エフィリン
えふぃりん
概要
『星のカービィディスカバリー』に登場するキャラクターで、本作においてカービィの相棒枠を務める。
青緑の体色をしたネズミのようなキャラクターで右耳が欠けているのが特徴。見方によっては欠けたハートの様にも見えなくもない。性別は現時点で不明だが、公式ツイッターによると一人称は「ボク」でフィギュア解説では『かれ』と呼ばれていることから雄のように扱われている模様。空を飛ぶ事が出来る。
Twitterでは「エフィリンのドキドキ発見!ディスカバ紀行」のコーナーを担当している。
よく間違えられるがエフ"ェ"リンではなくエフ"ィ"リンである。
外部出演
スキンの1つとして登場。なお、首振りや瞬きなどの動作があるので本人説が浮上している。
また、エフィリンを模したステージもある。
モードのひとつであるわいわいマホロアランドではなりきりおめんの種類にエフィリンのおめんが二種類存在する。
派生種(笑顔)は真エクストラを除く全ミッションクリアが入手条件となっており、入手難易度はトップクラス。
関連タグ
エフェリン:表記ゆれ
星くん、リボン、エリーヌ:過去にカービィと行動を共にしていた仲間達。
ポロフ:星のカービィ3の敵キャラ。耳が特徴的な可愛らしいキャラ繋がり。またデデデでプププなものがたりでは「(デデデの罠に掛かって)捕獲されていたところをカービィに助けられて恩に着る」「その後もデデデに付け狙われる(狙ったわけではないがカービィの隙を突いて捕まえに来た)」「仲良くなったカービィのおかげで助かる」など共通点がある(ただし悪いのはポロフでありデデデは被害者)。
作中の活躍
※以降は『星のカービィディスカバリー』のネタバレを含む為閲覧注意。
ワドルディと共にビースト軍団に捕らわれていた所を、カービィに助けられる。
ゲーム中では不慣れな初心者用のヒントをくれる役回り。例えば何度かコピー能力を捨ててほおばりヘンケイを行うと、コピーを持ったままヘンケイができると教えてくれる。また、町中に隠されたキーワードに反応したり、街が発展したことを知らせてくれる。一部のミニゲームでは、ある場面にてカービィをサポートしてくれる。
ある条件を満たすと登場する街かどワドライブでは、ギターケースにコインスターを入れる際、ボタンを連打してコインスターを入れていると、長押しでコインスターを連続で入れられる事を教えてくれる。
ワールドマップでは現在いるワールドについての感想も述べる。
カービィ同様、ステージの各地には彼の手配書も張られている。
そしてゲーム中盤、第4ステージ「ホワイティホルンズ」にてビースト軍団に操られたデデデ大王に攫われてしまい、カービィはエフィリンを助けるためにビースト軍団の本拠地がある禁足の大地まで追いかける事となった。
その間はエフィリンとの会話がなくなるため、少し寂しくなってしまう。
しかし、研究開発から30年…
あの歴史的な ワープ実験事故が発生します。
事故により 体内から分離した別個体は 施設外へ脱走。
現在もまだ、見つかっておりません。
レオンガルフ「そうだ、この小さき者こそ…
うしなわれた、かたわれ なのだ!」
- 正体
正体は本作の黒幕であるID-F86こと侵略種 フェクト・フォルガから分離した博愛の心の化身と言うべき存在。
ラボ・ディスカバールのアナウンスでは「別個体」と呼称されているが、獣王レオンガルフのフィギュア説明によると研究施設での識別名は「ID-F87『フェクト・エフィリン』」。
ビースト軍団に狙われていたのは、本来の姿と力を取り戻そうと目論むフェクト・フォルガが彼らを思念波で操っていたからであった。そしてエフィリンを取り込む事に成功し、フェクト・フォルガは完全体 フェクト・エフィリスに変化。
カービィはエフィリン救出の為に最終決戦に挑む。
カービィの活躍によりフェクト・エフィリスから切り離され、最後は新世界にポップスターをぶつけようとするフェクト・エフィリスを、カービィと共に打ち倒したのであった。
- エピローグにて
「このままじゃ、全部のみこまれちゃう…っ!
