラ | S2 | リアル | プレミアム用にボディのボンネット部分が一体化された。シャーシ本体(白)はポリカABS樹脂製。フルカウルでは珍しく超速ギヤが付属しないので注意 |
プロトセイバーEVO. | AR | リアル | プレミアム用にボディのキャノピー及び周辺メカ部分が一体化された。ボディはMAシャーシにも無改造で載せ替え可能 |
シャイニングスコーピオン | S2 | S1 | EXサイドステー(赤)が付属 |
ディオスパーダ | AR | STZ | |
ベルクカイザー | S2 | S1 | EXサイドステー(金)が付属 |
ガンブラスターXTO | FMA | SFM | 一応オリジナルのボディでも載せられるが、プレミアムのものはフロントフック周辺の金型が改修されている |
ビートマグナム | AR | STZ | |
バスターソニック | AR | STZ |
ミニ四駆特別企画(数量限定発売)
原作なし
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
サニーシャトル | AR | T3 | トラッキンミニ四駆では珍しいプレミアム版 |
ジョリージョーカー | AR | T3 | 〃 |
ダッシュ!四駆郎
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
ダッシュ4号 弾丸(キャノンボール) | S2 | T1→T3 | |
ダッシュ5号 D.D.(ダンシングドール) | S2 | T1→T3 | |
プロトエンペラーZX | S2 | ゼロ | |
プロトエンペラー ブラックスペシャル | S2 | - | オリジナルにはなかったラインナップ。何故か通常のプロトエンペラーPよりも安い |
真・ダッシュ!四駆郎
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
ダッシュCB01 大地皇帝(ジオエンペラー) | S2 | T5 | タイプ5シャーシのマシンでは唯一のプレミアム化 |
風のレーサー侠
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
自由皇帝(リバティーエンペラー) | S2 | S1 | |
リバティーエンペラー ブラックスペシャル | S2 | S1 | オリジナルは元の自由皇帝とほぼ共通のオレンジ主体の模様だったがプレミアムではピンクに変更されている |
ビッグバン・ゴースト | S2 | S1 |
ダッシュボーイ天
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
アストロブーメラン ブラックスペシャル | S2 | S1 | オリジナルにはなかったラインナップ。唯一原典カラーではなく色替えモデルで先にプレミアム化されたマシン |
爆走兄弟レッツ&ゴー!!
マシン名 | シャーシ | オリジナル | 備考 |
---|---|---|---|
シャイニングスコーピオン レッドバージョン | S2 | S1 | ボディはパールカラー |
シャイニングスコーピオン ピンクバージョン | S2 | S1 | ボディはパールカラー |
シャイニングスコーピオン バイオレットバージョン | S2 | S1 | ボディはパールカラー。このバージョンだけABS製ボディ |
ファイターマグナムVFX | S2 | S1 | ワンロックギヤカバーに初めてスモークを採用 |
ブラックセイバー | S2 | S1 | プレミアムではAパーツに初めてスモークを採用 |
ブロッケンギガント ブラックプレミアム | FMA | SFM | 既存のブラックスペシャルの正式なプレミアム版だが商品名はブラックプレミアムである |
ビートマグナム ターコイズスペシャル | AR | STZ | 実質的なビートマグナムTRFのプレミアム化。ホイール・タイヤは専用色の中径ローハイト |