概要
ダンテ・アリギエーリの『神曲』において、主人公ダンテと彼を導くウェルギリウスが地獄に堕ちた人間に取り付いて融合し、融合した後は双方いずれの姿とも異なる新たな形態に変身する悪魔の生態を目の当たりにする描写があり、漫画『デビルマン』では主人公・不動明がデビルマンとしての力を獲得する発想の源泉となった。
後述する女神転生におけるこの概念は、これらを踏襲している事になる。
女神転生シリーズにおける悪魔合体
一定の法則に基づき任意の仲魔数体を「合体」させることで、全く別の新しい仲魔を作り出すシステムである。
基本的に合体で生まれる仲魔は合体元の仲魔よりも強化され、合体でしか生まれない強力な仲魔もいるため攻略を進める為に重要な役割を持つ。一部のボス悪魔は撃破が合体可能の条件となる事も。
合体は「邪教の館」や「業魔殿」、ペルソナシリーズなら「ベルベットルーム」といった特殊な施設で行われるが、近年ではCOMPを用いてどこでも合体が行える作品もある。
また悪魔だけに限らず剣と合体させて魔剣や専用装備を生み出す(剣合体)、人間と悪魔が合体(カオスヒーローやヒメネス)したり、悪魔とアイテムが合体したケース(ライホーくん)もある。犬と悪魔を合体させる…ということも可能。
基本的に女神転生の悪魔は生体マグネタイトで肉体を現世に顕現させている霊的存在なので、合体材料にされてもその意識は消滅せず、元々の住処である魔界に帰るといわれている。
だが、カオスヒーローやヒメネスのように意識が残る例もあるので、いまだ謎が多いシステムである。
ロウ派閥(メシアン)・カオス派閥(ガイアーズ)の人間の敵を悪魔合体の材料に用いる事が可能な作品も存在。彼らを用いた悪魔合体は非常に不安定であり、結果を見るたびにランダムで変化する。
葛葉ライドウを主人公とする作品では忠誠度が足りないと合体ができないという特徴がある。
悪魔を3体で合体させる3体合体も存在し、通常であれば不可能な主人公のレベルを超えた悪魔もこれで生み出す事が可能。
なお、悪魔にレベルアップの概念が加わった真・女神転生Ⅲからは自由に3体の悪魔を合体させるシステムがなくなり、以降は決まった悪魔を用意するレシピの「特殊合体」に差し変わっている。
ちなみに悪魔を物扱いしかしてないカオスな救世主やサマナーは、合体に使う仲魔を『合体材料』と呼ぶようだが。
似た概念
配合(ドラゴンクエストモンスターズシリーズ)
悪魔合体とほぼ同等のシステムで、モンスター同士を掛け合わせより強いモンスターを生ませる。卵を産むと両親はどっかにいってしまう。
悪魔合体と異なり、親は雌雄を組み合わせる必要がある。
転用
本来は交わることの無いもの同士を無理矢理合成させる感があることから、混ぜるな危険とほぼ同じ意味で利用される事が多い。
また他にはSHARPのX1とNECのPCエンジンの合体「X1twin」という他社同士合体とか…なんでNECはPC-98とかと合体しなかったんだ。
他の例
女将と香辛料 やよいマイマイ カツカレー イカデックス ミクドナルド キメこな
なお、合体結果が惨いことになってると、代わりに合体事故となることもある。