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編集者:赤い大佐
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概要

1964年の『Avengers #8』で初登場。

タイムマシンを操る30世紀の未来人で、アベンジャーズファンタスティック・フォーの宿敵。

本名:ナサニエル・リチャーズ(Nathaniel Richards)。

F4のリーダーのMr.ファンタステックことリード・リチャーズの父親と同じ名前だが、別人。

(以前は本当に父親という設定だった)

時間どころかマルチバースをも自在に移動し、数多くの便利アイテムを手にしている。

しかし、そんな時空移動を繰り返すあまり、何人もの同一人物が生まれ、その内の殆どと敵対するという、数奇な運命を辿りまくっている。

その技術はDr.ドゥームから影響を受けており、彼と同じく戦闘はスーツを纏うタイプ。アベンジャーズ全員を1人で相手にできるほどの強さはある。

主な同一人物

ここで挙げるのは極一部。全員の会合、通称「カーン評議会(Council of Cross-Time Kangs)」には数百万の参加者がいる。

  • ファラオ・ラマ=タト(Rama-Tut)

古代エジプトに移動し、エン・サバ・ヌール、後のアポカリプスと関わりがある。

  • イモータス(Immortus)

さらに未来の姿。リンボの支配者で絶対的な力を持つ。

  • アイアンラッド(Iron Lad)

ヴィランとしてのカーンに対し、別宇宙の「悪の道に堕ちなかった」個体がマシンスーツを纏い、現代で活動した姿。

当時アベンジャーズは解散状態にあったため、新世代の超人たちを集めてヤングアベンジャーズを新たに結成した。

  • スカーレット・センチュリオン(Scarlet Centurion)

「Dr.ドゥームと関係がない」個体。テクノロジーより白兵戦を得意とする。

  • ヴィクター・タイムリー(Victor Timely)

1900年代のウィスコンシン州に移動、自身が築いた拠点「タイムリー市」を初代市長として治めていた。

外見が変わらないと怪しまれるため、自分の息子 → 孫 →… と見せかけの世代交代をしており、息子の代にフィニアス・ホートンという学者に接触、彼が「ヒューマントーチ」を造るきっかけになっている。

  • ミスター・グリフォン(Qeng Gryphon / Mister Gryphon)

現代の姿。「チェン・エンタープライズ」を経営するアジア系のビジネスマン。

  • ラヴォナ・レクサス・レンスレイヤー(Princess Ravonna Lexus Renslayer)

特にイモータスと関係が深い女性。ヴィクターの妻でもあり、別の宇宙ではカーン自身。

ある宇宙では彼本人がカーン。

CV:斉藤次郎

「エメラルドレイン計画」の真の立案者にして、ヴィランチーム「マスターズ・オブ・イーブル」を操っていた黒幕。

西暦3000年の地球を征服し完全に掌握、宇宙にまで進出するが宇宙種族に阻まれ、彼らのパワーであるテリジェンクリスタルを複製しようと、未来では枯渇していたビブラニウムを確保するために現代へやってきた。

MCU

演:ジョナサン・メジャース、吹替:中村和正

フェイズ4~6、通称「マルチバース・サーガ」のラスボスとして予告されており、本人はフェイズ5の幕開けとなる映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』から登場。

また少なくとも『Avengers: The Kang Dynasty』に登場することは確定している。

なお『シャン・チー/テン・リングスの伝説』のヴィランであるシュー・ウェンウーの通り名の1つが「マスター・カーン」となっている。

"Kang"と"Khan"でスペルは違うが、作中の描写から無関係とするのも怪しいところ。

ロキ

同一人物と思われる"在り続ける者"(He Who Remains)が登場し、背景が語られた。

その正体は31世紀の地球の科学者で、ある日無数のマルチバースの存在とそこへの行き来する方法を発見。同時にマルチバースの彼たちもその事に気が付いた。しばらくの間は互いに平和裏に知識や技術の交流をしていたのだが、無数に存在する全員が善人だったわけではなく、「新しく見つけた宇宙を征服する」ことを目論んだ個体がいたために宇宙同士の全面戦争が始まってしまった。

そして、"在り続ける者"はその最初の変異体。時空まで食い尽くす能力を持つ生き物「アライオス」と遭遇し、その力をコントロールすることで戦争を終わらせ、これまでMCUの舞台となった【アース199999】を切り離して「神聖時間軸」とし、さらにそれを管理するTVAを裏から長年支配していた。

が、永き時を生きる間に「疲れた」と語り、自身の後任としてロキシルヴィに目をつける。

なおコミックでは、TVAを創設したのは同名キャラだがカーンとは赤の他人。服装が似ているイモータスとミックスさせたと考えられる。

またラヴォナもTVAの幹部として登場。さらに虚無世界において"Qeng"のロゴが確認できる。

アントマン&ワスプ:クアントマニア

量子世界に家族と迷い込んだスコット・ラング / アントマンに接触し、望みを叶える代わりに自身にも協力するよう要求する。

大人数の軍隊やM.O.D.O.K.を配下に持つなど一大勢力を築いているが、自身を量子世界に閉じ込めた人物に対して復讐を企てている模様。

シリーズ前作までそこにいた先代ワスプことジャネット・ヴァン・ダインとは知り合いらしく、「存在を書き換え、時間軸ごと破壊する怪物」と警戒されている。

本人曰く「別の宇宙のアベンジャーズを倒している」が、ハンマーを持った奴以外はあまり印象に残っておらず、アントマンを「アリと話せるだけ」と見下すシーンもあった。

余談

演じたジョナサンはサーガのラスボスを担当するにあたり、ちょうどボクシングを主題とした同年公開の『クリード 過去の逆襲』も控えていたため、『ロキ』撮影後から肉体改造に取り組んだらしく、温和で飄々とした"在り続ける者"とは全く異なるいかつい印象になっており、『クアントマニア』予告編の発表時に一部で話題になった。