ボクのすべての力で…世界のつながりを…とじるっ!」
フェクト・エフィリスを倒しても次元の崩壊は止まらず、エフィリンが自らの力でそれを鎮めようと行動に出た。お陰で崩壊は無事に治まったが代償としてエフィリンはカービィと別れる事になってしまった。
「カービィ、いままで…
ありが…とう……」
エフィリンとの別れを惜しむカービィだったが直後に背後から光が差し、それを見たカービィは笑顔を見せ……
物語はここで幕を閉じているがスタッフロールに登場する写真を見るとカービィとエフィリンが再会している様子が写っており、エフィリンは無事に生還した模様。さらにカービィ達やビースト軍団との交流を写した写真もある。
クリア後のエフィリンの話によると、次元の崩壊を止めた後に力尽きて倒れたところをキャロラインに助けられており、しかも次元を移動する力に目覚めた事でいつでもポップスターと新世界を行き来できるようになり、改心したビースト軍団と共にカービィ達と異世界交流する事になったのである。
- クリア後
キャロラインに助けてくれた恩義から、レオンガルフを探す彼女の力になりたいと、エフィリンはカービィに再び協力を求めた。この時「言葉」を理解できないキャロラインと意思疎通出来ていることがわかる。
EXステージ「絶島ドリーミー・フォルガ」ではエリアごとにレオンのソウルを集めきったかどうかを教えてくれる他、取り逃してもそのエリアのレオンのソウルの残数を知らせてくれる。
そして、クリア後にカービィハウスで16回話しかけると、カービィが来る前の出来事を話してくれる。
ビースト軍団が結成される前、ガルルフィを始めとしたアニマル達と時には喧嘩し、時には食べ物を分け合ったりして仲良くしていた事が判明する。しかし、フェクト・フォルガによってレオンガルフ達が操られ、ビースト軍団が結成されると怖くなって隠れるようになり、そこで新世界に迷い込んだワドルディ達と出会った。
ワドルディ達と仲良くなり、ワドルディ達が街を作り始めたが、ワドルディとエフィリンを嗅ぎつけたビースト軍団によって街を襲撃され、捕まってしまう。そこでカービィに助けられたのである。
話し終えると助けてくれたカービィに感謝の言葉を伝え、自分の力でいつでもポップスターと行き来できる事を打ち明け、これからもカービィと新しい世界を冒険したいと語るのであった。
何気にこの時、カービィの事を「星のカービィ」と呼んでいたが、上述の通りワドルディ達と交流していたので彼らからこの通称を聞いたと思われる。
何度も話しかけると裏話を語ってくれるのはどこぞのイカサマタマゴと同じだが、
何度も話しかけると「はよ行け」とばかりに面倒そうにするあちらと違い、エフィリンは「カービィがいっぱい話かけてくれて嬉しい」と喜んでくれる。
小説版では、数ヶ月前から『新世界』に迷い込んでいたワドルディ達と一緒に暮らしていたことから、どこぞのドノツラフレンズと違ってとても仲良くなっている。幾度も騙されたことがあってか疑り深くなっているバンダナワドルディも、エフィリンに好感を抱いていた。
また、生まれた時の記憶がなく、その事について不安を感じており、その最中に出会って仲良くなったカービィやワドルディ達を大切に思っている。
そして、言葉を喋れないビースト軍団に代わり、エフィリンがビースト達の名前を教える形になっている。
カービィもエフィリンをかけがえのない友人として捉えておりフェクト・エフィリス戦後にエフィリンが行方不明になった間、(他のワドルディやデデデ大王、メタナイトの安否を心配したこともあるが)おやつが喉を通らないほど消沈していた。
また、エフィリンの正体についてはバンダナワドルディがフェクト・エフィリスの戦闘中に説明しているが、この時は早口なためか聞き手のカービィは理解が追いついていなかった。
9巻から登場。ディスカバリー編自体はわずか2話で終わってしまうため出番は少なく、準レギュラーとも言えない立場。10巻の巻末漫画にて再登場した。
性格や口調は原作に近いがカービィのボケに対するツッコミ役という役回り。それもバンダナワドルディが登場するとそちらに取られてしまった。
5巻から登場。
こちらは本格的にディスカバリー編を描いているので出番は多いが、カービィ、バンワド、デデデが一緒に冒険するため影が薄くなりがち(デデデは崖から落ちたショックで一時的に洗脳が解けている)。
カービィよりもデデデとの方が強く友情を結んでおり、すべてが終わったらデデデの城に招待すると約束されている。
遊園地ではみんなと一緒に2週間もジェットコースターで遊び続け、その間に記念撮影をして写真を大事に持っていた。
キャロライン戦の直後、戦闘のショックで再び洗脳状態になったデデデに拉致されてしまう。
原作通りエフィリスによって取り込まれてしまうが、このエフィリスは本心では友を求めており、それが敵わないから世界を破壊し続けるしかないと考えていた。
