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の編集履歴2023/07/03 17:11:25 版
編集者:hirai_killima
編集内容:記述が重複していたので

概要

キリ科キリ属の落葉高木。キリ科の植物は世界に20種ほどあるが、日本に自生し馴染みがあるのは本種のみである。学名Paulownia tomentosa

原産地不明(おそらく中国周辺)。日本には古く中国から渡ってきたと言われているが、北海道南部>以南に植栽され、各地で野生化している。樹高は10m~12m。成長がとても早く、切られてもすぐに芽を出すため、「切る」が転じてこの名となったという。なお、アオギリアオイ科で本種とは全く関係のない植物である。

葉は広卵形の大型で10cm~30cmほどになる。特に若木や幼木時の葉は異常に大きく30cm~60cmほどにも達する。この時期は茎も緑で樹高が最大で4mにも達するため、謎の巨大植物が生えてきたと役所に届けた人もいるという。

は淡紫色で下を向いて多数がまとまって咲く。この花の特徴から以前はゴマノハグサ科、あるいはノウゼンカズラ科に分類していた。五七桐紋が日本政府内閣総理大臣紋章に使われていて、500円硬貨の表の絵柄にもなっている。

日本の木材としては最も軽く、熱伝導率も低いため燃えにくい。割れや狂いが少なく、柔らかく加工しやすく、磨くと美しい光沢が出るため重宝された。箪笥に最適な材として知られているが、強度は低いため構造材には適さない。古くは女の子が誕生すると桐を植栽し、結婚が近くなるとその桐を使って花嫁道具をあつらえるという風習が各地にあった。

花言葉は「高尚」。上品で気高く立派という意味である。

余談

桐の幼木は雑草として非常に厄介な存在である。一夏で3m以上成長する上に葉がとても大きくなりスペースを取るので、放っておくと大変なことになりかねない。何より根本から除去しなければ何度切っても毎年生えてくるので、完全除去には除草剤が必須である。

俳句では「桐の花」は初夏季語だが、「桐一葉(きりひとは)」になると初秋の季語。大きな葉を持ち大樹に育つ桐は晩夏から初秋にかけて落葉する。初夏には空を覆いつくす程の勢いがあった団扇ほどもある桐の葉が、夏の終わりと共にはらりと落ちていく。その様は何ともいえない感傷を引き起こすのだろう。

学名・英名のPaulowniaの由来は、フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが時のオランダ王妃アンナ・パヴロヴナに献名したもの。

表記揺れ

きり キリ 桐の花

関連タグ

シソ目 樹木 広葉樹

花札 桐紋 家紋

内閣 国章...桐紋は国章ではないが、日本国政府の紋章として用いられる。

豊臣秀吉...「太閤桐紋」を晩年家紋として用いていた。

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