なお『クリード』シリーズはキルモンガー役のマイケル・B・ジョーダンが主演など、MCUと共通出演者が複数いる。

関連タグ

MARVEL スーパーヴィラン タイムトラベル

以下、最新作のネタバレを含みます

『クアントマニア』の彼は、他のカーンによって量子世界に追放された個体。

マルチバースの研究を進めるうちに、やがてそれらが互いに衝突・消滅(「インカージョン」)して全滅する結末を知り、その対策として自分以外のアースを消して回っており、それを危険視されての処置だった。

先んじて閉じ込められていたジャネットと出会ったカーンは、素性を隠して関係を深め、自分の乗り物がどの時間・どの宇宙にも行ける装置であり、そのエネルギーコアが故障していることを説明、2人でそれぞれの元の世界に帰ろうと協力して修理を始める。

しかし長い時間をかけて修理が終わりコアをセットしようとしたジャネットは、神経で操作するタイプだったためそれに触れたことでカーンの正体や目的を知ってしまう。

戦闘の末、ジャネットにピム粒子のディスクを用いてコアの中心核を超巨大化させられたカーンは、戻ることを諦め、自前の科学力を用いて原住民を追いやり、量子世界を征服。復讐の機会を待っていた。

また少し前に量子世界に来たダレン・クロスを「M.O.D.O.K.」に改造。手駒とした。

本編では娘のキャシー・ラングを人質にスコットを脅し、彼らを元の世界に返すという条件付きでコアを元の大きさに戻させる。

そして再会したジャネットを捕え、用意した大軍勢を装置で本拠地ごと転移させようとするが、スコット、キャシー、ホープ・ヴァン・ダイン / ワスプの活躍で失敗。腹いせに蜂起した原住民に牙を向けるも、キャシーの説得で改心したダレンにバリアを破られ、さらにハンク・ピムに操られた、スコットたちと一緒に量子世界に来た際に超進化したアリの軍勢に敗北した。

だがそれでは終わらず、装置を利用して帰還しようとしていたスコットを急襲。肉弾戦でも圧倒するが、スコットとホープの連携に圧され、最期はコアの中に吸収された。

ポストクレジットではファラオアンドロイド長老の3人のカーンが登場。

追放した個体が倒されたこと、その相手が自分たちの誰かではなく【アース199999】のヒーローであることを察知し、彼らがマルチバースに関わりすぎているとして、殲滅を決定。

本拠地にカーン全員を招集した。

ちなみにラストシーンはコミックで描かれた評議会の1コマをそのまま実写化したもの。

……悪乗りしやすい中二病の集団がはしゃいでるように見えない事もないが、残機が事実上無限大の奴がサーガのラスボス候補、というとんでもない状況を端的に表しており、さらにリーダー格の3人も含めた全員をジョナサンが演じ分けている、というすごいシーンでもある。

そしてエンドクレジット。

ヴィクター・タイムリーが時間について講演しているのを、客席からロキとTVAのメビウスが確認していた……

  • 考察など

『クアントマニア』のメイン・ヴィランとなったカーンが「自らのエゴのために世界を消して回るという、他の個体達からしても兇悪であり、彼を殺したのは正解だった」のか、「征服のためならインカージョン上等な同位体達に反感を覚えて火種を断とうとした、個体の中ではマシな方であり、彼を殺してしまったのは失敗だった」のか、といった両方の解釈が可能な描かれ方をされている。

カーンとTVAについて、『ロキ』最終話にてシルヴィが"在り続ける者"を刺殺したことで神聖時間軸が分岐・無数のマルチバースが生まれたが、同時にカーンたちも復活(?)した、とも考えられる。

ラヴォナが幹部であったり、同作ラストでロキがTVA本部に戻ると、本部の中心にあったタイムキーパーの像がカーンを模した姿に変わっていたことも関係していると思われる。

本拠地に続々と集まるシーンにて、少なくとも1人が青い正方形のポータルから現れたが、これは『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』に登場した【アース838】のミスター・ファンタスティックと似ている。コミックでは元々Dr.ドゥームが使っていた技術であり、カーンとドゥームのつながりも示唆されている。

しばらくして解禁された制作陣からの説明では、リーダー格の3人は上記の順に「ラマ=タト」「スカーレット・センチュリオン」「イモータス」を基にしており、それ以外の1000人近いカーンの全員が今後登場するとは限らないし、また別の個体が登場するかもしれないらしい。

エンドクレジットは同年夏に配信予定の『ロキ シーズン2』の1シーンの先行公開とのこと。

編集者:赤い大佐
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