「俺様のイカした名を教えてやろう」
「イーガ団の…」
「総長」
「強く!」
「たくましい男!」
「それがこの俺っ!」
「コーガ様だ!」
CV:宮崎敦吉
概要
厄災ガノンを崇拝する組織「イーガ団」の総長を務める男。一人称は「俺様」、たまに「俺」。
雷の神獣ヴァ・ナボリスのメインチャレンジを進めると戦うこととなる。
基本的には尊大な性格。偉ぶって格好つけているが、気分が高揚すると地が出る。
活動は他の団員に任せっぱなしで、殆ど動かず昼寝ばかりのニート生活を送っているため、だらしない身体をしている。何かにつけてポーズを取る癖があり、プルアやロベリーと似ている。少々怒りっぽい(自覚はあるようですぐに冷静さを取り戻す)ところがあり、怒ると地団駄を踏む。
それでも意外にも団員からの信頼は厚いらしい。
名前の由来は「甲賀」から。(組織名の由来は伊賀なのに…)
歌舞伎のようなポージングをとったり、独り言や高笑いをした上で自滅したりと、今作随一のコミカルなキャラクター。ザントといいギラヒムといい敵サイドはやたらとネタに走るようである。
そのネタっぷりからプレイヤーからは「コーガ様」の愛称が定着し、後に公式からも様付けで呼ばれている。
見た目に反して動きは素早く、更にはバリアや鉄球を空中で操るというほかの団員よりも高度な術を使うことができる。また、作中ではDLCで登場するあるキャラを除けば唯一の人間のボスでもあり、その体力はかなりなもの。人望があるのは実力の高さに由来すると推測される。
……と、ここまで書くとネタ枠の強キャラのようだが、ともかく弱い、弱すぎる。
攻撃パターンはバリアを張って攻撃を防ぎつつ、逃げまくるというしょっぱいもので、技の威力も幹部に比べれば高くない。
そもそも道中の幹部が一撃死の攻撃を放ってくる、ということで警戒していたプレイヤーは見事なまでの肩透かしを食らったであろう。道中セーブ不可なので強いとそれはそれで問題になっただろうが…
非常に体力が多く、逃げまくるのでウザイという特徴はあるが、それくらいである。
ちなみにバリアを解いた隙をついて攻撃すると、ダウンして自分の武器で自爆する。
最期はリンクに追い詰められたことで一族の長だけが使える究極奥義で巨大トゲ鉄球を呼び出し押し潰そうとする(マグネキャッチと同質のものと思われる)。しかしこちらもシーカーストーンのマグネキャッチで対抗できるし最終的に鉄球がコーガに向かって転がったため勝手に自爆。深い深い穴の底へと落ちて行った。
「卑怯者め~! 覚えてろ~!」
「若い衆~! あとは頼んだぞ~!」
マスターモードでは敵が自然回復することがあるが、バリアによる無敵時間のあるコーガ様は多少手心が入っている。
ちなみに、敗北後に彼が転落していた謎の巨大な穴は、DLCで初めて存在の理由が明らかになる。
余談だが、彼は敗北後一切登場せず、DLCでイーガ団がアジトで再集結したのにもかかわらず彼のみ登場しなかったり、旅人に扮した一部のイーガ団が「コーガ様の仇!」と発言する辺り、彼は敗北時に本当に死亡してしまった可能性がある。無論、「覚えてろ」という表現を含め、療養中と解釈することもできるが、続編では登場するのだろうか…。
ちなみに隠しボス「導師ミィズ・キョシア」は古代シーカー族のためコーガ様や団員と似たような攻撃を繰り出して来る。導師もトゲ付き鉄球を8個同時に呼び出して投げつけてきたりするが、コーガ様の究極奥義で見られる鉄球はこれよりも一回りは大きい。実力はご先祖様には及ばなかったかもしれないが、鉄球操作の技術だけは衰えていなかったのかもしれない。
ティアーズオブザキングダム
「ここで会ったが 100年目っ!」
「忘れたとは言わせん オレ様との因縁!!」
「この名を聞いて 再び恐怖におののけ!」
「俺様は イーガ団の…総長…」
「強く!」
「地底に落ちても!」
「不死鳥の如く 舞い戻った男!」
「コーガ様だ!」
なんとあの後生きていた。
穴に落ちた後、地下に落ちて生還したようで、「神代の力」を得るために地下で行動していたという。
目的は「世界の終焉」。そのため魔王ガノンドロフにゾウナの最強兵器「ゾナウゴーレム」を完成させて献上しようとする。
長い年月により王家への復讐心がねじ曲がってしまったのか、厄災の黙示録で見られた良い意味での親分的な面は一切見当たらず、たびたび世界の滅亡をリンクに語る。
リンクに対しても完全な逆恨みなのだがめちゃめちゃ怨んでおり、ゼルダのことも憎んでいる。
炭鉱にて「神代の力」の手掛かりを発見するが、ちょうどそのタイミングでにっくきリンクが現れ「神代の力」こと「ブループリント」を取られ戦闘になる。
