概要
初出作品は『旧約・女神転生』で、シリーズ通して種族は「魔神」。
各作品のゼウス
旧約・女神転生
『女神転生』をクリアした状態で『女神転生Ⅱ』を開始すると、バエルを撃破した際にカエルを踏みつぶす(通常ルート)ことで特定地点からワープできる場所に魔神アルテミス、魔神アポロン、魔神レトが登場するようになり、それらを仲魔にして悪魔合体を行うことで入手できる本作の隠し悪魔。
デザインは男性の顔が浮かぶ稲妻をまとった球体という『真・女神転生Ⅱ』の“神霊”種族悪魔に近いもので、レベルとHP以外は防御相性・パラメータ・所持スキルすべてが唯一神打倒ルートで仲魔になる魔神ルシファーと同等であり、通常ルートにおけるルシファーの代替とも言える存在である。
真・女神転生デビルチルドレン
PS版黒の書・赤の書の追加デビルの一体で、Kクラスの金属性ボス種族である。
デザインは雲に乗って雷霆を手に持つ白髪白髭の壮年の男性というオーソドックスな姿で、攻撃・補助・回復スキルを一通り揃えている。
バトルネットのプレゼントカップ・ランクXのヘラを撃破することで獲得できるのだが、ゼウスがヘラの手持ちデビル扱い、対戦後にヘラから「頼りない」や「色ボケ亭主」とこき下ろされた上に、しつけ直すという名目で主人公へゼウスを引き渡される等の散々な扱いをされている。
RONDE -輪舞曲-
冥界「エレボス」に登場するボス悪魔で、他のボス悪魔にも該当するのだが種族は「ボス」に区分される(要は他作品における種族区分を持たない)。
同ステージはアイアコスが主人公に過去世であるハデスの記憶を追体験させることで「転生」の本質を見せつけるということが主眼であり、ゼウスはただの撃破対象として単なるクリア条件程度の扱いである。実力も攻撃範囲が2~3、マハジオンガを持つくらいで、ハデスとヘカーテの能力が高く設定されているので全く問題にならない相手である。
真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY
種族「魔神」の悪魔で、追加ダンジョンである≪嘆きの胎≫第五圏のボスとして登場。
CVは木村昴が担当している。
デザイナーの土居政之曰く、ギリシャ神話中のゼウスが持つ二面性を鎧に当てはめて表現したとのことで、善の側面を「光輝」の鎧・ケラウノス・彫像の様な姿(白色)、悪の側面を「恐怖」の鎧・アダマスの鎌・獣の様な姿(黒色)に仕立てたとされる。
己のケラウノスを避けたアレックスの実力に喜び、自身の前に立ちはだかった主人公の姿に心躍らせるなど闘争を無上の楽しみとする戦闘狂的な性格の持ち主で、豪放な口調と「オイ!」や「なぁ!」と相手に呼び掛ける口癖を持つ。
電撃特大威力+敵の防御二段階ダウンの性能を持つ“ケラウノス”と物理特大威力+自身の攻撃二段階強化の“アダマスの鎌”という専用スキルを持ち、またボス悪魔限定スキルとして万能大威力+魔封付着の“神雷”と味方(主人公)の能力上昇・敵(ゼウス)の能力低下解除&互いの能力上昇・低下効果を3ターン無効化する“ソル・カヌス”も用いる。
作中のゼウスは主人公が第五圏最深部に到達した時点でアレックスと交戦しており、自身に攻めかかるアレックスをケラウノスの連撃で完全に圧倒した上に、デモニカスーツの補助用AI・ジョージを機能停止に追い込んで戦闘不能に陥れるという強大な実力を見せる。そして、アレックスにとどめを刺そうとしたところに主人公が乱入して来たことで、ゼウスはさらなる闘争を求めて主人公に狙いを移す。
撃破後は己を負かした主人公に興味を持ったこと、アレックスに従うのは面白くなさそうだったことを吐露して自身の力を主人公へ快く明け渡し、第六圏の封印を解いた上に“第5の実り”を託す。一方で、自身と霊を異にする姉・女神デメテルには気を付けるよう警告して、彼女に協力して主人公が集めている“実り”のもたらすモノについて遠回しに釘を刺してくる。
ちなみに嘆きの胎第二圏の特定地点で合体制限が解除される夜魔ヒュプノスが持つ敵全体睡眠付着スキル“レテの囁き”はゼウスの状態異常耐性を無視して睡眠状態にすることができる。
