概要
学術的には『表現型に変異が生じた細胞または個体』を突然変異体(ミュータント)と呼ぶが、一般に変異体といえばフィクションにおける怪物・超人の分類の一つである場合が多い。
変異体(DBH)
作中における用語でアンドロイドが意思や感情を獲得した個体を指す。
詳細はデトロイトビカムヒューマンを参照。
MCU
MARVELコミックを実写化したMCUのユニバース(世界)では、本来の歴史「神聖時間軸」ではありえない行動をした存在を変異体(VARIANT)と呼ぶ。
初出はドラマ『ロキ』。
神聖時間軸(歴史)上、ありえない行動を起こし、タイムラインを分岐させる存在。(いわゆる並行同位体)
TVAが捕まえるべき存在であり、捕まったが最後、TVAでの裁判にかけられる。
元居た時間・場所は、TVAのリセットチャージャーによって本来の歴史に修正され、そこに「本来の自分」も生み出されるため、変異体は神聖時間軸における居場所を失ってしまう。そのため、仮にTVAの「リセット」を逃れたとしても、どこで安住することもできなくなる。
変異体が変異体と見なされる要素に関しては、当人が関与しないものもあり、例えば、本来は男性で生まれるはずの存在が女性として生まれたり、人間として生まれるはずが怪物として生まれたりしても、そのことが時間軸の分岐を生むのであれば、変異体として扱われてしまう。
更に、TVAや神聖時間軸のことは、神聖時間軸の中で生きる存在の知らないことなので、変異体はわけのわからないまま捕まり、裁判にかけられ、消滅することになる。
ただし、歴史上ありえない行動をしたからといって、必ずしも変異体と認定されるわけではない。
たとえば、交通事故で死んでしまう人間が、その直前に、本来は右手を上げるところを左手を上げるという行動を取ったとしても、歴史への影響は存在しないレベルに小さいので、変異体とは認められない。
作中では、火山噴火で滅ぶ直前のポンペイで、ロキが住民たちに演説をしたり家畜を逃がしたりといった行動を起こしたが、結局住民は火山噴火で死んでしまったので、歴史への影響は存在せず、変異体も認められなかった。
また、マルチバース(多元宇宙)における「別の宇宙の同一人物」は変異体ではない。
例えば、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』に登場した、別の宇宙のヒーローたちは、MCU宇宙の同名の人物の変異体ではない。
余談
- なお、アメコミ用語のVARIANTには「通常版と内容は同じだが、表紙だけが違う特別版」の意味も有る。