概要
星馬豪の4代目マグナム。
TRFビクトリーズの各マシンのパーツを用いたこともあって、サイクロンマグナムを中心にハリケーンソニックのリアウイング、ネオトライダガーZMCのフロントタイヤカウル、スピンコブラのキャノピー、プロトセイバーEVO.のフロントカウル中央部が反映されている。
シャーシにはボディ中央部サスペンション、大径ホイールが備わっており、さらに初代マグナムであるマグナムセイバーと同様にリヤカウル後部にはローラーが装備されている。
フロントマークはマグナムシリーズの特徴の1つである豪の字ではなく、竜が描かれている。
原作・アニメともにロッソストラーダとのレースでビクトリーズの全てのマシンを破壊されながらも次のレースが代表1名による特殊レースだったことから、損傷の少ないマグナムをスーパービートシャーシに対応するように改修したことで誕生した。
スーパービートシャーシ
後部にドラゴンサスペンションシステムと呼ばれる2つのサスペンションの付いた特殊なシャーシ。
原作では岡田鉄心が岡田研究所近くにある非常に不安定な竜のつり橋を渡るために制作したもので「じゃじゃ馬で非常に癖の強いシャーシ」「誤魔化しが効かない」と評されており、実際にこのシャーシを用いた完成当初のビートマグナムの走りは酷く、バッタ走り(三国藤吉が発言)といえば聞こえは良いが走りにならない走りをしてしまった。
豪はミラクルドームカップ当日の早朝にようやく、セッティングを完成させ、竜のつり橋を渡ってみせるのだった。
原作では後にこのシャーシを元に土屋博士が改良したシャーシが登場し、それに星馬烈が手を加えて、バスターソニックに使用された。
アニメ版ではZMC製であり、サスペンションは豪の案で後付けされたという設定でつり橋の話もあるが竜のつり橋ではない。ちなみにアニメ版での正式なシャーシ名は不明。
原作での主な活躍
ボディよりもシャーシのダメージが酷く、次のレースまで直せない事態に陥ったビクトリーズに鉄心は「シャーシなら、いっぱい持っとる」と助け船を出し、ビクトリーズは鉄心の昔の山小屋型研究所に向かう。
旧研究所は大量の岩がなだれ込んでいた為、シャーシはどれも潰れてしまっていたが奇跡的にスーパービートシャーシのみ無事であり、それを用いて、ビートマグナムは誕生。ミラクルドームカップに臨み、代表以外のメンバーは自動車型のピットマシンに乗り込むことでレーサーとマシンをサポートできるとここでもチームワークが試されるものであった。
豪はカルロ・セレーニへの対抗意識とディオスパーダのアタック攻撃で頭に血を上らせてしまい、自分だけでセッティングを行うがそれでは勝てないことに気づいたことで仲間たちと共に作業を行い、逆に暴走し始めたカルロを戒める。
アイゼンヴォルフのミハエル・フリードリヒ・フォン・ヴァイツゼッカーのベルクカイザーとの一騎打ちにおいて、ビートマグナムは新技のドラゴンサスペンションマグナムダイナマイトを決めて勝利。これがきっかけでビクトリーズに大量のポイントが入り、仲間たちと共に凱旋しながら、豪の「オレたちの優勝で決まってるぜ」という発言と共に締められ、物語は新たなレーサーたちが担うようになるのだった。
ちなみに逆転勝利に関してではあるがビートマグナムは豪がカルロの件で暴走し、レースを一時放棄しために後れを取っていただけなのでタイマンだとベルクカイザーにもっと差を付けて勝利するほどのポテンシャルを持っていることがうかがえる。
アニメでの主な活躍
サイクロンマグナムのGPチップが無傷な事を知り、星馬烈がマグナムを新たな姿に育てることを提案。レース中に急造した『サイクロントライコブラEVOハリケーンマグナム』を基に全員の協力の元、全体的なカウルのデザインやコンセプトは豪、ウイングは烈、駆動系や精密部品は藤吉とJ、動力部はリョウの案を組み込んで開発。
テスト走行時点でもかなり速かったのが、そのスピードを制御できず途中でコースアウトしてしまった。原因はシャーシがひび割れしたため。この時のシャーシはサイクロンマグナムを作った際に作られた試作品。余りのスピードに悲鳴を上げ、耐久値が限界を迎えた。そこで土屋博士は鉄心に相談した結果、もしかしたら山小屋にZMC製のシャーシがあるかもしれないと言われ、捜索の末なんとか発見。
しかし、今度は遅い。原因はボディとシャーシの相性が悪いことだった。剛性が無かった先の壊れた試作品シャーシだったが、それゆえにボディとシャーシがうまい具合にしなり上述の動きを実現していたのに対して、ZMC製のシャーシは頑強な分動きが固かったのだ。
テストコースでのハイスピードを再現するべく、セッティングをやり直すために戻ろうとした豪がモトクロスバイクを偶然見かけ、それに付いていたサスペンションをヒントにシャーシを前後に分けてサスペンションを装備。土屋博士でも思いつかなかった方法だが、これが大正解となった。
レース当日の朝に完成したため、レース中はまだ名前が付いておらず、ミニ四ファイターもレース中は「ニューマグナム」と呼んでいた。
