概要
爆走兄弟レッツ&ゴー!!の劇場版である「WGP 暴走ミニ四駆大追跡!(1997年7月公開)」に登場した南米チームXTOリボルバーズのリーダー、リオンのマシン。
開発には三人の博士が携わっており、エアロ効果に基づくボディのデザインをおなじみ土屋博士、素材をネオトライダガーZMCでも有名な岡田鉄心博士、マシンに搭載されたGPチップγをクスコ博士が担当している。
元々は普及型であるGPチップβを搭載する予定だったが、納得いかなかったクスコ博士が独自に次世代型のγを開発した。しかし欠陥で怪電波が発生し、これが劇場版での大惨事につながってしまう。
マシン名の末尾のXTOは開発に携わった上述した三人の博士のそれぞれの頭文字(XCO、TSUCHIYA、OKADA)から。クスコ博士の部分は後に発売された改修版であるクスコスペシャルの綴りがCUSCOになっているが。
映画公開の同年1997年には何と実車化もしている。全盛期は鈴鹿サーキットでミニ四駆ファンの子供を乗せ、『暴走ミニ四駆』の同時上映作品である『ミニ四ファイター超速プロジェクト スイッチ・オン』ではミニ四ファイターが運転している。
その後、解体されることなくタミヤオープンハウスの施設内にそのままの姿で飾られ、2011年に岡山おもちゃ王国を移し引き続き展示されている。
劇中では
新型GPチップが原因で怪電波を発しながら暴走し、ロイヤルフェスティバルカップを滅茶苦茶にしてしまった他、ヘリコプターなども破壊してしまう。
走行しているとボディ形状が生み出す「空気の鎧」を纏う。前後左右の攻撃もシャットアウトするため、兵器攻撃なども防ぐことができ、どんな攻撃も受けつけない。ただしそれは「外部からの衝撃」に限った事で、「内部からくる衝撃」に関しては他のマシンと変わらない。
ほとんど半永久的に走行可能であるが、流石のZMCにも限界があるため、ボディに限界が来ると壊れてしまう。
装備
- GPチップγ
- 現在導入されているGPチップβを上回る性能を持つと言われている次世代型GPチップ。第一回WGP開催と同時に完成し、本機に組み込まれたが大事件を引き起こしてしまう。
- ジャイロシステムモーター
- 地球の磁場を利用した特殊モーター。地球の磁場を利用しているため、半永久的に活動することができる
- ZMC
- セラミックに匹敵する耐久性とグラスファイバーに匹敵する軽さを持つ素材。本機のカウルに採用されている。
その後
原作やアニメでも描写がなされなかったが、ゲーム作品「爆走兄弟レッツ&ゴー!!POWER WGP2」にて登場。 ファンにとってもまさかの登場に驚きの声を上げた。(作中終盤では、リオン機はあるミニ四駆を停めるために活躍)
この他にも、ミニ四駆GBオールスターバトルMAXやエターナルウィングスにも登場した。ただしミニ四駆GBは本編とは別世界の話。
スピンオフ作品、翼ネクストレーサーズ伝にて後述のガンブラスターXTOプレミアムが登場するが・・・。
爆走兄弟レッツ&ゴー!!MAXでは、市販化に成功。 中でも楠大悟が育てたGBSフォーミュラーは、オフロードコースを走破しており高速コーナーコースではFMマシン独自の走法【パワードリフト】でコースをクリアしている。
関連マシン
ガンブラスター
原作の読み切り漫画「ガンブラスターの謎」に登場するガンブラスターXTOの前身となるマシン。
見た目の違いはボディの外周部にある青い部分がないこと。
ある金持ちグループとのレースの際に攻撃を受けて破壊されるが、その攻撃を耐えるためにリオンがプロテクターをつけるという形で新たなボディを設計。
これを見たクスコ博士は「強度は上がるがスピードが落ちる」(リオンは「壊れるマシンよりはいい」と反論)と指摘し、素材にZMCを使用することを提案。
昔鉄心のところから失敬していたZMCの上薬を使ってZMCボディのガンブラスターXTOが完成。上記のグループとの再戦の際は相手の攻撃を受け付けない走りを見せた。
立体物
劇場版当時
分類ではフルカウルミニ四駆に分類される。
フルカウルでは非常に珍しいフロントモーター式のスーパーFMシャーシを採用している。
当時、他にこのシャーシを使用しているマシンはブロッケンG(1996年6月発売)とスーパーミニ四駆シリーズのストラトベクター(1996年7月発売)しかなく、それが後に悲劇を生んでしまう(後述)。
- 劇場版では限定カラーの当マシンのボディ付き前売り券が発売され、初日売り上げが45000枚を突破し、当時の歴代記録を大幅に塗り替えた。現在では似たような商法をやっているポケモンに容易く更新されている。
更に入場者特典として専用のホログラムステッカーが配布された。
