声:伊藤静
概要
【推しの子】に登場する少女漫画家。作中世界では人気漫画「今日は甘口で」(今日あま)の原作者として知られている。
第二章で「今日あま」実写ドラマの現場が舞台になった際に初登場し、後に第五章「2.5次元舞台編」でもストーリーのメインに関わってくる。
第五章で登場する少年漫画家の鮫島アビ子は彼女の元アシスタント。
なお、原作者の前作『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』においても、その名前を確認できる。
人物
“人気漫画の原作者”の肩書を鼻にかける事も無い、気さくで温和な人物。アビ子からは「陽キャ」扱いされている。
アクア・かな・あかね・メルトが相談の為に仕事場を訪れた際も、快く彼らを受け入れていた(が、メルトに対してだけは塩対応をしていた。理由は後述)。
ちなみにこの際、受け入れ早々盛大に乾杯しようとしていて失敗し(アクア達が全員未成年だった為)一人で飲み始めた為、アクアから「さては飲兵衛だな……」とツッコまれた。(なお、中の人も酒豪で有名)
ただ場数を踏んでいる分、時折「週刊連載って人間のやる仕事じゃないから! 脳を週刊用にチューンナップされた兵士がやる仕事だから!」だの「編集の仕事は『売れる漫画を作らせる事』と『売れた漫画を終わらせない事』」だのと口走る等、つい“業界の闇”を漏らす事も……。
若く独善的なアビ子とは対照的に謙虚な性格で、自作のメディアミックスの際はあまり我を通さず現場の良心に任せる主義。しかし本人は「根が陰キャだから上手く出来ない」と言っており、その結果……(後述)
作中作「今日は甘口で」について
『かぐや様は告らせたい』『【推しの子】』両作中の別冊マーガレットにて連載されていた、作中世界における人気少女漫画。『かぐや様~』時点で完結済み(単行本全14巻)。
読者を引き込んで心を揺さぶる演出に定評がある様で(後述)、「演出かじってる人間で知らねー奴モグリだろ。ド名作じゃねーか」とはアクアの弁。
読んだ人間は男女問わず例外なく感動し(当初冷めた目で見ていた石上や酷いネタバレを喰らって一度は興味を削がれたかぐやも同様)、キラキラな恋がしたくなる衝動に駆られてしまう副作用があり、『かぐや様』本編で登場した際は色々大変なことになった。
「アホお前こんなん泣くわ~!!」(by白銀御行)
「『ここで泣いて下さい』感が丸見えだったのに……ぐやじい……! 泣けちゃう~!!」(by石上優)
「あっ、表紙見ただけで涙腺が……。これ良いですよね~」(by藤原千花)
「初めて漫画というものをちゃんと読みましたが……こんなに感動的なものだとは知りませんでした……」(by四宮かぐや)
一方でアクアにはそのような症状は見られない。(作風の違い故だろうか……)
より時代が下った本作の時代でも(「完結済みで伸びが期待できない」と言われる物の)人気は健在で、鏑木Pはそのネームバリューを利用して「今後売り出したいタレントの顔出し作品」として本作の実写ドラマ版を企画するのだが……「演技未経験のキャストによる下手な演技」「大人の事情で原作に居ないキャラクターをねじ込む」「単行本14巻分の内容を6話に圧縮したことによる超展開の連続」……と実写化の死亡フラグをしっかり回収した結果散々な出来になってしまい低評価の嵐、頼子や彼女のアシスタント達を失望させる羽目になった。最終回は飛び入り参加したアクアの奇策で大いに挽回したが、収益的には厳しかったようだ。頼子は現場を引っ張ったかなとアクアには感謝していたものの、主演でありながら演技力の低さを晒したメルトに関しては(露骨では無いとはいえ)完全に戦犯扱いをしている。(アクア曰く「原作者にとっては親の仇みたいなもんだろ」)
余談
概要にも記したとおり、『かぐや様~』原作漫画に於いてもその名前を確認できるのだが、アニメ版の方ではなぜか名前を「青坂アオ」と間違えられてしまっている。(※言うまでもなく原作者名「赤坂アカ」のパロディ)
彼女自身は芸能人ではないが、弟子のアビ子が起こしたトラブルに巻き込まれたアクア達の相談を受ける形で第五章ストーリーに深くかかわってくる事からか、師弟揃って単行本6巻の表紙を飾っている。