カービィに敵意はないのだが、その感情を理解できない・受け入れられないエフィリスは攻撃を仕掛ける。しかし自分の中にゴミが混ざっているため全力が出せず、カービィには傷一つ付けられなかった。
苛立ったエフィリスはそのゴミを体内から追い出す。それはカービィたちとの思い出が詰まった写真と、それを撮ったエフィリンであった。
自分にとってゴミにしか過ぎないものをエフィリンは大事に持っていた。その違いはエフィリスに大きな衝撃を与え、カービィが「ただ遊びたいだけの心の持ち主」だとついに理解する。
カービィとエフィリンの再会を「ずいぶんとまぶしいゴミだな」と羨望の眼差しで見つめていた。
- 余談
発売前後の反響
当初は発表されるや否や、カービィファンから過去作の前例よろしく「土壇場で裏切るのでないか?」と疑われてしまうという珍事が起こっていた。
登場時ではネットの検索ジェットに「エフィリン」と入力すると候補に「エフィリン ラスボス」「エフィリン 裏切り」「エフィリン 黒幕」「エフィリンソウル」などと出てくるほど。(同時に、「エフィリンが裏切りを起こすとしたら前例の二番煎じを演じることになるのではないか?」というフォローもあった)
また、右耳が欠けているという特徴的なキャラクターデザインから「実験動物ではないか」と不穏な考察をする声もあり、そう言った要素も拍車をかけていた様子。
発売前から散々疑われてきたエフィリンであったが、最終的な立ち位置はラスボスの一部ではあるがカービィを裏切ってはおらず、始終純粋にカービィの仲間であったという事になる。
ダークマター族でありながらカービィの仲間になったグーイに近い立場である。ある意味では前例のせいでとんだ風評被害になったと言え、ある意味では裏切り以上に不穏な存在であったとも言える。
劇中でのワドルディの安否を気遣う発言もカービィとの友情も紛れもなく本心であり、下記にもあるが友達や恩人のためなら力になろうとするほど優しい性格である。裏切り者疑惑が抱かれる不憫な扱いや劇中の活躍から、「エフィリン ごめん」など謝罪するプレイヤーも多発し、本作発売後のツイッターの検索候補のサジェストにも上がってくる事態となっている。
序盤にカービィの眼前に現れ、最後まで裏切らなかった事例としてはリボンやエリーヌがおり、裏切った面々と違う点として、両者とも口先だけでカービィを動かさず自ら共に前線に赴いたという共通点がある。特にエリーヌは、発売前に前例の件で疑心暗鬼になったユーザーから黒幕と疑われた事とも共通している。
なお、小説版星のカービィにも、ヨークという「オリジナルキャラクターは黒幕かゲス」というお約束から(読者だけでなく作中の登場人物からも)疑われた人物がいる。
エピローグの描写について
劇中ではカービィと別れてからすぐ再会したが、キャロラインに手当してもらい回復する時間があったはずなので、ポップスターと新世界では時間の流れが異なるのか、あるいはカービィを寂しがらせないようにエフィリンがあえてカービィと別れてすぐの時間まで飛んだかのどちらかと思われる。
カービィより少し先に新世界に飛ばされたワドルディが既に町を作っていた事(ただし、劇中では数が揃った途端に復興・発展している)や、デデデ大王がカービィ達より前に新世界に飛ばされたのに誰も騒がなかったのを見ると、ポップスターと新世界の時間の流れが異なるウラシマ効果の様な現象が起こっていると思われる。
もっとも、カービィは異変や事件が起きても暢気に散歩して辻斬りを受けるまで不干渉だったり、侵略や暴走騒ぎが起きる中で暢気に昼寝していたりと非常にマイペースであったため、単にオープニング前に事件が起こっていたが知らなかっただけの可能性もあるが、現在のところ想像の範疇であることを留意する。
小説版では、空間のねじれによって時間差で『新世界』に転移されたことになっており、バンダナワドルディとデデデ大王は同時に飛ばされて『新世界』に迷い込み、そのすぐ後に時空の穴に飲み込まれたカービィはデデデ大王達が迷い込んだ数ヶ月後に新世界にやってきており、同じくほぼ同時期に飲み込まれたと思わしきメタナイトはホワイティホルンズに飛ばされていた。
エフィリンを取り込んで完全体になったフェクト・エフィリスが、ラスボス戦にて次元の穴に槍を突っ込んで、複数の矛先による同時攻撃を行ったため、ID-F86の時空を操る力は時間にも干渉すると思われる。
そして、エンディングでのエフィリンとの再会も、小説版では数日後になっており、時間のズレがなくなっている。
その他
なお、ワドルディの町で「カービィとワドルディは同じ世界から来たんだよね?向こうではどんな関係なの(意訳)」と尋ねる事があり、カービィの話を聞くと、複雑そうな反応をする。
- 関連イラスト