だが、前売り券特典としてボディが付いてきたはいいものの、採用マシンがただでさえ少ないスーパーFMシャーシ対応のために既存のマシンのシャーシでの流用が効きづらく、しかもストラトベクターは大径タイヤを採用していた為そのままでは載らず、結局ブロッケンG及びその色違いであるブラックスペシャルを買わなければ走らせる事すら出来なかった。ガンブラスターXTOを走らせるためだけにブロッケンGを買った人は多いのではないだろうか。
- ブルーメッキボディが限定商品として販売。 ※現在、入手困難
- SS用ゲーム作品「フルカウルミニ四駆スーパーファクトリー」の初回限定盤にブルーメッキボディが同梱。予約特典には、ZMCパターンをイメージした特別仕様のSFMシャーシが配布された。
映画公開の一か月後の8月に通常カラーとしてガンブラスターXTOも(スーパーFMシャーシつきのキットとして)一般発売が決定。 ※ブロッケンGが好きでないファンにとっては「無駄な支出をしてしまった・・・」と落胆したとかしないとか
三ヶ月後の11月には色替え&肉抜き軽量化を施しリアウイングを変更した改修マシンガンブラスターXTO クスコスペシャルも発売されている。
FM-Aシャーシ登場以降
バリエーションに恵まれないフロントモーターのマシンだったためか長らく不遇な扱いを受けていたが、2017年に最新型のフロントモーター式シャーシであるFM-Aシャーシが登場し、ガンブラスターXTOのボディは無改造で載せられる。厳密にはそのままだとシャーシとギアボックスの間に挟んで取り付けるフィン状のモーターカバーを付けたままだと若干浮くが、本当に若干のレベルである(これより取り付けがタイトなプレミアムはいくらでも存在する)。気になる人はモーターカバーを外してしまうか干渉する部分(キャノピー前に突き出た出っ張り)を削って調整しよう。
そして2018年3月に、FM-A完全対応版であるガンブラスターXTOプレミアムが発売された。
シャーシが変わった仕様上、オリジナルのステッカーでは「SUPER FM」と表記されていた部分がプレミアム版では全て「FM-A CHASSIS」に変更されている。
FM-A用にボディにわずかな改修がされており、ボディキャッチ前部にシャーシにボディを抑えるための衝立が付いた。だがこれが微妙に長めに作られているがために、結果的に上述のモーターカバーを取り付けようが外そうがボディがシャーシに若干浮くようになってしまっている。
この商品から登場した新型中径ホイールはタイヤ幅こそ同じだがリヤ用はちゃんと軸が長めに作られ、SFMのボディにトレッドが合う仕様になっている。
加えてホイールの形状が独特なのもあって右前輪、左前輪、右後輪、左後輪全てパーツナンバーが違う仕様になっていて取り付けの位置が定められているので注意が必要である。
なお、フィリピン代理店50周年を記念したクリアボディに搭載した特別モデルも2019年3月に発売された、あちらはFM-AではなくスーパーFMシャーシが採用された(ただしカーボン強化シャーシとローハイトタイヤなど強化パーツを付属した)。
ライトブルースペシャル
2019年1月には何とボディをクリアー成型のポリカボディに変更し、白と青のオリジナルカラーのシャーシに搭載したライトブルースペシャルという予想の斜め上を行くマイナーチェンジ版の発売が決定した。
第二次ブーム真っ只中に発売された既存マシンが20年以上の時を経てポリカボディ化するのは極めて異例の事態でもある。
ボディはオリジナル版にかなり手を加えた成形になっており、素材が薄くなったためかフロントモーターが剥き出しではなく実車版寄り覆う形に変更し、フロントモーターのスペースのために切り欠きになっていたフェンダーの模様も一体成形になった。
散々オリジナルでは脆いと指摘があったウイングはボディと一体成形になり、リアカウル部分はオリジナルでは細くくびれているためか補強板が設けられている。
シャーシを構成するパーツはいずれも発売されて日が浅くカラバリが豊富ではないもので占められているため、どれも完全新規の成型色になっている。
関連タグ
【これより先、本機の暴走理由が記載されているため 閲覧には注意されたし】
南海の勇者が手にした宝とは、何か?
次世代型GPチップを搭載したことで、暴走してしまった本機は 劇中で何度もリオンを始めとしたXTOリボルバーズとWGP出場を目指して訓練していた日々を思い出し 彷徨っていた。彼は【離れていた仲間】を捜す為に走り続けていたのだ。
とても危険な状況であったが、TRFビクトリーズと彼らのマシンと出会ったことで【仲間】を勝ち取った。
長く求めていたモノを勝ち取ったことを、メッセージを用いて視聴者達に伝えている。
BOKU HA NAKAMAWO MITSUKETAYO
ZUIBUN TO NAGAIKOTO TABI WO SHITEKITAKIGASURUKEDO
CHANTO MITSUKETAYO KOREDE ANSHIN