1戦目では、手作りで作ったというゾナウギアが使われたバギーを乗り回して戦う。
正面にはトゲが付けられており正面から行けば当然ダメージを受けてしまう。しかし、上にいるコーガ様を矢で射れば怯んで動けなくなるので、その隙に攻撃を仕掛けるべし。
体力が減るとバギーにバリアを付けたりロケットを付けてくる。臨機応変に立ち回ろう。
戦いが終わると、飛行機を呼び出し「神代の力」を探しにゲルドの炭鉱へ逃げていくので追うことになる。
2戦目では、先の飛行機に搭乗して空の上から爆撃して来る。こちらはジャンプ台を使って大ジャンプし、弓矢で攻撃することとなる。
やはりダメージを受けるとバリアを張るが、真上がお留守なのでコーガ様が接近して来たら大ジャンプして狙撃してやろう。
3戦目では、ボートを使っての水上戦となる。コーガ様も乗っているが、構成員たちがボートを動かしながら飛び道具で攻撃して来る。
飛び道具でコーガ様を狙い撃ちすればスタンさせられるので、その間にボートに乗り込んでコーガ様を直接攻撃しよう。
ちなみにコーガ様がスタンしている間、構成員たちはどうしているのかというとさっさと姿を消して逃げてしまう。
4戦目では、ついに最後の戦いとなる。大量のゾナウエネルギーを用いて復活させた「ゾウナゴーレム」に乗り込んで襲い掛かって来る。ダメージを受けると全身をバリアで守るが、攻撃して来る瞬間は
解除されるのでラッシュなどで反撃しよう。
決着をつけると激昂したコーガ様がゾウナ文明のロケットをたくさん用いて編み出した新奥義コーガ様ロケットで反撃しようとする。しかし、発射の寸前で軌道が曲がってしまい、自分にロケットが直撃。
ロケットに押される形で地底を飛び回った末、例の捨て台詞を吐きながら空の彼方へと消えていった。
古代シーカー族がハイラル王に弾圧されたのは、その高過ぎる文明によるもの。その末裔がゾナウという高度文明に頼った結果、自爆してしまったのは皮肉としか言いようがない。
なお、このイベントを終えた後で旅人に扮したイーガ団と戦うと「コーガ様のいる天国に送ってやる!」的な台詞を言われる。
どうやらあのまま昇天してしまったようだ…………なんてことはなく、間違いなく生きているだろう。だってコーガ様だし。
しょうもないイベントのように思えるが、実はラストダンジョンに突入するための前提条件となっている。コーガ様と最後まで戦うと魔王ガノンドロフの居場所が判明し、最終決戦まで進められる。
厄災の黙示録
ブレスオブザワイルドの100年前を描いた今作にも登場。外見・性格は本編と変わりないが、同一人物かどうかは不明。名前は「コーガ様」表記。
2章から登場。ウルボザが不在の隙を狙って彼女に化け、ゼルダを仕留めるべくゲルド族を動かしていた。わざと手薄な場所を作ってリンクたちを誘導し、伏兵に襲わせるなど策略家としての面も見せている。
包囲網を突破してゲルドの街にやってきたゼルダを始末するべく襲い掛かるが、そこへ本物が現れ雷を撃たれてダウン。だがすぐに起き上がり、部下を呼び出すと「若い衆に任せる」と言い放ちさっさと逃げ出してしまった。部下たちには「ええっ」と驚かれ、リンクたちも呆気に取られる有様だった。
その後、リンクたちから追撃を受けた際には動揺した様子で「俺様を守れ!」と言い放つ。ゲルド砂漠にてリンクたちに追い詰められるも、腹心スッパの救援で逃げ延びる。
4章ではヴァ・ナボリスによってアジトまで攻め込まれリンクたちと白兵戦を展開。スッパと協力して迎え撃つも追い詰められる。そこで一族に伝わる奥義を……ではなくスッパと一緒に撤退していった。高みの見物を決め込んでいた協力者アストルの態度に怒るが、「自分と手を切ることはガノンを敵に回すことになる」と脅され従わざるを得なくなる。アジトは失ったものの当初の予定通り、厄災ガノンの復活は果たしたのだが……。
5章では本性を現したアストルによって団員たちをガノンへの贄にされてしまったことが判明する。
元来ハイラル王家への恨みからガノンを崇拝するようになったイーガ団だったが、その結果待っていたのは、王家よりも遥かに酷い仕打ちと裏切りであったのだ。
スッパから逃げるように言われ、反射的に逃げようとしたところで「そんな(部下を見捨てる)ことできるかっ!」振り返って共闘するが……。
DLC「追憶の守護者」ではこの撤退戦が描かれ、幹部を一人も倒されずに進めることがスッパのプレイアブル化の条件となっている。
アストルの手から逃れたコーガ様は、ハイリア兵に扮して密かにゼルダと接触。部下たちの仇討ちのため戦いの末席に加えてほしいと土下座する。
数は大きく減ってしまったがイーガ団の生き残りはおり、それらを連れて始まりの台地の戦いから戦列に加わる(コーガ様が仲間としてプレイアブル化する)。