デビュー戦を勝利で飾り、その後名前を授かる。名前の由来はJが「ハートビート」と発したことから。最初はそのまま「ハートビートマグナム」にしようとしていたが、鷹羽二郎丸に名前が長いといわれたことからハートを取って「ビートマグナム」となった。
サスペンションの効果で着地時のショック吸収力も増し、オフロードにも対応可能に。
しかし、サイクロンマグナムより更にダウンフォースが強くなってしまったためマグナムトルネードを発動できなくなってしまった。そのため新技「マグナムダイナマイト」が編み出された。
コース上のベストラインを走ることでポテンシャルを発揮するようになっており、高速走行中にラインを外れるとスピンするおそれがある。それを回避するためにGPチップが豪の意思と関係なしに減速させるため、対アストロレンジャーズ戦ではその弱点を突かれ苦戦してしまう。しかし、このレース以降はその描写はない(マグナムが慣れたのか、弱点を認識した土屋博士が修正したのか、若しくはアストロレンジャーズ以外の他チームが弱点を知らない可能性も)。
リタイヤすることもあるが先代のサイクロンよりは少なく、また豪と共に成長していった事も相まってエースとして活躍する場面も多い。
こちらもベルクカイザーやバックブレーダー、ディオスパーダと必殺技なしのデッドヒートを繰り広げた。ファイナルステージ最終日で1位を取り、第1回ミニ四駆世界グランプリのチャンピオンカーとなっている。
原作と違いこちらは無傷でゴールしているが、ビートマグナムがチェッカーを切った様子は続編の『MAX』1話に繰り越されている。そのためなのか、2015~16年にTOKYO MXで放送された「セレクション」では人気の高いエピソードである「勝者の条件」からそのまま『MAX』1話に移っている。
Return Racers!!
第2話に登場。留学を期にミニ四レーサーを退く事を決めた烈が最後の相手に豪を選び、その際に豪はこのマシンを使用した。コミック版「MAX」6・7巻に登場したライトニングマグナムや読み切り漫画に登場したバイソンマグナムがどうなっているのかは不明(存在している可能性はある)。また、青春ドラマCDでもこのマシンを使っている他、大人の豪も使用している。
必殺技
言わずと知れた必殺技。原作漫画版では発動できるが、アニメ版はサイクロン以上にダウンフォースが効くようになってしまい発動できなくなった。そのため豪は「烈兄貴…俺、重大な事に気づいた。今のマグナムによ、必殺技が無えんだよ…。」と深刻な事態が起きたことを打ち明けた。
マグナムダイナマイト
空力を最大限に活かして発動する必殺走法。発動方法が原作・アニメで異なる。
- 原作
フルネームは「ドラゴンサスペンションマグナムダイナマイト」
ゴール前にベルクカイザーに抜かれてしまい、逆転の望みを賭けてマグナムトルネードを使うも途中で力尽きる。しかし、烈が作戦でサスペンションをオフロード向けの硬い状態のままにしておいたため、着地の反動からもう一度ジャンプすることができた。
- アニメ
長距離の下り坂などで最高速に達するとウイリー状態になり、そこから車体を巨大なバネにして大ジャンプしコースをショートカットする。ただし、ウイング角度やサスペンション次第で発動しない場合もある。あまりに強力過ぎるためか劇中で成功したのは3回のみ。
ドラゴンビート走法
竜のつり橋を渡る際に使用。見事に渡りきった。
立体物
フルカウルミニ四駆の第21弾(No.21)。1997年にスーパーTZシャーシで発売された。大径ホイールはフルカウルミニ四駆で初採用かつビートとバスターソニックのみで、そのホイールも2台と後述の「TRF」だけが用いるオリジナルデザイン。サスペンションパーツは飾りで形は原作寄り。シャーシ裏に97年の刻印が入った限定版も存在する。(漫画・Return Racers!!にて、1コマだけこのシャーシが登場している)
ギヤは、これまでのフルカウルミニ四駆には5:1、4:1が付属していたが、このマシンでは4:1に代わり4.2:1(赤カウンタ)が付いた。
後にARシャーシを使ったプレミアム版も登場。ナンバリングでは第44弾(No.44)。
バリエーションモデルとしてTRF仕様のビートマグナムTRFがあり、各部に穴を開け軽量化が施されサスペンションの形状も異なる。こちらはハイパーヒートや原作版MAXにも登場。また、これをベースにシャーシをARに変更しボディをターコイズグリーン、ホイールをレッドの中径ローハイトホイールに変更した「ターコイズスペシャル」もある。
また、TZ-Xシャーシを使ったビートマグナムGPAもある。こちらはボディカラーがグレーでウイングが少し小さくなっている。またホイールがマグナムセイバー等と同型の小径ホイールに変わっており色は黒である。
連載当時のコロコロコミックの応募者全員サービスでブラックメッキボディが販売された。
関連タグ
爆走兄弟レッツ&ゴー!! 爆走兄弟レッツ&ゴー!!WGP 星馬豪 マグナム系 ミニ四駆 フルカウルミニ四駆
サイクロンマグナム-三代目マグナム
ライトニングマグナム-五代目マグナム
???:チーム全員のマシンの能力を一つに合わせたレーシングマシン。その能力は、一台の強豪マシンに匹敵する。