概要
『ポケットモンスター金銀』の開発中に消えた没ポケモン。
同じく没となった「イカリ」というポケモンの進化形として設定されており、タイプも引き継ぐ予定だった。
名前の由来は「グロテスク」からと思われるが、後ろ半分が錨そのものだった「イカリ」に比べると、はるかに常識的かつ生物みのある造形をしていた。
モチーフはフクロウナギやフウセンウナギと思われ、細長い身体に下顎の突き出た大きな頭を持っていた。また、アンコウ類も含まれていたようで、頭や尾の先にはライトや疑似餌のような突起物が付いていた。
基礎データ
進化
マンボー1 → イカリ(Lv.19) → グロテス(Lv.38)
備考
アンコウをモチーフとしたポケモンとしては、チョンチー→ランターンが同世代中に完成している。特にランターンの方はかわいさに定評のあるポケモンに仕上がっている。
グロテスほど極端な顎ではなくなったものの、全体的な雰囲気は第3世代(RSE)で登場したハンテールに受け継がれている。ハンテールもまた、貝型のパールルからという原形を留めない進化をするポケモンと位置付けられており、グロテスのコンセプトはほぼ実現していると言える。
進化について
「マンボー1」および「イカリ(ポケモン)」の項目で触れた通り、本系統は開発の初期段階で別系統のポケモン同士が整理統合された形跡がある。
「イカリ」当初の進化前は「2本の触覚があり、目が突き出た白いウミヘビのようなポケモン」(正式な名称はなく、俗に「Longuilla」と呼ばれている)であり、この「ウミヘビ」が魚類であればフクロウナギやフウセンウナギの近縁種なので、「Longuilla」とグロテスの関係自体は比較的正統な進化となる。
そうなると魚部分もサメがモチーフと思われる「イカリ」の異質さが一層際立つが、全てが没になってしまった今となっては、その意図もまた闇の中である。