閉ざされた時の神殿に入るためにはイーガ団の身軽さは必要不可欠で、ゼルダから援護を頼まれた時は「ハイラル王家に頭を下げられるなんて複雑だ」と述べたが、断るようなことはせず快く引き受ける。実は神殿内部には、暴走ガーディアンの手から逃れたハイラル王が避難していた。ハイラル王家を怨んでいたイーガ団がガノンから離反したことで、ハイラル王が助けられるという結果となり、ここに対災厄戦線は大きな転機を得ることとなる。
戦いの後、ゼルダとハイラル王の再会を見てコーガ様は部下共々もらい泣き。もう自分たちを迫害した王家は存在しないのだと心で理解した瞬間だった。
そしてハイラル王の号令を聞き、最終決戦に加わる戦力となることを了承する。
プルアがシーカータワーの機能を強化したことでハイラル中の残存戦力がハイラル平原へと集結。その中にはコーガ様率いるイーガ団の姿もあった。
最早ハイラル王家もイーガ団も関係なく、ハイラルに生きる者としてハイラルの敵を討つべく出陣する。
「しゃーねーなあ! 後ろの敵は俺様に任せろ! ちょこっとだけ本気を出してやるぜ!」
もう一つのラストバトルを描いた「決戦!ハテノ砦」では、アストル率いるガーディアンの軍勢を前に苦戦するリンクたちの救援として登場。スッパや団員たちを率いてガーディアンの群れに立ち向かう(しかもこのタイミングでBGMが変化するという憎い演出)。
「…くくくっ」
「まさか俺様が、ここで来るとは思わなかっただろ!」
逆にDLC「古代の鼓動」で追加された「Exハイラル征服戦」では、厄災ガノン、アストル、スッパと共謀してハイラル城へと攻め込みリンクたちを倒すというもしもの展開が描かれる。プレイヤーはコーガ様と厄災ガノンの2人を操作キャラとすることとなる。
DLC第2弾では未来から英傑たちの子孫が着た後、部下を率いてシーカー族の研究所を強襲。ウルボザとルージュの二人によって撃退されるが、ルージュが持つ雷鳴の兜を奪い取ることに成功する。これさえあればウルボザの雷も怖くないと兜をかぶろうとするが、ちょんまげが邪魔をしてかぶれず失敗。ウルボザの雷を受けて逃げ帰ることに。
去り際には「100年掛けても必ず奪い取ってやるからな!」と捨て台詞を残していった。
更にアストルに見限られ撤退する際の戦闘も描かれた。スッパと共に生き残った団員たちを率いて逃げ続け、弱音を吐く団員たちに対して「俺様を守れ! 絶対に離れるな!」と激励する。
だがここで団員の一人が足止めを担うため……コーガ様を守るために残ってしまう。
このまま進んでしまえば団員は死亡してしまうが、少し進んでからすぐに戻れば救出することが可能。
その後、カースガノンたちに追いつかれ撃破するもすぐさま再生され、多勢に無勢で窮地に陥る。
しかしスッパが命を懸けてカースガノンたちの動きを封じ、その意を汲んだコーガ様は窮地を脱したのだった。
この後、仇討ちのためにゼルダたちに合流することとなる。
性能
武器はイーガ団員と同じく首刈り刀や鬼円刃。下位ランク武器としてインパと共通の小太刀も存在する。
部下を召喚したりバリアや巨大鉄球を飛ばすなどユニークな攻撃手段を多く持つ。ダッシュモーションでは空中を浮遊したまま移動する。
最大の特徴は一部の強攻撃で溜まっていくストレスゲージが一定以上あると使用できる「怪光線の術」という技。非常に強力な攻撃だが、ストレスゲージは満タンになると気絶して行動不能になるというデメリットがある。ゼルダ無双におけるザントに似たギミックと言える。
とはいえ満タンになって気絶したときにも怪光線を発射することができ、その際にはスローモーがかかってタイミングが緩い。逆にストレスゲージはほぼ満タンでないと術は出せないので、むしろ積極的にゲージを振り切らせる使い方をすることになる。
そしてこの怪光線は強制的にウィークポイントゲージを出現させて大きく削るという凶悪性能をしているため、立ち回り次第ではライネルすらスマッシュ連発で瞬殺してしまう。原作の出落ちキャラはどこへやら、ゼルダ無双屈指の強キャラとして汚名返上を果たせる。
強攻撃1でバナナを食べることができ、一定時間ゲージが溜まりきっても気絶しなくなる。
明かされた過去
実はスッパは元からイーガ団だったわけではなく、飢えて死にかけていたところをコーガ様に拾われた身だった。
ある時、イーガ団のアジトに迷い込んだスッパに団員たちが敵意を向けるが、コーガ様だけは黙ってツルギバナナを食べさせた。これが縁となってスッパはイーガ団に入り、コーガ様の腹心となったのだった。
スッパがカースガノンたちから命を懸けて助けてくれたのも当時の恩を忘れずにいたからだった。