CV:池水通洋
概要
『仮面ライダー正義の系譜』で鍵を握る人物で、結城丈二がデストロンに在籍する前に育ての親として面倒を見ていた遺伝子工学の専門家。
結城がデストロンに行くまで身を寄せており、そこで科学者としてだけでなく人間として大切な事や愛などを教えたという。(本作の結城はなんとショッカー時代の田所博士の助手を務めており、デストロン所属になってからも連絡をし続けていた事からかなり人柄が良かったことが窺える)
表向きは葛義発電所の所長を勤めているが、彼自身は、ショッカーとその壊滅後に結成されたゲルショッカーにも所属しており、研究の最終目標は複数の生物の遺伝子を合成した究極の生命体の創造であった。
ショッカー首領からの指令で、秘密基地建設現場で発掘された5万年前のオーパーツTIEERAの調査を前述の研究と並行して行っていた。ゲルショッカー壊滅後はその研究を独自にやっていたようである。
ヘルメットのように頭部に装着できるオーパーツから流れてくる古代の情報を用いて研究を進めていたものの、まるで逆にオーパーツに支配されるかのように30年近くも研究に没頭し続けていた。
しかし2001年1月(全てを理解した年)に「究極の生命体」の完成に更に30年の月日を要する事が判明し(単純計算で2031年となってしまう)途方に暮れる。
その後どこかのタイミングで現時点の研究成果を30年前に転送する時空転移装置の発想に行き着いた様である。
2003年に闇の力の復活に伴い、オーパーツの本体であり仮面ライダーBLACKとシャドームーンの前の世紀王の片割れであった邪眼が精神エネルギーの状態で復活し、洗脳されてしまう。4つの時代を同調させる変異空間を制御する時空転移装置を作り、オーパーツ諸共そのコアにされてしまう。(しかも全ての時代の博士の脳波を使ってコントロールしている)
最期は、1974年 1月にて1988年 8月へ仮面ライダー1号、仮面ライダーV3、仮面ライダーアギトの三人を転送すべく、時空転移装置を起動させて死亡した。
その時に、装置の操作を行っていたのは自らの息子ともいえるライダーマンこと結城丈二であるが、彼とV3に自分のやってきたこと全てが間違いだとは思わないが、夢の実現を焦るばかりに科学者としての自分を歪ませてしまったと、悔いていた。
その際に語っている所によれば研究の最終目的は人工生命体と人類を融合させ、人類を更なる進化に導き、発展させる事にあったようである。
余談
ショッカーがショッカー首領により解散を明言され、ゲルショッカーに再編成される際に元ショッカーの戦闘員や科学者らがゲルショッカーの構成員の手で殺害されていた。
しかし、この田所博士は元ショッカーにもかかわらず始末されていなかったどころか、そのままゲルショッカーに加えられていた。それほどゲルショッカーにとっては利用価値があるほどに彼は優秀だったようである(本作におけるゲルショッカー怪人の2種類の生命体の合成技術は元々が田所博士の研究による遺伝子実験がもとになっているという研究メモもあり、それを更に押し進めたのが究極の生命体=現代の邪眼の肉体である)。
ゲルショッカー瓦解後にデストロンに身を置かなかったのはデストロンの機械合成怪人が自身のあくまで生物同士の合成に拘った研究と相いれなかったからだと思われる。(教え子である結城は逆に機械合成怪人に積極的で、これが両者の袂を分つ決定打となったのだろう)
またゲーム中の資料であるショッカー科学員の名簿では、緑川弘博士、ハインリッヒ博士、綾小路博士、ディー博士など歴代の科学者キャラの中にその名を連ねている
(ディー博士の映像での初出はゲルショッカーなのだが、どうやら本作ではショッカー時代から在籍していた設定らしい)
名前の由来は日本沈没の同名の博士から。本作は他にも「結城」や映画版に出演していた藤岡弘、氏。地獄大使の計画名がその物ズバリの「日本列島沈没計画」であるなど、同作に因んだネタが散見される
ちなみにゲームの舞台となった葛義発電所の葛義(かつよし)は実は反対から読むとショッカーになると言うテレビ版でも見られたネタである。
関連項目
マクロファンガス、ヒドラーゲン、ペトレスク神父(大コウモリ怪人)、呪博士、千堂院:田所博士と同じくゲルショッカー出現後とその消滅後も生き残っていた元ショッカー関係者達。なお、呪博士は後に後継組織の総司令になっている。
百瀬龍之介:同じくショッカーの科学者であり、ある意味似た者同士。