概要
『ポケットモンスター金銀』の開発中に消えた没ポケモン。
現在で言う、みずとはがねの複合タイプとして構想され、「マンボー1」と「グロテス」の中間進化形と位置付けられていた。
非常に前衛的なデザインがなされており、身体の前半分はサメのようであるが、後ろ半分は錨そのもので、文字通り「取って付けたよう」に接合されていた。
このような姿をしたポケモンは現在に至るまで実装されていない。
基礎データ
進化
マンボー1 → イカリ(Lv.19) → グロテス(Lv.38)
備考
イカリ自体が世に出ることはなかったが、そのコンセプトは後の世代で少しずつ実現している。
サメをモチーフとしたポケモンとしては、第3世代(RSE)でサメハダーが登場している。このサメハダーもまた、胴体が途中でぶつ切りになったような、やや不自然な体型をしている。
錨をモチーフとしたポケモンとしては、第7世代(SM)でダダリンが登場している。ただし、「錨に絡みついた海藻」が本体とされている(逆に言えば、錨部分は錨そのものということになる)。
みず・はがね複合のポケモンとしては、第4世代(DPt)でエンペルトが登場している。モチーフはコウテイペンギンで、はがね要素は翼部分などに含まれていて外観上の違和感は少ない。
また、第8世代(剣盾)の化石ポケモンは復元に2種類の化石を要し、それらが非常に不自然な形で接合されることから、俗に「カセキメラ」と呼ばれている。
進化について
『ポケモン金銀』の開発中ロム「Nintendoスペースワールド'97 ベータ版」では上記の通りであったが、それよりも古いバージョンの開発中ロム(Sprites Early 1997)では、イカリの進化前は「2本の触覚があり、目が突き出た白いウミヘビのようなポケモン」(正式な名称はなく、俗に「Longuilla」と呼ばれている)が設定されていた。
また、「マンボー1」の進化後もイカリではなく、「3本の角が生えた巨大なマンボウのようなポケモン」(同じく正式な名称はなく、俗に「Doomola」と呼ばれている)が設定されていた。
これらのことから、開発の初期段階で既に別系統のポケモン同士が整理統合されていたことが窺えるが、どのみち没になってしまったことで詳細は闇の中である。