真・女神転生Ⅴ
ベテル・ギリシャ支部の悪魔として登場。
種族はDSJに引き続いて「魔神」で、CVも同じく木村昴が担当。
作中では千代田区における混沌の悪魔たちとの全面戦争において敵味方関係なく襲い掛かるキマイラやヘカトンケイルを戦場に放った張本人として他のベテル所属悪魔から厭悪される形で言及され、ベテル各支部の長が集まる「万魔会談」で初登場する。
会談に出席した悪魔の中でも自身を部下扱いする創造主に対してひと際強い反感を抱いており、創造主の死を隠す大天使アブディエルを激しく糾弾している。
続く≪万古の神殿≫への道を開く3つのカギ争奪戦ではウエノ公園に拠点を置いて他の支部と牽制し合っていたが、主人公が乗り込んできた際にはゼウスの「知恵」を持つ人間が既に死亡したためにナホビノに戻ることが現時点で不可能になったことを一切の隠し立てもせずに打ち明け、新たな知恵が生まれるまでの退屈しのぎの一環として主人公に勝負を挑んでくる。敗北後はナホビノであれば真の力が使えたと悔しがるものの潔く負けを認め、自身を打倒した主人公が創世の座を絶対に取るよう激励してカギを託す。
上記のようにゼウスはナホビノとなるための知恵を殺されたものの、サブクエスト「謀略の果て」では己の半身となる素養を持つ主人公を手に入れようとする。
この「謀略の果て」はデメテルの「実りある豊かな地を作りたい」という望みを叶えるために生贄を求める神ベルフェゴールやモロクを打倒する依頼を遂行していった果てに、主人公の知恵を狙うバアルと戦う「牛神の系譜」から派生するサブクエストなのだが、その裏にはゼウスの神性と同質の“牛神の系譜”に連なる悪魔たちを排除し、さらにバアルたちとの闘争を経て強く育った主人公をゼウスの半身にするという狙いがあった。しかし、ゼウスよりも主人公の方が自分の望む豊穣の未来を作り出せると考え、デメテルは主人公の味方となって共にゼウスと対峙する。
ゼウスは主人公に対し、かつて己が庇護して戦場を駆けた人間・双角王を引き合いに出して共に手を組むことを勧告するが、寝返ったデメテルの姿を見て主人公に恭順の意志がないことを確信し、二度目の勝負を挑む。戦闘後、敗北したゼウスは主人公を「俺がナホビノになったところで勝てるかわからん」と賞賛し、「お前が君臨した世界、じっくり見させてもらおう…」と言い残してその場を去って行く。なお、「謀略の~」のゼウスは戦闘直前に「お前の魂はオレのもの」という言い回しを用いている。
DLCサブクエスト「女神の修行」では娘である女神アルテミスに父親らしい態度で接しており、自身の力不足を嘆くアルテミスを慰めて主人公の下で更なる修行に励むように勧め、ゼウスを越えてみせると誓った娘の言葉を聞いて喜ぶ一面を見せている。
また、ゼウスを仲魔にした状態で戦闘を終了するとアルテミスの前にゼウスが姿を現し、アルテミスには己すらも倒してみせた主人公に師事すること、主人公には娘の修行に力を貸すよううに頼む姿が見られる。
仲魔としての性能は魔神の中でも破格であり、敵単体に電撃特大+耐性貫通の“ケラウノス”
敵全体に万能小威力攻撃をランダム2~5回+混乱付着の“狂乱の神輝”、敵全体に物理中威力+攻撃・防御低下の“万物粉砕”と3つもの専用スキルを保有している。
D×2真・女神転生リベレーションでは女神デメテルと共にガチャ産の★5悪魔として登場。こちらの種族はちょっと格が落ちて鬼神。
固有スキル「全知全能」は敵対する悪魔の電撃耐性を2段階下げてしまい、下がった耐性の電撃を当てるとちゃんとプレスターンをオマケしてくれる(そしてゼウスは弱点を突くとダメージ30%増加の「惨憺たる一撃」・電撃ブーストの「雷の化身」持ち)…と言う攻撃面での対戦環境破壊をぶちかました。もう一方のデメテルもデメテルで固有スキル「ハーベストですわ!」+「エレウシスの祝福」による防壁付与と桁違いなHPでぶっ壊れてこれまた対戦環境破壊をしでかしたのだが。