概要
ジャイアンこと剛田武の母ちゃん。一部の視聴者からは「ジャイアンのママ」を略してジャイママとも呼ばれる。下の名前は不明。
父ちゃんと一緒に剛田商店を切り盛りしている。顔は長女・ジャイ子にそっくりだが、髪を団子にしているのが特徴。
町中で子供たちをいじめたり店の手伝いをサボったり近所迷惑な歌を歌ったりしているバカ息子にいつも頭を悩ませており、
「たけし~!!」と叱責してはボコボコにしている。父ちゃんもジャイアンには厳しい一面はあるのだが、母ちゃんはそれ以上にすぐ怒るため、反動として父ちゃんが映画に誘ったり小遣いをやったりと比較的甘やかすこともある。
ジャイアンの天敵にして最大の弱点というべき存在であり、息子は怒鳴り声を聞いただけで震え上がるほど彼女を恐れている。
そのため他の4人をはじめとした子供たちからすればこれを始めとするジャイアン災害を未然に防ぐための抑止力は勿論、ジャイアン対策用のひみつ道具(主に彼の強奪行為を未然に防ぐもの)を使っていることを本人に知られた時や、彼に道具を悪用されたりしてもう後がない時の最終兵器や切り札になってくれる女神のような存在である。
「ジャイアンがドラえもん達に対して悪事を働いた結果、そちらに協力した母ちゃんに絞られる」と言うのは、全世代を通して使われるドラえもんのお話のオチの一つ。
だが、いかんせん短気なため、のび太にランドセルを預けて遊びに行ったのを知って「あのバカ(ジャイアン)はいつもいつも!」と、何の非もないのび太がガミガミ言われることも。
そしてあのジャイアンの母親と言うのは伊達ではなくジャイアンどころか並大抵の男より腕っぷしは強い。
水田版ではそれがやけに強調されており、『未来世界の怪人』では時間犯罪者を大根一本で殴り倒したり、道具の術中を気合いで無効化したり、ジャイアンに向かって歩くたびに凄まじい足音を響かせたりしている。
こんな具合で相当な肝っ玉母ちゃんだが、逆に言えば息子が道を踏み外さないようにやりたい放題を止めてくれるジャイアンの良心とも言える人物。勿論彼の事は心から愛しており、ジャイアンがスネた時には「乱暴でも武は私の大切な息子だよ!!」と叱責したり、彼の誕生日を家族揃って祝ったりしている。又、普段のジャイアンの行いが悪いせいで一見わかりにくいが、決して理不尽に怒鳴ったりする事はなくきちんと店番の約束を守った後なら遊びに行っといでと言ったり、息子が良い行い(描写はかなり少ないが)をすれば褒める時はきちんと褒める。
ちなみに顔がそっくり、つまり猿顔な妹がおり、犬を連れ洋服生地(きじ)を持ってきたことがある。
余談
最初の日テレ版ドラえもんにおいては、最初から故人だった。また、その日テレ版では容姿が大幅に異なっており、今のような肝っ玉母さんのような見た目とは程遠いものであった。
大山版の2001年大晦日に放送されたスペシャル内のショートアニメ「ドラ・ザ・仮面」では、悪者を演じているジャイアンに苦戦していたドラえもんが弱点を突く為にこの母ちゃんに変身。いくら本人ではないとはいえ見た目は完全に母ちゃんなので、ジャイアンは恐れをなして逃げ出し、直後にしてやったり顔を浮かべた後「正義は勝つ!」というセリフで締めていた。
テレビ東京系で放送された「勇者ヨシヒコと魔王の城」第7話ではジャイアンっぽい服装や声色(同ドラマ放送時点の木村昴風ではなく、往年のたてかべ和也風である)なジャイタン(演:与座嘉秋)なるキャラクターが登場したが、その母親役として「本家本元」である青木氏が顔出し出演するという珍事が発生した。彼女曰くジャイタンの本名は「ツヨシ」と思われる。
のび太の牧場物語ではヘレンというそっくりさんが登場している。